トランプの勝利は保守派の勝利ではない。政治的右派は個人主義や資本主義に関し首尾一貫した思想がない。共和党は遠い昔に小さな政府や立憲政治を放棄した。外交政策では、過激左翼が生んだ介入主義や国家建設(nation-building)にのめり込んでいる。
トランプに何ができるか、という問いは間違っている。重要なのは元に戻すこと、少なくとも何もしないことだ。必要なのは政治による社会の支配を減らすこと。つまり経済、文化、社会問題への政府の関与(state involvement)を減らすことだ。
第一に、トランプは「米国第一」(America first)の外交政策を追求すべきだ。「米国第一」に右派も左派も反対なのは、それが良い考えであることを示唆する。シリアへの介入をやめよ。イランと争うな。ロシアとの冷戦再開という狂った要求を拒否せよ。
第二に、連邦準備制度(FED)。国債購入で議会の借金体質を助長し、超低金利で預金者を苦しめ、企業の投資判断を狂わせバブルを再燃させている。まずはポール上院議員(Senator Rand Paul)のFED監査法案を通すよう議会に圧力をかけるべきだ。
第三に、政治的正しさ(political correctness=PC)による言葉狩りを批判し続けるべきだ。言葉の意識的操作は独裁政治そのものである。トランプがPCを見聞きするなり拒絶するのは彼の良い部分だ。彼のツイッターがここでは大いに役立つだろう。
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