ロン・ポール研究所 上級研究員、アダム・ディック
(2023年11月11日)
2022年12月当時、ロバート・F・ケネディ・ジュニア(RFKジュニア)氏が2024年の米大統領選に出馬する可能性など、事実上誰も考えていなかった。この可能性を考えていた数少ない人物の一人が、政治評論家でトレンド予測家のジェラルド・セレンティ氏だ。司会者デビッド・ナイト氏との対談で、セレンティ氏はその可能性に言及しただけでなく、ケネディ氏が元ニュージャージー州判事の法学者アンドリュー・ナポリターノ氏を副大統領候補の伴走者として出馬することを熱心に勧めた。
その4カ月後、ケネディ氏は反戦感情を強く打ち出した演説の中で、大統領選への出馬を表明した。自らのトレンド予測事務所があるニューヨーク州キングストンで平和集会を主催したこともある平和擁護者セレンティ氏にとって、この感情表現は魅力的だった。
しかし10月になると、ケネディ氏はイスラエルに関しては不干渉主義の大統領にはならないと明言した。それどころか、新たな戦争に突き進むイスラエル政府を全面的に支援するつもりだという。
これはケネディ氏が7月に〔ラビ=ユダヤ教指導者、米テレビ司会者〕シュムリー・ボタヤ氏とのインタビューで、自分がイスラエルを大いに支持していることを明らかにし、候補者として「民主党を伝統的なイスラエル支持に戻し、私の子供たちの世代にイスラエルの歴史的背景と道徳的根拠を説明する」ことを試みると宣言したことに続くものだ。
週明け、ケネディ氏はツイッターで次のように書いた。「大統領として、私はイスラエルを無条件で支持する」。この宣言を見て、ケネディ氏が全面的な和平要求を支持していると期待する人はいないだろう。しかし少なくとも、イスラエルは比較的平和な状態を保つだろうから、ケネディ氏のイスラエルに対する無条件の支持が戦争への支持として具体化することはないだろうという希望は、抱くことができた。その最後の望みは、10月のハマスによるイスラエル攻撃と、それに続くイスラエルによるガザ地区への大規模な軍事攻撃によって打ち砕かれた。
実際、ハマスの攻撃があった10月7日、ケネディ氏は即座にツイッターで、大統領としてイスラエル政府の新たな戦争努力を支援することを約束すると宣言し、こう述べた。
イスラエルに対するこの不名誉で、いわれのない、野蛮な攻撃には、世界からの非難と、ユダヤ国家の自衛権に対する明確な支持を示さなければならない。イスラエルが自衛するために必要なものは何でも提供しなければならない。今すぐだ。私は大統領として、イスラエルの敵がいかなる侵略であろうと試みる前にじっくりと考えるように、米国の政策をはっきりさせる。バイデン〔大統領〕のホワイトハウスが、イスラエルが必要としているときに、強力な支援を表明したことに拍手を送りたい。しかし今回の攻撃の規模からして、イスラエルは市民を守るために持続的な軍事作戦を展開する必要がありそうだ。支援の表明は結構だが、揺るぎない、断固とした、実際的な行動でフォローしなければならない。米国は同盟国が主権的自衛権を行使するこの作戦の間、そしてその後も、同盟国に寄り添わなければならない。
ケネディ氏の出馬を早くから熱狂的に支持していたセレンティ氏は、水曜日〔11月8日〕にアンドリュー・ナポリターノ氏との週刊ビデオ討論で、ケネディが大統領になることはもう支持しないとコメントした。「ご存じのように、私はRFKジュニア氏の大支持者だった。彼が平和と反戦を支持していると信じていたからだ」。これに対し、ロン・ポール研究所の顧問であるナポリターノ氏は、「あなたと私が彼〔ケネディ氏〕と連絡を取っていた当時、彼は平和と反戦のリーダーだった。イスラエルへのハマスの攻撃の後、180度変わって、イスラエル軍がガザのパレスチナ人に行っている大量虐殺を支持するようになった」と答えた。
セレンティ氏とナポリターノ氏の対談はこちら。 ナポリターノ氏がケネディ氏との間で交わした同氏のイスラエル戦争の立場に関するメールのやりとりや、セレンティ氏がナポリターノ氏に大統領選への出馬を提案する場面も含まれている。
Gerald Celente, a Very Early Backer of a Kennedy Presidential Run, Withdraws Support due to Kennedy’s Israel War Position - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]
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