2016年8月6日土曜日

〔翻訳〕政府は文明の敵

*Jeff Deist, The Free Lunch Is Over(「ただ飯は終わった」)より抜粋。

現代を蝕む経済の神話(economic myth)とは、集団になれば個人でできないことができるという考えである。将来を犠牲に今を生きれば、豊かになれるという。…この考えは財政破綻につながるが、クリントン、サンダース、トランプはそれを口にしない。

19世紀の仏経済学者セイ(Jean-Baptiste Say)が示した市場の法則を一言でいえば、「生産は消費に先立つ」。まず生産しなければ、それを消費できない。もしそうしなければ、祖先たちが数千年前に脱した、生存すれすれの貧しい生活に逆戻りだ。

物を蓄えて不確かな将来に備える意志から、文明は始まる。社会がより多くの資本を蓄えると、生産性が高まり、寿命が延びる。すると将来への心配がまた大きくなる。これは有益なフィードバックの循環(feedback loop)である。

貨幣膨張と金融緩和で今の消費を煽る金融政策は、文化と道徳を損なう。貨幣の品質を落とす(debasing money)ことで、政治階級と銀行家は、経済を害するばかりか、政府を大きくし、戦争の可能性を高め、モラルハザード(自己規律の喪失)を引き起こす。

議会と中央銀行は共謀して国民を陥れ、未来のために何かをつくる代わりに、今のために生きさせようとしている。政治・金融階級は文明の敵(enemies of civilization)になった。財政・金融の享楽主義を私たちに売り込み、人間の歴史を逆行させようとしている。

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