2015年2月17日火曜日

見えない残虐行為

グレン・グリーンウォルド(Glenn Greenwald, 米ジャーナリスト)
――過激派組織「イスラム国」によるヨルダン操縦士焼殺と報道について。(2015年)
「イスラム国」と違い、米国は(つねにではないが)たいてい、自国の暴力で犠牲者を出した証拠を(嬉々として公表するのでなく)もみ消そうとする。実際のところ、米軍国主義の犠牲者にまつわる話を隠蔽するのは、武力侵略を長く続けても国民の支持が失われないようにする米政府の戦略の中で、重要な部分をなす。だから通常、米メディアは方針として、そのような犠牲者を報道から組織的に排除し、無視する(犠牲者をそのような方法で見えなくしても、現実に存在しなくなるわけではないけれども)。
# 操縦士の焼殺という残虐行為は目に見える。しかし世の中には隠蔽され、目に見えない残虐行為がある。米軍はパキスタンやイエメンでの無人機攻撃で、多数の民間人を巻き添えにしている。グリーンウォルドが引用したスタンフォード大学国際人権・紛争解決クリニックの調査報告にはこうある。「無人機から発射されたミサイルが人を殺傷する方法はいくつかある。焼夷、金属片、内臓を破壊できる強力な爆風などである。死を免れた者も、醜い跡が残るやけど、金属片による負傷、四肢の切断、失明や難聴に苦しむ」。歴史をさかのぼれば、米政府はドレスデン爆撃、東京大空襲、ベトナム戦争で他国民を焼殺し、国内でもブランチ・ダビディアン事件で立て籠もった信者を出火により死に追いやった疑いがもたれている。日本政府も重慶爆撃で一万人規模の民間人犠牲者を出したとされる。過激派集団の残虐行為を憎むのであれば、規模でそれをはるかに上回る政府による残虐行為を止め、加担せず、繰り返させないようにしなければならない。(木村)
Unlike ISIS, the U.S. usually (though not always) tries to suppress (rather than gleefully publish) evidence showing the victims of its violence. Indeed, concealing stories about the victims of American militarism is a critical part of the U.S. government’s strategy for maintaining support for its sustained aggression. That is why, in general, the U.S. media has a policy of systematically excluding and ignoring such victims (although disappearing them this way does not actually render them nonexistent).
出所:firstlook.org/theintercept

参考記事:
リバタリアン通信: 米メディアの腐敗
リバタリアン通信: 「表現の自由を守れ」は本気か

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