ミーゼス研究所創設者・会長、ルーウェリン・ロックウェル
(2024年11月11日)
皆さんと同じく、トランプが選挙に勝ったことをうれしく思う。ハリスは熱心なマルクス主義者であり、赤ん坊殺害(ガザでの虐殺)の支持者であり、「目覚めた」イデオロギーの熱心な支持者だ。外交政策では、脳死状態の「大統領」バイデンを操るネオコンに導かれていただろう。
皆さんと同じく、トランプが選挙に勝ったことをうれしく思う。ハリスは熱心なマルクス主義者であり、赤ん坊殺害(ガザでの虐殺)の支持者であり、「目覚めた」イデオロギーの熱心な支持者だ。外交政策では、脳死状態の「大統領」バイデンを操るネオコンに導かれていただろう。 https://t.co/LGKG3COCX3
— 木村 貴 - Takashi Kimura (@libertypressjp) November 11, 2024
しかし満足してはいけない。トランプは理想からは程遠く、自由社会に反するその政策に反対するために、私たちは全力を尽くす必要がある。さらに、マレー・ロスバードとロン・ポールが提唱するように、完全に自由主義的な社会のために努力する必要がある。
まずトランプの悪い部分を見てみよう。外交政策からだ。明るい点の1つは、ウクライナ戦争を解決したいと考えていることだ。親ナチスのゼレンスキー政権に何十億ドルもの資金を提供して米国のミサイルを供与するのではなく、である。
しかしトランプは中国との貿易戦争を激化させたいと考えている。中国からの輸入品に60~100%の関税を課すという。関税(基本的には輸入税)により工場の雇用が増え、財政赤字が縮小し、食品価格が下がり、政府が育児を補助できるようになると主張している。
トランプは大統領として、華々しく関税を課した。中国からの輸入太陽光パネル、鉄鋼、アルミニウム、ほぼすべての品物を標的にした。今回はさらに踏み込んだ。中国からの製品に60%、その他のすべての輸入品には最大20%の関税を課すよう提案した。
さらに悪いことに、トランプは「ビビ」ネタニヤフ(イスラエル首相)によるガザの大量虐殺と破壊を支持している。米国をイランとの戦争に巻き込む危険を冒しており、それはすぐに核戦争へとエスカレートする恐れがある。
外交政策といえば、CIA(米中央情報局)、NSA(米国家安全保障局)、FBI(米連邦捜査局)も廃止する必要がある。これらの機関は多くの外国で軍事介入を行っており、米国民をスパイしている。
おそらくさらに悪いのは、トランプが政府支出を削減したくないということだ。それどころかその予算案は、金遣いの荒い民主党よりも支出を増やしている。トランプは「支出狂」を終わらせることはないだろう。すでに膨らんでいる財政赤字を今よりもさらに増やすだろう。
トランプは前回大統領だったとき、中央銀行の米連邦準備理事会(FRB)に金利引き下げを迫った。オーストリア学派の景気循環理論は、これが人工的な好況と不況につながることを決定的に証明している。その代わりに、私たちは「FRBを廃止せよ!」と呼びかける必要がある。
最後にもう1つ。トランプは「目覚めた」イデオロギーに対して称賛すべき抵抗を示した。しかし私たちは、「妥当な方法」でDEI(多様性、公平性、包摂性)を維持するとか、「結果の平等」ではなく「機会の平等」を支持するとかいう試みに警戒しなければならない。
平等を完全に否定しなければならない。マレー・ロスバードは言った。「各個人がユニークであるなら、その人間らしさのほとんどを破壊し、人間社会を蟻塚のように画一的で機械のような存在にまでおとしめる以外に、どうやって個人を他者と「平等」にできるだろうか」
(次を抄訳)
The Road Ahead - LewRockwell [LINK]
【感想】今、日本の自由主義運動に必要なのは、トランプやアルゼンチンのミレイといった特定の政治家を英雄に祭り上げるのではなく、このミーゼス研究所のロックウェル氏のように、良い面と悪い面を冷静に分析することだと思う。
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