本日付日経の「経済教室」(白井さゆり・慶応義塾大学教授)は、この問題について考えるヒントになります。マイナス金利政策の効果が今一つな日本と対照的に、スウェーデンでは効果が出ているそうです。その理由の一つは、スウェーデンはデジタル通貨社会への移行が進み、そもそもタンス預金にする現金が少ないからだといいます。
もし日本政府が通貨のデジタル化を推し進め、極端な場合、現金を廃止してしまえば、タンス預金はできなくなり、マイナス金利政策の効果は今より大きくなるでしょう。
ただし、それが私たち市民にとって良いことかどうかは別問題です。銀行が預金金利をマイナスにしたり、諸手数料を引き上げて実質マイナスにしたりしても、黙って耐えるしかないのですから。
言うまでもありませんが、お金は私たちの大切な財産です。金融政策に都合が良くないとか、ダサいとかいう理由だけでタンス預金を厄介扱いする風潮には、ちょっと待ったと言いたくなります。(2017/06/29)
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