George Smith, Ayn Rand Predicted an American Slide toward Fascism(アイン・ランドの予言――米国はファシズムに向かう)より抜粋。
米作家アイン・ランドは賢明にも、「社会主義(共産主義)は左翼思想の過激版」「ファシズムは右翼思想(資本主義)の過激版」という従来の二分法(dichotomy)を認めなかった。ランドによれば、ファシズムとは「大企業のための社会主義」である。
社会主義とファシズムはどちらも国家主義(statism)の一種であり、それと対照的なのは、個人の権利と自由放任資本主義に基づく自由な国である。
ランドによると、社会主義とファシズムを政治的立場の両極端に位置づけることは、あるよからぬ目的に役立つ。それは「過激主義」を避け、「混合経済」(mixed economy)という分別ある中道路線を選ばなければならないという考えを強化することである。
ランドによれば、福祉国家を支持する米国人の多くは社会主義者ではない。彼らは私有財産の保全を求める一方で、私有財産に対し政府が支配を強化するよう求める。しかしそれこそがファシズムの基本的特徴(fundamental characteristic)なのだ。
ランドは、米国が完全な(full-blown)ファシズムに陥ったと言ったわけではない。しかし道徳は利他主義、集団主義に基づくという〔誤った〕前提をリベラルも保守主義者も同じように受け入れ、主張していると信じた。
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