2021-09-11

報道かプロパガンダか

A State of Fear: How the UK government weaponised fear during the Covid-19 pandemic (English Edition)

恐怖はよい記事になる。メディアは恐怖モード全開になりやすい。恐怖は読者を引き込む。それはメディアにとって短期でメリットだが、最後には公衆、政府、メディアの微妙なバランスを破壊する。ロックダウン(都市封鎖)と規制が長引くほど、メディアの広告・購読料収入は減少する。(ジャーナリスト、ローラ・ダズワース)

英国では2020年3月23日〜6月30日のロックダウン中、伝統的な広告収入は48%減少した。この間、イングランド公衆衛生庁が英最大、英政府が六番目の広告主となった。スナク財務相は同年4月、政府がコロナ関連の新聞広告キャンペーンに3500万ポンドを投じると発表した。(同)

2020年4月、英通信情報庁(Ofcom)はコロナ関連報道に関し厳しい指針を公表した。放送局に対し「有害な恐れのあるウイルス関連報道、有害な恐れのある医療上の助言、番組中のウイルスやウイルス対策に関する重大な誤解」について警戒するよう要請した。(同)

言論の自由が大切なのは平穏無事なときだけではない。伝染病の流行時にも大切だ。それどころか、危機のときこそ手放さないようにしなければならない。放送局は政府の価値判断に左右されず、異なる見方を伝えることができなければならない。(同)

英BBCは政府見解に逆らう報道を拒んだ。よその国がやったら、英メディアが非難するような行為だ。開かれた討論を認めなければならない。公衆に情報を提供し、科学的な議論を促さなければならない。政治的主張を広めるために偏った情報を伝えるだけなら、それはプロパガンダだ。(同)

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