2015年3月2日月曜日

許される陰謀論、許されない陰謀論

政治的殺人が米国(ケネディ兄弟やキング牧師)ではきまって「頭のおかしい一匹狼」のしわざであるのに、ロシアではつねにプーチン政権のせいだというのは、おかしな話だ。
- ジャスティン・レイモンド(米ジャーナリスト、2015年)
ウクライナ問題などでプーチン大統領を厳しく批判してきたロシアの野党指導者ボリス・ネムツォフ氏が、モスクワ中心部の路上で何者かに射殺された。まだ捜査中にもかかわらず、西側有力メディアは一斉に、ロシア政府の直接・間接の関与をほのめかしている。

レイモンドが指摘するとおり、これはおかしなことだ。たとえば米国で有力な政治指導者が何者かに殺され、それは政府が関与していると誰かが主張すれば、主流メディアは陰謀論として一蹴するに違いない。

ところがロシアに限っては、ふだん陰謀論をあざ笑うメデイアが、むしろ積極的にそうした説を広めようとする。どうやら陰謀論には、政治的に許されるものと許されないものがあるようだ。

しかもネムツォフ氏殺害によってロシア政府が得るものはほとんどない。同氏と野党「連合」を創立した仲間であるイリーナ・ハカマダ氏ですら、今回の殺害について「どう見てもプーチンの利益にはならない挑発。政情不安を起こす狙いだ」と語っている。

プーチン大統領は2012年のテレビ番組で、「反対派は誰かを“不本意な殉教者”に仕立てあげようとしている」と、あたかも今回の事件を予期したような発言をしたことがある。ウクライナ問題で米欧に楯突くプーチン氏を誰かが陥れようとしたのか、それとも違う背景があるのか。西側メディアの偏った報道だけ見ていては、真相はわかりそうにない。
Funny how political murders in the US – the Kennedy brothers, Martin Luther King – are invariably the work of a “lone nut,” but in Russia it’s always the Putin government.
- Justin Raimondo
Source: antiwar.com
参考記事:プーチン非難の欺瞞

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