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2023-01-18

ウクライナの偽りの民主主義

ケイトー研究所主任研究員、テッド・ガレン・カーペンター
(2023年1月9日)

ウクライナの米欧応援団は、恥を知らないようだ。事実は異なるという証拠が次々と出てきているにもかかわらず、ウクライナを自由を愛する民主主義国として描き続けている。12月下旬、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領のワシントン公式訪問と議会での演説に伴う政治とメディアの熱狂は、その最新の例である。
ボイス・オブ・アメリカは、ゼレンスキー大統領の演説を、1941年12月に行われたウィンストン・チャーチル英首相の議会演説と比較して、その英雄的な調子と実質的な意義について論じる記事を掲載した。ニューヨーク・タイムズ紙は、ワシントンでゼレンスキー氏が「英雄として歓迎」されたことによって、ウクライナ国民の士気が大いに高まったと主張した。米安全保障関連シンクタンク「19fortyfive」のシニアエディター、マット・スキュ氏は、コロラド州のローレン・ボーバート議員とフロリダ州のマット・ゲーツ議員が「先週行われたゼレンスキー・ウクライナ大統領の議会演説で拍手とスタンディングオベーションに加わることを拒否した」と非難し、ロシアのメディアが彼らの反対意見を強調したと指摘した。評論家デビッド・フラム氏はアトランティック誌に寄稿し、ゼレンスキー氏は「我々を自分自身に立ち返らせ」、民主主義の価値を思い出させたと主張した。フラム氏は、ウクライナの大統領が「ウクライナを支援してくれている私たちに感謝するために米国に来た。感謝すべきは米国人だ」とほめちぎった。

ゼレンスキー氏の演説は、ウクライナはロシアの攻撃から自由の城壁を守る勇敢な民主主義国だという神話を永続させた。バイデン米大統領は、ロシア・ウクライナ戦争の初期に、この紛争は一方では自由と民主主義、他方では権威主義との間の世界的な闘争の一部だと主張し、その態度を象徴していた。ニューヨーク・タイムズ紙のコラムニスト、ジャーマン・ロペス氏は、「ウクライナに関する西側の永続的な結集は、将来の世界の出来事に影響を与えうる2022年の重要な傾向を例証している」と論じた。ジャナン・ガネッシュ氏がフィナンシャル・タイムズ紙に書いたように、「今年は自由民主主義が反撃した年だった」のである。

複雑な世界をこのように痛々しいほど単純化することは、たとえウクライナが本物の民主主義国であったとしても、十分に悪いことである。しかしウクライナはロシアの侵攻以前からその地位に値しなかったし、同国政府の組織的抑圧への傾斜は、この紛争の勃発以来、はるかに悪化している。今日のウクライナは腐敗し、権威主義的な国家である。最も寛大な定義に照らしても、民主主義国とは言えない。残念ながら、西側諸国のウクライナ支持者はゼレンスキー政権の抑圧的な行動を無視・軽視し、正当化し続けている。

真の民主主義国は、複数の野党を禁止したり、野党系メディアを閉鎖したりはしない。また、存続を許したメディアを厳しく検閲する(政府の厳しい管理下に置く)こともない。真の民主主義国は、政府が嫌う政策を主張する教会を非合法化することもない。政権に反対する者を投獄することもなく、ましてや意味のある正当な手続きなしに、政治犯の拷問を容認することもない。真の民主主義国は、国内外の批評家の「ブラックリスト」を公表し、それによって背中に標的を置くようなことはしない。しかしウクライナ政府はこれらの行為を一つや二つではなく、すべて行っている。

国内批判者の息の根を止める努力は、マイダン革命〔米国に支援された民族主義者が親露派政権を倒した2014年のクーデター〕のわずか数カ月後に明らかになり、この一年ほどで劇的に加速している。ウクライナ当局は早くから、政治的反体制者への嫌がらせ、検閲措置の採用、政府やその政策に対する批判者とみなした外国人ジャーナリストの出入りを禁止していた。こうした攻撃的な行為は、アムネスティ・インターナショナル、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、欧州安全保障協力機構などの独立した監視団体から批判を浴びた。

ロシアの侵攻が始まる前から、ゼレンスキー政権下の国内弾圧の度合いはひどくなっていた。今回の戦争以前の民主主義と市民的自由に関するウクライナ政府の実績は、立派だったとはいえない。フリーダムハウスの2022年の報告書では、ウクライナは100点満点中61点を獲得し、「部分的自由」のカテゴリーにリストアップされている。ヒューマン・ライツ・ウォッチの2021年のウクライナに関する報告書も、政府軍による虐待を挙げ、「恣意的な拘束、拷問、虐待を含む」と、好ましいものとは程遠いものであった。ジャーナリストやメディア関係者は「報道に関連した嫌がらせや脅迫に直面」している。2021年2月、ウクライナ政府は、いくつかの野党系メディアをロシアのプロパガンダの道具であるという申し立てに基づき閉鎖した。

2022年秋にロシア系の正教会が直面したように、宗教機関さえも政府の嫌がらせや弾圧から安全なわけではない。12月2日、ゼレンスキー氏はロシアと関係のあるすべての宗教の禁止を目指すと発表し、この動きは「ウクライナに精神的独立を保証する」ために必要だと主張した。この禁止令は、特にロシア正教徒を自認する数百万人のウクライナ人に影響を与えるだろう。実際、ウクライナ政府はすぐに特定の正教会の宗教家に対して制裁を課した。西側諸国の典型的な態度は、あるゼレンスキー擁護者の「この問題は非常に複雑だ」という反応だった。信教の自由を守るための積極的な姿勢とは言いがたい。

政治・メディアによる抑圧の雰囲気はますます濃くなり、政権反対派に対する勝手な投獄や拷問さえも報告されている。しかしウクライナ支持者の中には、同国の政権がネオナチに媚びを売っていることを非難する気さえないように見える人もいる。特にひどいのは、ウクライナ防衛におけるアゾフ大隊(現アゾフ連隊)の役割についてである。アゾフ大隊はロシアの侵攻以前から、極端な民族主義者と完全なナチスの拠点として悪名高い存在だった。

そのため、アゾフ連隊がマリウポリ市の戦いで重要な役割を果たした際、米欧のウクライナ崇拝者にとっては問題となるはずだった。しかしほとんどの報道は、マリウポリの住民の苦しみ、ロシアの侵略者の冷酷な悪意、街の勇敢な守備隊の粘り強さに焦点を当てるだけだった。これらの記事は通常、防衛側にアゾフの戦闘員が目立つことを無視し、そのイデオロギー的な血統を明らかにすることができなかった。しかしアゾフ隊員との共謀は、ウクライナの政治エリートがネオナチ分子やその活動を長年にわたって全面的に許容してきたことの一つの表れでしかない。

おそらく民主主義の規範を軽んじていることが最もよく分かるのは、ゼレンスキー氏とその親しい同僚らが、国内外を問わず最も平和的な反対者たちに対してさえ寛容でないことだろう。外国の批判者を標的にし、威嚇しようとする意欲は2022年の夏、ウクライナ政府の情報対策センター(一部は米国の納税者が出資)がそうした反対者の「ブラックリスト」を公表した際、はっきりと明らかになった。そのリストには、シカゴ大学のジョン・ミアシャイマー教授、FOXニュースの司会者タッカー・カールソン氏、元下院議員トゥルシー・ギャバード氏、ケイトー研究所上級研究員で元レーガン大統領補佐官のダグ・バンドウ氏ら、多数の著名な米国人が名を連ねていた。

ブラックリストの脅威的な性質は、9月下旬に同センターが上位35人の標的の住所などを修正した名簿を発表した際にさらに明確になった。このブラックリストは、「情報操作テロリスト」「戦争犯罪人」と糾弾している。批判者をテロリストや戦争犯罪人と表現すれば、狂信者が危害を加えるために直接行動を起こすよう奨励することになる。ブラックリストは簡単に殺害リストとなり得るが、ウクライナ政府は自らが煽った危険に対してせいぜい無関心でしかない。

こうした警告のサインにもかかわらず、西側諸国のウクライナ熱烈擁護派はプロパガンダに固執している。その典型的な例が、ブレット・スティーブンス氏によるニューヨーク・タイムズ紙のコラムで、米国人が「ゼレンスキー氏を賞賛するのは、自由世界の理念を本来の位置に回復させたからだ」と主張した。スティーブンス氏によれば、「自由世界の一員とは、国家権力は何よりもまず個人の権利を守るために存在するという考えに賛同する、すべての国である」。スティーブンス氏が言っているのはどの国のことなのだろうか。ウクライナはそのような表現には当てはまらない。

ウクライナを賞賛する西側諸国は、自分たちの大切な外国顧客に関する不愉快な現実に直面する必要がある。ウクライナは民主主義国ではないし、ゼレンスキー氏は民主主義的価値観の高貴で悩める擁護者でもない。ロシアとウクライナの戦争は、自由と権威主義の存亡をかけた戦いの一部ではない。腐敗した抑圧的な両政府間の醜い縄張り争いである。米国をはじめとする西側社会は、この戦いに利害関係を持たない。少なくとも持つべきではない。

(次を全訳)
False Democracy - The American Conservative [LINK]

2023-01-17

ディープステートは目の前に

陰謀を一切信じなくても、ディープステートと呼べるものが本当に存在することは理解できる。本当のディープステートは、陰謀や秘密の会議などとは何の関係もない。白昼堂々、公然と活動している。それは政府の行政部門だ。秘密の陰謀団という物語よりも、はるかに大きな脅威である。
Yes, Virginia, There IS a Deep State—and It Is Worse than You Think | Mises Wire
CIAはMKウルトラ作戦の下で、自組織の職員を含む米国人に対し、知らせないまま実験を行っていた。チャーチ委員会が明らかにしたように、この実験の目的は、ソ連圏に対して使用する洗脳薬の開発、ソ連のスパイ容疑者を尋問するための完璧な自白剤の製造、その他の洗脳の可能性を探ることだった。
JOHN KIRIAKOU: CIA Should Get Out of the Laboratory

CIAはMKウルトラと呼ばれる邪悪な(洗脳実験)作戦が明るみに出た時点で、廃止されるべきだった。ケネディ大統領は国防総省、CIA、国家安全保障局(NSA)とは異なる方向に国を動かそうとしたために、米国の国家安全保障機構によって暗殺された。この結論に多くの米国人が達する日は近い。
A Major Shift in the JFK Assassination – The Future of Freedom Foundation

戦後、米国の安全保障国家への転換を正当化するために使われた公式の敵は共産主義だ。米当局者は、ソ連を拠点とする共産主義者の国際的陰謀が存在すると国民に告げた。この陰謀には共産主義中国も含まれるという。米国内で共産主義者のシンパを探し出し、排除するための十字軍の行進が行われた。

外交政策シンクタンクが資金提供者から受ける影響力について調べた最近の研究によると、シンクタンクはいずれも、核大国の関係組織から寄付を受けていた。調査対象にはブルッキングス研究所、戦略国際問題研究所(CSIS)、大西洋評議会など世界有数の外交政策シンクタンクが含まれる。

今日の米軍上層部に、デビッド・シャウプ(ベトナム戦争に反対した海兵隊将軍)はどこにいるのか。大量殺戮を伴う核戦争に反対を表明する指導者はどこにいるのか。中国やロシアとの新たな冷戦を拒否する指導者はどこにいるのか。戦争ではなく、平和を提唱する勇気のある指導者はどこにいるのか。
The Madness of US Militarism - Antiwar.com Original

米連邦総利払費は2022年5月31日までの12カ月で計6660億ドルだった。短期国債と満期を迎える中期国債の差し迫った追加利息を含めると、その数字は8630億ドルに上る。これは驚異的なコストだ。過去12カ月の国の軍事費は7460億ドル、メディケア(高齢者向け公的医療保険)支出は7000億ドルである。
When Federal Interest Payments Come To Exceed the Military Budget: Time To Stop Defending the Rest of the World - Antiwar.com Original

政府はせいぜい必要悪

社会は交流を促し、政府は区別を生み出す。社会は人間を庇護し、政府は人間を罰する。いかなる形のものであれ、社会は望ましい。しかし政府は、たとえ最良のものであっても、必要悪にすぎない。最悪のものにいたっては、耐えがたい害悪である。
- トマス・ペイン『コモン・センス』
Common Sense (1776) - Foundation for Economic Education
米国民の祖先は、政府が法の正当な手続きなしに人々の財産を奪うことをはっきりと禁止する憲法修正第5条の制定を要求した。この条項の対象は米国人だけではない。すべての人だ。祖先は連邦政府の役人が、外国人を含む誰からも、法の正当な手続きなしに財産を取り上げることを望まなかった。
The U.S. Stealing of Russian Yachts – The Future of Freedom Foundation

「他人の権利を侵害することで、誰の権利も守ることはできない」
「世界一小さなマイノリティは個人だ。個人の権利を否定する者は、マイノリティを守ると言うことはできない」
「個人の権利は国民の投票に左右されない。……権利の役割は、多数派の抑圧から少数派を守ることにある」
- アイン・ランド
35 of Ayn Rand’s Most Insightful Quotes on Rights, Individualism, and Government - Foundation for Economic Education

植民地時代のインドでコブラが大量発生し、政府がコブラに賞金をかけたところ、コブラが減った。すると人々は起業し、自宅でコブラを飼育し、殺して賞金を得るようになった。政府が賞金を廃止すると、コブラを家で飼っていた人々は、すべて路上に放した。結局コブラ問題は、前より大きくなった。
The Cobra Effect: Lessons in Unintended Consequences - Foundation for Economic Education

なぜ女性は男性より収入が少ないのか。市場における生産性が平均して男性よりも低いからだ。有力な根拠は「夫婦の非対称性仮説」だ。既婚の女性は家事、育児、料理、掃除、買物などの大半を担う。彼女たちの関心が向くのは家庭であり、ビジネスではない。だからビジネスの領域では生産性が低い。
Can Wage Transparency Fix the Pay Gap? - LewRockwell

欧米では、主流派のジャーナリストが他の主流ジャーナリストの虚偽の報道、プロパガンダの助長、ジャーナリズムの不正行為について責任を問うのは非常にまれだ。欧米のジャーナリストは、仲間からの承認を得ることに人生のすべてを費やす、価値のない卑屈な臆病者だからだ。
Western Journalists Are Cowardly, Approval-Seeking Losers

2023-01-16

ゼレンスキーの胸像

ウィルソン米下院議員(共和党)は米議事堂にゼレンスキー・ウクライナ大統領の胸像を置く法案を提出し、保守派の共和党議員から批判を浴びた。批判の理由は「ウクライナは米国の51番目の州ではない」「同国は汚職まみれ。民主主義を守る戦いではない」「納税者の支援なのに監視が皆無」など。
House Republican Introduces Resolution to Place Bust of Zelensky in the Capitol - News From Antiwar.com

ウクライナのゼレンスキー大統領はゴールデン・グローブ賞で演説し、ウクライナはロシアとの戦争に勝ち、紛争が第三次世界大戦に発展することはないと述べた。ゼレンスキー氏は事前に録画したビデオ演説を行い、ロシアの侵攻以来何度もウクライナを訪れている俳優のショーン・ペン氏が紹介した。
Zelensky Addresses Golden Globes, Says There Will Be No 'World War III' - News From Antiwar.com

ウクライナは汚職にまみれた抑圧的な独裁国家であり、たとえ「民主主義」の最もゆるい定義を使ったとしても、自由を愛する民主主義国家ではない。また、ロシアとウクライナの戦争は、ありふれた利害関係をめぐる厄介な縄張り争いであり、善と悪の存在をかけたグローバルな対立の一部ではない。
Using Ukraine as a Bloodied Pawn - Antiwar.com Original

米NPOのフリーダムハウスはバイデン大統領への公開書簡で、ゼレンスキー・ウクライナ大統領の言論抑圧に対し強い姿勢を取るよう促した。「ゼレンスキー氏はデマとの戦いを口実に、司法審査なしで行政権を行使し、メディア、プラットフォーム、ジャーナリスト、ウェブサイトを制裁し続けている」
President Zelensky Has A History Of Crushing Press Freedom

ミンスク協定でプーチン露大統領のパートナーだった3カ国(独仏ウクライナ)は最近、同協定が平和的解決を約束してロシアを停戦に導き、ウクライナに軍備増強の時間を与える意図的な欺瞞だったと認めた。これは欧州がロシアに嘘をつき、外交の隠れ蓑の下で軍事的解決の準備をしたということだ。
Did Europe Lie to Russia About Peace? - Antiwar.com Original

ロシアとウクライナは、基本的かつ重要な問題で公に合意した。ロシアがウクライナで戦っている相手は誰かという問題だ。ウクライナのテレビ局とのインタビューで、同国のレズニコフ国防相は、ウクライナは「すでに事実上NATO同盟の一員となった」と答えた。
Ukraine And Russia Agree - Russia Is Fighting NATO - LewRockwell

最近公開されたカナダ軍の機密文書によると、ボスニア紛争時、米国は戦争を長引かせ、ユーゴスラビアを瓦礫の山にし、セルビアを暴力で屈服させようと画策した。CIAの闇作戦、違法な武器輸送、イスラム過激派戦闘員の投入、疑われる偽旗作戦、残虐行為の演出などによってボスニア側を支援した。
Declassified intelligence files expose inconvenient truths of Bosnian war - The Grayzone

中国軍が2026年に台湾へ上陸作戦を実行すると想定した米戦略国際問題研究所(CSIS)の机上演習によると、大半の結果は中国の勝利を予測しないものの、どのシナリオでも台湾、中国、米国、日本に甚大な損害を与える。米軍は中国との戦闘が始まって3週間で3200人の兵力を失うと試算している。
War with China over Taiwan won't end well for anyone - Responsible Statecraft

米下院が創設を決めた「中国特別委員会」は、中国がもたらす課題にうまく焦点を当てるのか、それともすでに危険な状態にある米中対立をさらに激化させるのか。新冷戦の構図は両経済大国の互恵的な協力の機会を絶ち、反中排外主義を煽り、悲惨な「熱い戦争」に転化する危険を増大させかねない。
House creates controversial new select committee on China - Responsible Statecraft

所得税を廃止せよ

所得税は単に「改革」するのではなく、廃止しなければならない。政府が私たちの所得に対して第一の権利を有するという考えに根ざしているからだ。この考えは自由な社会とは相容れない。国税庁の暴力は、中央銀行の詐欺とともに、自由と繁栄を侵食する福祉戦争国家の二つの基盤のうちの一つだ。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : Trump’s Tax Returns Show Evil of the Income Tax [LINK]
合衆国憲法は承認からわずか73年後、流血の内戦(南北戦争)を防げなかった。(憲法採択と連邦政府の強化を主張した)連邦党の約束は誤りだった。自由の保障はさらにお粗末だ。第二次世界大戦中の日系人の強制収容や国民監視など、憲法は自由に対する無数の攻撃を正当化するために使われてきた。
The Constitution Failed. It Secured Neither Peace nor Freedom. | Mises Wire [LINK]

民主主義の正統性が、十分な情報を得た国民の同意に基づくものならば、米国の2020年の選挙もブラジルの2022年の選挙も、正統なものとはいえない。特定の政治目的を達成するために、政治家によって明らかに操作されたものである。「民主主義」はエリートが望む結果をもたらすときのみ神聖なのだ。
America, Brazil, and the Illegitimacy of Weaponized Democracy | Mises Wire [LINK]

独占について気にしなければならないのは、国家による特権だけだ。独占とは、ある特定の個人または集団に、ある生産分野を確保することだ。その分野への参入は他者には禁止され、その禁止は国家によって強制される。新たな競争に対し法的な障害がない限り、市場は自由かつ競争的であり続ける。
Again the Government Is Taking Antitrust Action against Microsoft. Again This Is Wrong. | Mises Wire [LINK]

米食品医薬品局(FDA)元長官のゴットリーブ氏は2021年8月、自然免疫はワクチンによる免疫より優れているというイスラエルの研究結果を知らせるツイートに苦言を呈した。同氏は当時ファイザー社に勤務。同社は数十億ドルの補助金を得て製品を製造して特許を取得し、製造物責任免責の恩恵も得ていた。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : The Censorious Scott Gottlieb Was a Major Influence on Lockdowns [LINK]

コロナ「ワクチン」が大量虐殺でなければ、以下をどう説明するのか。著名な医学者がmRNA「ワクチン」について事前に警告を発していたのに、検閲を受け処罰された。PCR「検査」の発明者が、この検査はウイルスの存在を示さないと述べていたのに、無視された。「ワクチン」の有害な影響の証拠が、ファイザー社とFDAによって秘密にされた。
The Covid 'Vaccine' Is an Intentional Effort at World Genocide - LewRockwell [LINK]

中南米のような潜在力の高い地域が、なぜスタグフレーションに見舞われるのだろう。コロンビア、チリ、ブラジルでポピュリスト政権が台頭し、投資の安全、財産権、金融規律に対する懸念が高まったからだ。これらの国の政策は国民を依存させることを目的としており、成長を実現するものではない。
Latin America's Descent into Interventionism Continues | Mises Wire [LINK]

2023-01-15

【コラム】獣というレッテル貼り

木村 貴

ノーベル賞作家、スベトラーナ・アレクシエービッチ氏の朝日新聞インタビュー記事第1回のタイトルは「人から獣がはい出したウクライナの戦争」である。これはアレクシエービッチ氏の「ウクライナ侵攻では人間から獣がはい出しています」という発言から取られている。獣という言葉は印象的だ。同氏は別の箇所で、「ドストエフスキーやトルストイは、人間がなぜ獣に変貌するのか理解しようとしてきました」とも述べている。
人間に潜む獣性は、たしかに文学でも扱われる深刻な問題だ。しかしその前提となるのは、獣はあらゆる人間に潜むという普遍的な事実である。ある特定の国民や民族だけの特殊な問題ではありえない。

ところが今回のインタビューを読む限り、アレクシエービッチ氏の目に映る獣は、ロシア人だけである。これまで同氏が語ったエピソードはどれも、信憑性はともかく、ロシア人の残虐さを示すものばかりだ。こういうのもある。「彼ら〔ウクライナ人〕は絶望の淵に立たされています。街が破壊され、人々が拷問を受け、殺されているからです」

ロシア兵による反人道的行為はデマの可能性があることはすでに触れたが、かりに事実としても、それと同様の行為はウクライナ側も行なっている。ウクライナ軍は親ロシアのウクライナ市民に砲撃を加えているし、ソーシャルメディアは規制もあるものの、ウクライナでロシア系市民が「スパイ行為」などへの制裁として柱に縛られ、顔にペンキで落書きをされたり、下半身をむき出しにされたりする映像が流れている。

ウクライナによるこれらの野蛮な行為は、まさに獣の所業としか言いようがない。ところが人間に潜む獣に深い関心を抱くはずのアレクシエービッチ氏は、ウクライナ側の反人道的行為については一言も語らない。「ウクライナ=善」「ロシア=悪」という政治的図式に反し、都合が悪いからだ。

アレクシエービッチ氏は人間に潜む獣という深遠なテーマを掲げてみせるが、結局その背後にあるのは、とにかくロシアを邪悪なものとして描きたいという、政治的な意図でしかない。文学ではなく、プロパガンダである。議論に箔を付けるために名前を出されたドストエフスキーやトルストイにしてみれば、迷惑千万だろう。

獣という言葉によって、アレクシエービッチ氏の議論がなにやら高尚に見える読者もいることだろう。しかし実際は逆だ。特定の国民・民族に獣というレッテルを貼り、非人間的な存在と決めつけることは、過去のさまざまな人種差別を持ち出すまでもなく、きわめて卑劣で危険な行為だ。相手が人間でなければ、どんなに残酷な扱いをしようと正当化されてしまう。

獣というレッテル貼りは、とりわけ戦争中には悪い影響を及ぼす。戦争をやめる和平交渉には互いに妥協が必要だが、相手は獣のように邪悪な存在だという見方がプロパガンダによって国民の間に広まっていればいるほど、妥協は許されず、相手が破滅するまで戦いをやめないという強硬ムードが強まってしまうからだ。

しかし、もし和平交渉を拒み、戦争を長引かせることこそ目的であれば、獣のレッテル貼りは役に立つ。そして事実、アレクシエービッチ氏はインタビュー記事の第2回で、妥協による平和ではなく、あくまでもウクライナの勝利に対する希望を表明するのである。

「今、何がウクライナの人々のよりどころになっているのでしょう」という記者の質問に対し、アレクシエービッチ氏はこう答える。

私はベルリンで大勢のウクライナ難民と会っています。彼らは皆、まもなくウクライナが勝利すると信じています。なぜなら、国民全員が立ち上がったからです。全てのウクライナ人があらがい、故国を守っています。おそらく、これこそがいま、ウクライナ人が(絶望に)打ち勝ち、耐え抜くためのよりどころなのでしょう。

アレクシエービッチ氏は「国民全員が立ち上がった」「全てのウクライナ人があらがい」とぬけぬけと語るが、これほど露骨な事実の無視はない。すでに説明したように、ウクライナ東部にはロシア系住民がいて、政府から迫害されており、そのためロシアに助けを求めている。これがそもそも2022年2月にロシアが「侵攻」に踏み切った理由の一つだ。けっしてウクライナの「国民全員」がロシアに対して「立ち上がった」わけでもなければ、「全てのウクライナ人があらが」っているわけでもない。

つづいてアレクシエービッチ氏は、「この戦争はどのように終わると思いますか」という記者の質問に対し、こう答える。

私はウクライナが何らかの勝利を収める形で終わると考えています。世界が団結し、ロシアのファシズムに立ち向かうのです。ロシアのファシズムは危険で、ウクライナで止まるとは限りません。プーチンは(ソ連から脱退した)バルト3国やモルドバのことも惜しんでいます。ソ連の全ての断片を惜しんでいるのです。ウクライナが戦っているのは自らのためだけではなく、全世界のためです。

ウクライナとロシアが交渉によって妥協の道を探り、早期に平和を実現するべきだという考えは、アレクシエービッチ氏の頭にはかけらもない。あくまでも「ウクライナが何らかの勝利を収める形で終わる」という道しかない。つまり戦争を続けるということだ。同氏の代表作のタイトルは『戦争は女の顔をしていない』だが、ひたすらウクライナの勝利を念願するアレクシエービッチ氏は、間違いなく戦争の顔をしている。

たんにウクライナが戦争を続けるだけではない。「世界が団結し、ロシアのファシズムに立ち向かう」ことが必要だという。「団結」とは具体的には、すでに西側諸国が実行しているように、武器をふんだんに提供することだろう。さらに踏み込んで、米欧(あるいは日本も)がロシアと直接交戦することも含むのかもしれない。少なくともアレクシエービッチ氏はそれを否定していない。そうなれば核戦争も現実味を帯びる。チェルノブイリ原発事故の遺族の声に耳を傾けてきたというアレクシエービッチ氏が、核戦争につながりかねない紛争激化は容認するのである。

ロシアは「ファシズム」で、ソ連時代の領土の回復をたくらんでいるという。根拠のあやふやなこうした主張をもとに、アレクシエービッチ氏は全世界がウクライナとともに戦わなければならないという。ロシアがファシズムかどうかはさておき、ウクライナでネオナチというファシズム勢力が政府に組み込まれているのは紛れもない事実だ。もしファシズムがそれほど問題なら、西側によるウクライナ支援は即刻停止しなければならないだろう。しかしもちろん、アレクシエービッチ氏はそんなことは一切言わない。

アレクシエービッチ氏は最後まで、「ウクライナ=善」「ロシア=悪」のプロパガンダを、事実を無視して読者に刷り込もうとする。記者から「ウクライナ、ロシア、ベラルーシの3国は、これからどうなるでしょうか」と問われ、「民主的な道を歩み始めたウクライナは、今後もその道を行くでしょう」と答える。

ウクライナは「民主的」だろうか。そうは思えない。今回の戦争が始まる前から、世界で最も腐敗した国の一つといわれ、汚職が横行している。反体制者への嫌がらせ、検閲、批判的とみなした外国人記者の出入りを禁止し、国際人権団体などから批判された。複数の野党系メディアを「ロシアのプロパガンダの道具である」という疑惑のもとに閉鎖した。戦争が始まるとさらに悪化し、ゼレンスキー大統領は野党を非合法化し、いわゆる偽情報を防ぐために全国のテレビ局を一つの組織に統合した。

これらの事実をアレクシエービッチ氏や、インタビューした朝日の記者が知らないはずはない。それにもかかわらず、何も触れず、ウクライナを「民主的」と持ち上げる。こうした欺瞞と偽善に満ちた記事が、正月の目玉企画として日本の代表的新聞の紙面を飾る。文学者とメディアの堕落に対する絶望は深い。(この項おわり)

ロシア「侵攻」の理由

なぜロシアは2022年にウクライナで戦争をする決断をしたのか。米国とNATOが約束を破り、ロシア国境に向かって東進して以来、20年以上。米国がウクライナのクーデターを支援し、民主的に選出された親露政権を排除してから8年。米国がウクライナに兵器をあふれさせ始めてから5年が経っていた。ロシアが2022年にウクライナ侵攻を決定した理由を説明するために、戦争に至るまでの発言や出来事を分析することは、戦争を正当化し容認することにはならない。国連安保理を迂回した戦争はつねに違法だ。しかし、第一に戦争を回避し、第二に交渉によって戦争を終結させるには、必要な分析である。
Why Russia Went to War in 2022 - Antiwar.com Original [LINK]
自国の「ルールに基づく国際秩序」を維持するために「ロシアを弱体化」させ、最終的には中国も弱体化させるという現在の米国の任務には、シリアの指導者が油田や最高の農地を利用できないようにシリアの一部を軍事占領し続けるという、偽善的で国際法の下で完全に違法な異常事態が含まれている。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : Will 2023 be Worse Than 2022? [LINK]

1992年にチェイニー元米副大統領の指示で策定されたウォルフォウィッツ・ドクトリンにあるように、あらゆる競争相手の出現を阻止することがグローバル支配エリートの目標だ。後に「ブッシュ・ドクトリン」と呼ばれたこの原則は、中国と並ぶ競争相手であるロシアの弱体化に使われようとしている。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : Medvedev Suggests Parking Hypersonic Missiles Near the Potomac [LINK]

米外交政策に関するいくつかの嘘。「NATOは1インチたりとも東に動かない」「イラクに大量破壊兵器がある」「トランプとプーチンの共謀」「ハンター・バイデンのノートPCはロシアの情報操作を示す特徴だらけ」「ウクライナ支援に対する一部共和党員の監査要求は、プーチンのプロパガンダの影響」
Lies, Democracy, Foreign Policy, and the Search for Peace - Antiwar.com Original [LINK]

米上院の多数派は、ウクライナでの民間人殺害にジェノサイドとレッテルを貼る。だがジェノサイドには定義がある。ある民族や宗教の集団が大量に殺害されることだ。ロシアの民間人殺害をジェノサイドと決めつけたい人々は、日本が広島・長崎への原爆投下をジェノサイドと主張したらどう答えるのか。
Against Undiplomatic Diplomacy - The American Conservative [LINK]

米軍当局は2021年8月のカブールでの無人機攻撃で、子供を含むアフガニスタンの民間人が死亡した可能性が高いことを知りながら、嘘をついていた。NYタイムズが報じた。攻撃では7人の子供を含む一家10人が死亡していた。国防総省は、今回の民間人殺害により誰も罰されることはないとしている。
Pentagon Doc Reveals US Lied About Afghan Civilians Killed in 2021 Drone Strike - Antiwar.com Blog [LINK]

イスラエルの極右党首、ベングビール国家治安相による聖地「神殿の丘」の訪問は、いわゆる現状維持を脅かすとされている。しかし今日、現状維持の合意はほとんど残っていない。イスラエル占領軍は聖地への入場を独占的に決定し、イスラム教徒の礼拝はイスラエルが決めればいつでも制限できる。
Is Ben-Gvir Preparing a Holy War Against the Palestinians? - Antiwar.com Original [LINK]

2023-01-14

軍隊社会と契約社会

英哲学者スペンサーによれば、17〜19世紀の英政治史は、二つの将来像の対立だった。一方は国を強制的な身分制の軍隊社会にしようとする。他方は自発的な契約社会にしようとした。前者は絶対主義のトーリーと大きな政府のリベラルで、後者は反絶対主義のホイッグと小さな政府の自由主義者だ。
Herbert Spencer’s Two Types of Society - Foundation for Economic Education [LINK]
経済学者ミーゼスによれば、社会的な協力には、契約(自発的な合意と互恵)に基づくものと、覇権(命令と従属)に基づくものの二種類がある。戦争好きで貧困に苦しむ野蛮な社会から、平和で豊かな文明への歴史の進歩は、命令が契約に変わり、強制的な覇権が自発的な調和に変わるなかで実現した。
It's Either Commands or Contracts - Foundation for Economic Education [LINK]

個人をその人自身の決断、行動、状況によって判断するのではなく、集団によって人を分類することは、便利かもしれないが、ほとんどの場合、表面的で誤解を招く。貧しい人々は、形のない、寄せ集めの塊ではない。金持ちも、その中間にいる集団にしても同じだ。私たちは皆、異なる個人なのだ。
 ‘Are You For the Rich or Poor?’: The Proper Way to Answer the Question - Foundation for Economic Education [LINK]

スコラ哲学のサラマンカ学派、聖トマス・アクィナス、経済学者カール・メンガーに共通するのは、理性を使って客観的な現実を理解しようとする姿勢である。その結果、神学、経済学という探求の方法は異なっても、これらの優秀な人たちは同じ結論に達する。
Learning Economics From the Catholics | The Libertarian Institute [LINK]

トランプはオバマの大統領令を取り消したことで独裁者と糾弾された。一部の反トランプ派にとって、パリ協定離脱ほどひどい話はない。だがオバマは上院の承認手続きを経ずに協定を批准した。反トランプ派の多くは、独裁者そのものに反対しているわけではなく、異なる独裁を望んでいるにすぎない。
Donald Trump Didn't Create the Dictatorial Presidency, He Inherited It - Foundation for Economic Education [LINK]

ファストファッションは環境汚染をもたらすと非難される。もしそれが本当だとしても、責任は生産者ではなく、汚染した者にある。自動車のタイヤも捨ててはまずい場所に積まれているが、タイヤメーカーは顧客が製品を使い終わった後どうするかについて、ほとんど責任を負わない。衣料品も同様だ。
Fast Fashion Is Evil? Think Again - Foundation for Economic Education [LINK]

人が手に入れるものはすべて、自然からの無償の贈り物以外、何らかの形で代価を払わなければならない。世の中にはエコノミストと呼ばれる人たちがたくさんいるが、この人たちは逆に、何もしないで何かを得る策略ばかり語る。
 - ヘンリー・ハズリット(ジャーナリスト)
 25 of the Greatest Quotes on Economics and Capitalism (That You've Probably Never Heard) - Foundation for Economic Education [LINK]

2023-01-13

国境は投票で決めよう

経済学者ミーゼスは、もし人々に自決の権利があるなら、不変の国境によって特定の政治連合(国家)に閉じ込めることはできないと考えた。ミーゼスにとって自決とは、どのような政府の下で暮らすかについて、住民が自ら投票できるようになることである。その選択は地域・村レベルでも可能である。
The Borders Between US States Are Obsolete | Mises Wire [LINK]
国政選挙に勝つよりも、必要最小限の同志が結集するほうが簡単だ。多くの小さな単位が契約に基づいて協力することは、特にデジタル時代には組織的・財政的に効率がよく、政治的な対立がなく、文化的にも自律的である。契約か協同組合で、決まった土地に意図的なコミュニティを設立するのである。
Parallel Structures Are the Only Way to Freedom | Mises Wire [LINK]

経済の繁栄やほぼあらゆる形の文化的達成という点で、米国の実験が収めた空前の成功は、個人の権利とそれに伴う小さな政府という岩盤の上に築かれた。小さな政府とは、依存心を煽るような福祉国家が存在しないことを意味し、それによって米国人は自立と強い人格の文化を維持することができた。
Running Away from Our Own Revolution - Foundation for Economic Education [LINK]

人物Xは決定論者、人物Yは非決定論者だとする。Yは自由意志を信じているが、Xは信じていない。もしXが人間には自由意志がないと信じているならば、決定論が真実だとYに説得しようとするのは不合理だ。非決定論者に自分の立場を納得させようとする決定論者は、自分の立場を否定することになる。
Objection, Professor Harari! Logic Proves the Existence of Free Will | Mises Wire [LINK]

BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)、上海協力機構(SCO)、ユーラシア経済連合は、米ドルに代わる国際貿易決済の主要な手段として、商品ベースの為替媒体を開発する作業部会を立ち上げた。ドルや米国にとっては損失となるだろうが、世界は全体として利益を得ることになる。
World Dollar Hegemony Is Ending (and That May Be a Good Thing) | Mises Wire [LINK]

『くまのプーさん』は純粋にアナーキーな物語だ。さまざまな種類の野生動物が、誰からも支配されることなく、森の中で仲良く暮らしている。とくに難しい問題をクリストファー・ロビンに相談することもあるけれど、彼は権威というよりも信頼できるアドバイザーだ。
16 Children's Books You Didn't Know Were Anti-Authoritarian - Foundation for Economic Education [LINK]

聖書「箴言」の経済の知恵。
怠惰より勤勉を
「手のひらに欺きがあれば貧乏になる。勤勉な人の手は富をもたらす」
一攫千金を狙うな
「勤勉な人はよく計画して利益を得、あわてて事を行う者は欠損をまねく」
誠実に生きよ
「うそをつく舌によって財宝を積む者は、吹き払われる息、死を求める者」
7 Financial Tips From the Book of Proverbs - Foundation for Economic Education [LINK]

2023-01-12

アゾフ連隊の正体

アゾフ連隊(元アゾフ大隊)は2014年、ウクライナ内務省管轄の国家警備隊に正式に編入された。諜報機関SBU(ウクライナ保安局)とも連携し、政府に統合されている。世界の軍隊中、唯一知られるネオファシスト構成員だ。メンバーはかつてのドイツのSS部隊と同じく、ヴォルフスアンゲル(狼用の罠)の黄色い腕章を身に着けている。
On the Influence of Neo-Nazism in Ukraine [LINK]
米国防総省とCIAは1979年、今回のウクライナ戦争と同じように、策謀でロシアをアフガニスタンに侵攻させた。陰謀論ではない。ブレジンスキー国家安全保障顧問は驚くほど正直に、意図してそれを行ったと認めていた。彼はそれを誇りにしていた。いかにしてロシア人を罠にはめたかを自慢していた。
The Evil Strategy of “Degrading" Russia – The Future of Freedom Foundation [LINK]

米国がウクライナへの支援をほのめかさなかったら、同国はロシアの要求にもっと譲歩していた可能性がある。重要なのは中立を約束し、ミンスク合意を完全履行することだったろう。米国の支援はウクライナの指導者に誤った救済の希望を与え、政治的な痛みを伴う措置を避ける理由を与えてしまった。
When courting quasi-allies like Ukraine becomes a moral hazard - Responsible Statecraft [LINK]

ソ連共産党がロシアを乗っ取る以前には、今のウクライナの国境に少しでも似た国は存在しなかった。それどころか、現在のウクライナを構成する領土の大部分は、過去3世紀の大半の間、ロシアと結合していた。だから最近ロシアに「併合」された4つの領土は、以前からロシアの不可欠な部分だった。
Ukraine Was Not Built To Last - Antiwar.com Original [LINK]

米スパイ会社アノマリー6が、クリミア大橋爆破などウクライナ紛争での危険な破壊行為に関し、英軍に情報を提供していることが流出文書で明らかになった。同社は自社の技術を精密なものとして売り込む一方で、大量の個人データを収集し、無実の個人を安全保障上のリスクと偽って標的にしている。
British-run spy tech powers Ukraine proxy war, putting civilians at risk - The Grayzone [LINK]

米国の政治指導者はいつも、敵の行動に十分力強く反応しなければ、敵は自分の軍事行動が米国の政策に決定的な影響を与え、米国とその同盟国を後退させることができると考えるのではと恐れている。そのような恐怖に駆られた紛争拡大はいつも、決定的で屈辱的な米国の敗北をもたらすだけだった。
Can NATO and the Pentagon Find a Diplomatic Off-Ramp From the Ukraine War? - Antiwar.com Original [LINK]

中国に対するタカ派的な姿勢は、小さなならず者国家に対するよりもはるかに深刻な危険を米国にもたらす。ウクライナを軍事上の代理人としてロシアと戦うことで、米国が抱えた大きなリスクさえも上回る。東アジアの同盟国や傀儡国家、特に台湾を守ることは、中国と直接戦争するリスクを意味する。
China: For some, where restraint ends and hawkishness begins - Responsible Statecraft [LINK]

2023-01-11

強まる検閲圧力

デマと分類されたものに対する政府の検閲は今年も強まるだろう。批判者に対する政府の攻撃は続く。政府や企業の検閲官は、危険なデマ作戦から国民を守ると主張しているが、実際は、権力エリートによる国民生活の支配に挑戦するかもしれない、「危険」な考えに先手を打つための土台を作っている。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : What to Expect from the Government in 2023? More of the Same [LINK]
いわゆる非合法な思想の検閲から真実の封殺までは、気づけばあっという間だ。やがて英作家ジョージ・オーウェルが予言したように、真実を語ることは革命的な行為になるだろう。政府が言論を統制することができれば、思想を統制することができ、ひいては市民の心を統制することができる。
From Totalitarian Paranoia to Authoritarian Madness – The Future of Freedom Foundation [LINK]

アダム・シフ米下院議員(民主党)がツイッター社に圧力をかけ、コラムニストら批判者を検閲させようとしたことがわかった。シフ議員はこれまで、悪名高いハンター・バイデン氏のノートPCがロシアのデマだとか、2016年大統領選でトランプ氏とロシアが共謀したとかいう誤った主張を押し通した。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : 'We Don’t Do This': Adam Schiff and the Underbelly of American Censorship [LINK]

公平な検閲など存在しない。ある種の言論を規制する法律を含め、法を公平に解釈し適用できる人は最高裁判所の職員に違いないと考えるかもしれない。しかしブラジルでは米国と同様、判事は大統領に指名される。最高裁判事11人のうち7人は、ルラ大統領(1期目)か次のルセフ大統領が指名した。
Brazil Is Proving That There’s No Such Thing as Unbiased Censorship - Foundation for Economic Education [LINK]

合衆国憲法修正第4条は、データを保存する機器の内容を保護する。したがってモバイル機器やパソコンの所有者は、そこに保存されているデータについてプライバシー権を有する。この条項の狭い解釈でさえ、コンピューターチップは「物品」であり、したがってその所有者はこの保護を享受する。
A Government That Assaults Liberty - Antiwar.com Original [LINK]

自由な言論を通じ真実を発見するには、何よりもまず政府の干渉を排することが必要だ。しかし反対意見や討論を敵視する文化では、うまくいかない。異論を唱える人が襲われたり職を失ったりすれば、社会で力のある人や、世間の一般的な理念と同じ考えの人しか、恐れずオープンに発言できなくなる。
Why George Orwell's Quote on 'Self-Censorship' Is More Relevant Than Ever - Foundation for Economic Education [LINK]

世の中には、特に政治など世間の関心事について、膨大な量の偽情報が存在する。主流の報道機関は、できるだけ多くの人に番組を見てもらい、記事を読んでもらうなどしてお金を稼いでいる。そのために、すべてをできるだけ怖く、刺激的で、許しがたく、ドラマチックに聞こえるようにしようとする。
3 Proofs That the Corporate Press is Complete Propaganda | The Libertarian Institute [LINK]

2023-01-10

【コラム】「ナチはいない」は真実か?

木村 貴

さて、ノーベル賞作家のアレクシエービッチ氏は、朝日新聞デジタルのインタビュー記事第1回の後半から、ロシア非難をさらにヒートアップさせる。ロシア人は「獣」だと言い出すのだ。そしてロシア人が獣になった原因について、「私はロシア人を獣にしたのはテレビだと思います」と言う。
どういうことか。アレクシエービッチ氏は続ける。「プーチンはこの数年、戦争の準備をしてきた。テレビはウクライナを敵として描き、人々を、ウクライナを憎む獣にするために働きかけてきました」

これを受け、朝日記者が付け加える。「ロシアではプーチン氏が大統領に就任した2000年以降、政府によるメディア掌握が進んできました。ウクライナ侵攻でも政府の主張に沿ったプロパガンダが展開されています」

つまり、ロシアではプーチン大統領率いる政府が、テレビを通じて自分に都合の良いプロパガンダ、つまり嘘を振り撒き、ロシア人はそれを信じ込んで、「ウクライナを憎む獣」になってしまったというのだ。

それでは、ロシア政府がテレビを通じて吹聴した嘘と、それに対する真実とは、どのようなものか。アレクシエービッチ氏は二つ例をあげる。

一つは、「ナチ」の存在だ。アレクシエービッチ氏はこう話す。

あるウクライナ兵が、(侵攻後に)捕虜にしたロシア兵に「母親に電話して実情を伝えれば解放してやる」と言いました。電話で「ママ、ここにはナチはいない」と話したロシア兵に、母親は「何を言ってるの。誰に吹き込まれたの」と叫んだ。母親が口にしたのはテレビが流す内容でした。

わかりにくいが、ウクライナ兵に捕まったロシア兵が、母親に電話で「ママ、ここにはナチはいない」と「実情」(真実)を伝えたところ、テレビに洗脳された母親はそれを信じず、「何を言ってるの」と驚いたというのだ。ここでいう「ナチ」とは、ナチスドイツの思想を信奉する、いわゆるネオナチのことだろう。

ようするにアレクシエービッチ氏はこのエピソードで、ロシア政府はテレビを通じ「ウクライナにはナチがいる」という嘘をロシア人に信じさせているが、実際には「ナチはいない」というのが真実だと言っているわけである。

ロシアが一方的に侵攻に踏み切ったというストーリーと同じく、この「ウクライナにナチはいない」という主張も、最近の大手メディアの報道にしか接しない人は、なんとなく信じてしまうかもしれない。だが以前から欧米のネオナチ問題に関心のある人なら、違和感を覚えるはずだ。

なぜなら以前は大手メディア自身、「ウクライナにナチはいる」と報じていたからだ。他ならぬ朝日新聞社が運営する言論サイト「論座」の2022年3月23〜24日連載記事で、ルポライターの清義明氏が伝えるように、2014年に設立された準軍事組織「アゾフ大隊」(その後「アゾフ連隊」)の中核メンバーはネオナチ集団であり、その事実は2017年時点でニューヨーク・タイムズ、ガーディアン、BBC、テレグラフ、ロイターなど米欧の主要メディアが取り上げていた。

「欧州の極右事情やウクライナ情勢に詳しい人ならば、この数年でウクライナの極右・ネオナチの存在が問題化していたことは常識のレベルの話である」と清氏は述べている。

その後、ウクライナからネオナチがいなくなったわけではない。昨年のロシア「侵攻」後、メディアが一斉に口をつぐんでしまっただけだ。邪悪なロシアに立ち向かう「善」であるはずのウクライナに、ナチがいては都合が悪いからという「忖度」にしか見えない。

このように言うと、「ネオナチはどの国にもいる」と「反論」する向きがある。たしかにネオナチの存在は、欧州中心に多くの国に共通した社会現象だ。しかしウクライナではアゾフは正規軍に編入され、これとは別の「国家親衛隊」という内務省管轄として特設された特殊部隊では、その中核を担う存在にまでなっている。ネオナチが正規軍に組み込まれているのは、世界でウクライナだけだ。この事実は、さきほどの「論座」記事で清氏が指摘している。ウクライナにおけるネオナチと政府権力との関係は、他の国とは比べ物にならないほど深い。

西側メディアでも報じられたそうした事実を、アレクシエービッチ氏が知らないはずはない。それにもかかわらず、ウクライナにおけるナチの存在をテレビの洗脳による妄想にすぎないと切り捨てるとは、言論人としての姿勢に不信を抱かずにいられない。

そもそも、ロシア兵捕虜に対するウクライナ兵の「実情を伝えれば解放してやる」という言葉は、明らかな脅しだ。脅されて口にした「ママ、ここにはナチはいない」という言葉は真実ではなく、むしろ解放されたい一心からの偽りではないかと疑うのが、作家の観察眼以前に、常識というものだろう。

もう一つのエピソードは、ウクライナ東部ハリコフ(ハルキウ)への爆撃だ。これはさらにわかりにくい。まずはそのまま引用しよう。

こんなロシア人女性もいました。「ええ私の姉妹はハリコフ(ハルキウ)に住んでいます」。ハリコフは何度も爆撃された街です。「それでも、私は自分の大統領を信じています」。残念ながら、テレビは大きな力です。私たちは甘く見ていました……。

すでに述べたように、ロシア人はウクライナ、とくに東部に親族が多い。このロシア人女性も、ハリコフに姉妹がいる。そのハリコフは「何度も爆撃された街」だという。誰から爆撃されたのか。この文脈からすれば、ロシアからとしか読めない。だからこのロシア人女性も「自分の大統領」、すなわちロシアのプーチン大統領がいつか爆撃をやめると信じていた。しかし残念ながら、プーチン氏はテレビで洗脳された国民の支持をいいことに、爆撃をやめようとしない——。補って考えると、こうなるだろう。

けれども、またしても疑問がわく。ハリコフはすでに述べたように、ロシア国民の親族を含む、ロシア系住民の多い東部の街だ。その街を、ロシアが「何度も爆撃」するものだろうか。

アレクシエービッチ氏の話では、「何度も爆撃された」時期は不明だが、2014年からの内戦期のことであれば、爆撃したのはおもにウクライナ政府のはずだ。日本の独立系ニュースサイトIWJが2022年6月16日付記事で伝えるように、かつてウクライナ軍が東部ドンバス地方で自国民(ロシア系住民)を攻撃していた事実は当時、NHKでさえ報じていた。

2022年2月のロシア「侵攻」後も、ウクライナ軍は東部の街や駅を爆撃し、それをロシアのせいにする「偽旗作戦」を展開しているといわれる。これらの状況に鑑みると、東部の街がロシアによって「何度も爆撃された」という話を鵜呑みにはできまい。

もちろん現在、ロシアはウクライナと戦争をしているのであり、軍事施設に攻撃目標を絞ったとしても、人命や財産が犠牲になるのは避けられない。だがその罪はウクライナ側も免れないはずだ。

いずれにしても、あやふやなエピソードを頼りにロシアだけを一方的に断罪するアレクシエービッチ氏に、事実に基づき両者の罪の軽重を見極めようとする態度は微塵も感じられない。(この項つづく)

パレスチナの希望

サッカーのパレスチナ代表チームはW杯出場権を獲得していないが、2022年カタール大会で、パレスチナの国旗が最も目立った。パレスチナの象徴であるクーフィーヤ(頭巾)は、世界の指導者、高官、著名人ら数千人のファンが身につけた。希望が、パレスチナの自由を求める闘いを可能にしている。
Culture of Hope: 2022 and the Margins of Victory in Palestine - Antiwar.com Original [LINK]
イスラエルのネタニヤフ新政権で警察と西岸地区の治安維持を統括する、国家治安相となったベングビール氏は超国家主義者だ。パレスチナ国家の建設に反対し、すべてのアラブ人の追放を主張してきた。新聞編集者から「米国の白人至上主義者と欧州のファシストの現代イスラエル版」と評されている。
Israel Faces a Reckoning - Antiwar.com Original [LINK]

欧米の政府関係者らは、ネタニヤフ新政権樹立によってイスラエルの自由民主主義が直面するという危険に警鐘を鳴らす。こうした見方は、イスラエルをユダヤ人国家と定義し、非ユダヤ人市民の権利を完全に無視する問題含みの国民国家法が成立した後も、民主主義が維持されていると認めるものだ。
Criticizing or Whitewashing Israel: Netanyahu's New Government Accentuates West's Hypocrisy - Antiwar.com Original [LINK]

イエメン紛争への関与に関するアメリカ帝国の意思決定の中核には、米兵器産業の取引上の利益がある。ロッキード・マーチン、ボーイング、レイセオンによるロビー活動は、関与を終わらせようとする最初の試み(軍事支援の停止を求める議会決議)に対するトランプ大統領の拒否権発動につながった。
Despite Broad Opposition in Congress, US Policy toward the War in Yemen Is Unchanged | Mises Wire [LINK]

CNNのコメンテーターに転じた(共和党反トランプ派の)アダム・キンジンガー前米下院議員は、選挙区を変更する前、兵器メーカーのロッキード・マーチン、ボーイング、レイセオン、ノースロップ・グラマンから多額の選挙資金を受け取っており、間違いなく議会で最も悪質な戦争屋だった。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : CNN Recruits Washington's Worst Warmonger The Instant He Leaves Congress [LINK]

ソ連崩壊後、ウクライナが国際的な非難にさらされずにソ連から受け継いだ核兵器を維持するという選択肢はなかった。保有を維持する自前の核開発計画を構築するコストは法外なものだった。当時の同国外務省によれば、「核の選択がもたらすマイナスの影響は、プラスの影響をはるかに上回る」。
What if Ukraine had kept its nuclear weapons? - Responsible Statecraft [LINK]

ドイツのビュッシェル空軍基地と欧州の他の6つの施設には、「核共有」として知られ物議を醸している米・NATO計画の下、少なくとも20発の米国製B61核爆弾(広島原爆の20〜40倍の破壊力)が配備されている。米空軍はドイツのトーネード戦闘爆撃機の乗組員向けに、この核爆弾を保守している。
John LaForge Set To Be First US Activist Jailed in Germany for Anti-Nuke Protests - Antiwar.com Blog [LINK]

2023-01-09

ヒトラーの目的と手段

ドイツの独裁者ヒトラーによれば、目的は国家の命であり、「それ以外のものは手段にすぎない」。ヒトラーの哲学が何百万人もの人々の死を招いたのは偶然ではない。個人の権利を集団の利益に従属させるような世界観は、たとえ目的が高潔で、高貴で、正しいものに見えたとしても、災いの元となる。
Hitler’s Chilling Words on Means and Ends - Foundation for Economic Education [LINK]
1978年、毛沢東の死後まもない中国は文化大革命の余韻が残り、小崗村(安徽省)は村民の半数以上が餓死していた。11月24日、18世帯の家長が密かに集まり、コミューンの土地を家族用の区画に分け、その中の一定量のトウモロコシを政府に渡し、残りは自分たちのものにするという誓約書に署名した。
How Eighteen Hungry Farmers Beat Collectivism and Helped China Succeed: Lessons from the Village of Xiaogang - Foundation for Economic Education [LINK]

1965年以降、ソ連の通貨供給量は経済の生産力を上回った。これは自由な経済ではすぐに物価上昇につながるが、ソ連政府は物価統制で抑え込んだ。賃金は上がるのに物価が上がらないと、需要が供給を上回り、品不足になる。その結果、ソ連経済といえば、長蛇の列と空の棚が連想されるようになった。
How the Soviets "Fixed" Inflation, but Ruined the Economy | Mises Wire [LINK]

キューバ人にとって、他国への渡航は選択肢にない。いかだを作ったり、飛行機以外で島を出たりしたことがばれたら、厳罰に処され、投獄されることさえある。昨年、キューバ人ジャーナリストのカルラ・ペレス・ゴンサレスは、共産党独裁政権を批判したために、島への帰還を阻まれた。
More than Sixty Years after "Liberation," Cuba Is a Communist Slave State | Mises Wire [LINK]

価格情報が消え去る結果、政府が計画によって経済を運営できなくなることを、経済計算問題と呼ぶ。この問題を発見したのは経済学者ミーゼスで、20世紀半ばに台頭した経済計画主義に対する大きな攻撃材料となった。中央政府の計画者は、経済を効率運営するのに十分な情報を得ることができない。
Socialism Is Doomed to Fail, Because It Lacks Market Prices - Foundation for Economic Education [LINK]

米国の民間企業では起業家が創造的破壊者をあえてスカウトし、画期的な製品を発売して伝統産業を脅かす。政府官僚の従順な態度は、イノベーションをうながす非正統的な思考の敵だ。中国は有能で実力主義的な公務員を擁することで知られるが、イノベーティブな環境が欠けていると指摘される。
For Now, Innovation and Entrepreneurship Still Holds a High Place in the USA | Mises Wire [LINK]

日本における産業政策の研究によれば、資源分配は政治的な活動であり、コネのある企業に利益をもたらし、腐敗した雰囲気を助長していた。新しい研究でも産業政策の効果に疑問が投げかけられ続けている。1955年から1990年の間、産業政策は日本の最も力強い産業の生産性に何の影響も与えなかった。
Industrial Policy Did Not Bring Prosperity to Asia | Mises Wire [LINK]

現代貨幣理論(MMT)の本質はケインズ主義の分派であり、政府が際限なく支出し、それに見合ったお金を刷っても何の悪影響もないとするものだ。歴史的なインフレに見舞われている現在、MMTは完全に否定された。MMTは死んだのであり、もう葬らねばならない。
MMT Is Dead. It Must Now Be Buried for Good - Foundation for Economic Education [LINK]

歴史上の大きな皮肉は、金(きん)を嫌う人々が、金を野蛮な遺物と呼ぶことだ。実際には金の放棄によって、文明は絶滅の危機に瀕している。19世紀の大半の期間、金本位制は西洋経済にみごとに貢献してきた。第一次世界大戦が始まると、金本位制は捨てられ、欧州は繁栄から破滅へ向かった。
The "Barbarous Relic" Helped Enable a World More Civilized than Today's | Mises Wire [LINK]

クリーブランドと健全な通貨

クリーブランド米大統領はインフレ論者の主張とは逆に、通貨切り下げはかえって貧しい労働者を苦しめると主張した。2期目にはシャーマン銀購入法を廃止し、金本位制に復帰した。インフレ論者が騒いでも、クリーブランドに矛盾はない。健全な貨幣を守ることが、労働者階級の救済につながるのだ。
Grover Cleveland Presented the Best Example of a True Liberal Populist | Mises Wire [LINK]
減税を攻撃し、政府の規模拡大を擁護する論調は熱狂的なレベルに達している。しかし政府支出の肥大と金融介入の拡大こそ、中流階級を広く貧困化させる原因の一部だ。絶え間ない増税と、通貨の購買力の低下は、ほとんどの先進国で中産階級を一掃しようとしている。
Tax Cuts Do Not Cause Inflation. Printing Does. | Mises Wire [LINK]

今日、全能の「民主」国家は、世界の富の大部分を動かし、ある者(取り巻きの銀行家など)には恩恵を与え、他の者(中流階級など)には負担を課している。さらに他の人々(生活保護受給者など)には、一見恩恵を与えているようだが、実は貧困を招く国家への依存を助長するよう負担を強いている。
The Old Order and the Libertarian Revolution - Foundation for Economic Education [LINK]

 2002年にブッシュ大統領が発動した関税の影響で、米国の労働市場全体で20万人の雇用が失われた。この数字は、当時の米国の鉄鋼メーカーの総人員よりも大きい。つまり保護主義は、たとえ他国が報復してこないとしても、自国にとって悪いことなのだ。
 What Donald Trump Doesn't Understand About Trade - Foundation for Economic Education [LINK]
 
 米連邦政府の規制によって課せられたコストと、連邦政府の保護主義のせいで、米国の航空会社の乗客は選択肢が十分でない。2007年から2021年まで新規参入の航空会社はなく、少数の企業が北米の航空事業を支配している。上位3社が70%、4社が80%のシェアを握るとされる。
Southwest's Meltdown Reminds Us We Must End Airlines' Corporate Welfare | Mises Wire [LINK]

 米食品医薬品局(FDA)の試験と承認は、新しい医薬品が市場に参入する際に大きな障壁となる。インスリン製造事業への参入コストは、FDAの厳しい審査手続きがない場合に比べ、はるかに高くなる。一方、2016年12月、20州の司法長官が、インスリン大手3社が結託し、市場を独占していると告発した。
 Why We Don’t Have Generic Insulin - Foundation for Economic Education [LINK]
 
  1980年代半ばから1990年代にかけて、ニュージーランド政府は赤字の国営企業を何十社も売却していった。1984年の政府職員は8万8000人だった。激しいダウンサイジングの後、1996年には3万6000人未満となった。59%の減少だ。規制緩和のおかげで、新規事業の立ち上げも迅速かつ容易になった。
 New Zealand's Path to Prosperity Began With Rejecting Democratic Socialism - Foundation for Economic Education [LINK]

ニューヨーク市ブルックリンの犯罪多発地域であるスターレットシティにおける民間警備隊の行動と効果を調査したところ、公営の警察よりもはるかに犯罪を減らす効果があったことがわかった。これは民間の警備員の訓練や育成のレベルが上がったことと、高度な警備技術の活用によるものと思われる。
Private Security: An Effective Method to Prevent Being a Crime Victim | Mises Wire [LINK]

中絶をめぐるヒステリーは米国の国境を越えた世界には及ばないようだ。欧州諸国の多くが厳しい妊娠期間制限を設け、ポーランドで中絶はほとんど違法だ。中南米でも中絶にはさまざまな制限がある。イラクでは、進歩的な民主主義を築くという名目で何千人もの米国人が死んだが、中絶は違法である。
Secession: Why the Regime Tolerates Self-Determination for Foreigners but Not for Americans | Mises Wire [LINK]

2023-01-08

グレタの環境十字軍

グレタ・トゥンベリの運動は、単なる気候変動対策を超えて、平和的・生産的に資源を手に入れた人々の意思に反し、資源を専制的に支配しようとするものだ。もし彼女の望みどおりに市場経済の力が弱まれば、気候変動に対してインフラ・技術・研究などの防御を行う能力を高められなくなるだろう。
The Authoritarian Implications of Greta Thunberg’s Crusade against Markets - Foundation for Economic Education [LINK]
環境活動家グレタ・トゥンベリは、CO2排出量を削減する唯一の有効な方法が原子力発電への切り替えであることを認識していないようだ。ある試算によれば、日照時間の豊富な米カリフォルニア州でさえ、すべて再生エネルギーに切り替えた場合、メガワット時あたりの価格が1612ドルに急騰する。
The Real Problem with Greta Thunberg Is Not Her Age - Foundation for Economic Education [LINK]

気候変動活動家と呼ばれる人たちの多くは、気候や環境について本当はあまり関心がない。資本主義との戦いにおける道具にすぎないからだ。真の目的は資本主義を排除し、国営の計画経済を確立することだ。だから環境を保護し、気候変動のリスクを軽減するあらゆる手段を一貫して拒否している。
It's Not Kooky to Say Anti-Capitalists Are Using Climate Change as a Pretext for a Planned Economy When They Come Out and Say It - Foundation for Economic Education [LINK]

政府の強制に頼ることで、経済的にも環境的にも意味のないリサイクルの仕組みが出来上がってしまった。人類のより良い未来を真剣に考えるなら、政府は手を引き、現場の知識と利益への動機のある起業家に道を譲るはずだ。リサイクル品が川や海に捨てられるのではなく、価値を生み出すようになる。
How America’s Recycling Program Failed—and Scarred the Environment - Foundation for Economic Education [LINK]

人間はイノベーションによって、資源の供給量を増やすことができる。自動車の燃費を2倍にすれば、ドライブに利用できる石油の量は実質2倍になる。石油を取り出す新しい技術も開発する。このような変化があるから、多くの科学者は長年にわたり、石油産出量のピークの予測を試みて失敗してきた。
Paul Ehrlich: Wrong on 60 Minutes and for Almost 60 Years - Foundation for Economic Education [LINK]

米疾病対策センターは新しい報告書の中で、2020〜2021年の平均寿命の低下にコロナワクチンが影響している可能性にあえて触れていない。だが報告書に記載された死因の上位10位(1位は心臓病)に含まれる病状によって、ワクチンが多くの傷害や死亡を引き起こしたことを示唆する研究が増えている。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : CDC Blames Life Expectancy Decrease on Coronavirus, Ignores Contribution of Coronavirus Shots and Government Coronavirus Policies [LINK]

ウイルスが脅威であればあるほど、リバタリアンが日頃勝ち取ろうと闘っている自由は、重要になる。自由な人々は情報を生み出すからだ。彼らが好きに振る舞うことで、どんな活動が脅威で、どんな活動が脅威でないかを、自由を通じて見つけることができる。
As China Retreats From Covid Lunacy, Lunacy Returns to the U.S. | RealClearMarkets [LINK]

コロナワクチンが殺人兵器であるという疑いがこれほどまでに米国に広がり、さらにワクチンに関する情報が増え、コロナ騒動が歴史から消え去るにつれ、ワクチンの迅速な製造と承認、宣伝、広範囲な配布、強制的な接種の背後にいた政府、企業、個人が法的な危険にさらされる可能性は高まるだろう。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : Killer Shots and Justice [LINK]

米フロリダ州ブロワード郡は、コロナ向け救済資金の1億4000万ドルを使って、プールデッキ、屋上バー、スパ、フィットネスセンターを備えた高級ホテルを建設した。その際、巧妙な手口を使った。救済資金を郡の一般資金に移し、税収減を補う連邦政府からの支払いと説明したうえで建設に回した。
9 Crazy Examples of Government Waste in 2022 - Foundation for Economic Education [LINK]

CIAは自由をもたらさない

破壊工作や暗殺の長い歴史を持つスパイ組織が、リバタリアンの考える自由をもたらすことはない。CIAのスパイで全米民主主義基金(NED)会長となったカール・ガーシュマンは、元は米社会党の活動家だった。CIAがクーデターや革命を起こした国々に直接自由をもたらした例もない。実際はその逆だ。
Surveillance State: What the #TwitterFiles mean for America, Ukraine and libertarianism | LP of MA [LINK]
昨年9月にノルドストリームのガスパイプラインが爆発した際、米欧諸国はロシアの破壊行為だと決めつけた。しかしワシントン・ポスト紙は最近、ロシアの責任を示すものは何もないと報じた。それでは誰がやったのか。それを問わないのは、9.11テロの背後に誰がいたのかを調査しないのと似ている。
Nord Stream Who? - The American Conservative [LINK]

イラン人の多くが政治体制を変えたいと望むなら、それはイラン人の権利であり、米国はそれを妨げるべきではない。一方、米国は政権交代を仕事にしてはならない。それは米政府の役割でも責任でもない。過去の暴挙や現在の政策のせいで米政府が嫌われている国では、関与が役立つことはないだろう。
The US Should Not Be in the Business of Regime Change - Antiwar.com Blog [LINK]

キューバ危機の際、ソ連がキューバにミサイルを配備したのは、米国がトルコとギリシャに核兵器搭載の中距離ミサイルを配備したためだ。そのミサイルがソ連を脅かした。ソ連のレッドライン(越えてはならない一線)を越えてしまったのだ。キューバのミサイルは、米国への対抗措置だったのである。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : Are There Any US Red Lines? [LINK]

CNNが美化した1991年の湾岸戦争は、冷戦終結で失業した十字軍を元気づけた。安全保障狂のネオコンだ。連中はレーガン大統領を惑わして大規模な軍備増強をさせ、核戦争に勝つ能力の構築と世界征服をたくらむというソ連の台頭を阻止しようとした。ソ連は合理的で、核戦争に勝つ戦略などなかった。
The First Gulf War – A Catastrophic Error - Antiwar.com Original [LINK]

新しい冷戦の始まりだ。……これ(NATOの東方拡大)は悲劇的な間違いだと思う。これには何の理由もなかった。誰も他の誰かを脅かしてはいなかった。このような拡大をやってしまったら、アメリカ建国の父たちも浮かばれまい。 - 米外交官、ジョージ・ケナン(1998年の発言)
Putin Apologists? - Antiwar.com Blog [LINK]

米国の安全保障を強化する最善の方法は、その防衛に依存する国々が卒業し、自分の地域の面倒を見ることだ。米国が朝鮮半島からいなくなれば、北朝鮮は米国の事情にあまり関心を持たなくなるだろう。米政府の財政は厳しく、韓国のような豊かな友人のためにグローバルなお守り役をする余裕はない。
The Greatest Threat to World Peace: North Korea’s Kim Jong-un? | AIER [LINK]

2023-01-07

ウクライナ戦争に光明?

米国は愚かにも戦争へと向かっているが、2023年には明るい兆しもある。世論調査によれば一貫して、米国のウクライナへの関与に反対する米国人が増えている。家庭は暴走するインフレと迫り来る経済危機に苦闘しているのに、なぜウクライナに1000億ドル以上も送ったのか、政府に答えを求めている。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : A Gloomy 2023? Here Are Some Bright Spots [LINK]
ウクライナのゼレンスキー大統領は、国民のニュース閲覧に対する政府の支配を強化する新しい法案に署名した。NYタイムズによると、この法律は政府の報道機関に対する支配を印刷物とオンラインに拡大するもの。3月には戒厳令の権限を行使し放送メディアを国有化し、反対意見を事実上封じ込めた。
Zelensky Expands Crackdown on Ukrainian Media | The Libertarian Institute [LINK]

ウクライナ政権は率先してロシア軍に対する悪質な中傷を流布した。ブチャでは撤退するロシア軍による「民間人の大虐殺」があったと言われた。ロシア恐怖症は国民に戦争の準備をさせ、好戦的な愛国心を抱かせる昔からの手口の新しい現れだ。殺人を受け入れやすくするために、相手の人間性を奪う。
Dehumanizing the Enemy - Antiwar.com Original [LINK]

欧米のプロパガンダは文学、芸術、チェス、スポーツ選手、俳優・女優など、ロシアのすべてを悪者扱いしている。このようなやり方は、欧米への善意を育むことにはならない。その逆だ。ロシアのナショナリズムを強化し、プーチン支持を強固にしている。有能なプロの情報機関なら、こうはならない。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : Is Western Propaganda Failing? [LINK]

1.7兆ドルの米一括歳出法案が可決された際、米国のイスラエル代理人が、ウクライナへの累積外国援助1000億ドルはイスラエルより多いと虚偽の主張をした。それは誤りだ。1946〜2018年のイスラエル向け援助はインフレ調整後で2360億ドル。何十億もの闇予算の諜報活動や秘密裏の援助は含まれない。
2022 US Middle East Policy Review and 2023 Forecast From the Institute for Research: Middle Eastern Policy - Antiwar.com Blog [LINK]

米トランプ政権は、経済制裁はシリア国民を傷つけるためではなく、アサド政権の暴力と破壊に対する説明責任を促すためのものだと場当たり的な主張をした。しかしこれは明らかに誤りであった。現在、シリア人の10人に9人が貧困状態にあり、10人に6人以上が飢餓の危険にさらされている。
Ending the Syria war, getting US troops out, and lifting sanctions - Responsible Statecraft [LINK]

エマニュエル駐日大使によれば、日本の軍備増強は米国内で両党と議会両院から「統一的」な支持を得ている。これは明らかな嘘だ。ツイッターを見れば右も左も日本の新しい姿勢に全然関心がない。米主要メディアではわずかな例外を除いてほとんど触れられず、CNNやMSNBCでも事実上無視されている。
Japan Crosses the Rubicon – THE SHORROCK FILES [LINK]

グローバリゼーションとグローバリズム

グローバリゼーションとは、世界中の社会が経済的・政治的に交流し、統合し始めることだ。帆船時代やシルクロードを経由した大陸間貿易は、初期のグローバリゼーションの例だ。一方、グローバリズムとは、権力の一極集中を背景としたトップダウンの貿易自由化と世界統合を求めるイデオロギーだ。
Globalization, Not Globalism: Free Trade versus Destructive Statist Ideology | Mises Wire [LINK]
植民地時代のアメリカでよく読まれたエッセイ「ケイトーの手紙」は、自由と権力についての考えを親しみやすく力強い散文で表現した。「ある人が溝に落ちたからといって、行政官はすべての人の足を縛らなければならないのか。偽りを見ないように、すべての人の目をくり抜かなければならないのか」
Cato’s Letters Explained “the Glorious Principles of Liberty” to the American Founders - Foundation for Economic Education [LINK]

リバタリアニズムが米国で比較的新しいのは、言葉としてだけで、思想としてではない。この言葉は、それまで「リベラリズム」として知られていた思想に名前を付けるために作られたものだ。「リベラリズム」は堕落し、しまいに本来とは逆の意味を持つようになったので、その場しのぎが必要だった。
The Libertarian (and Whig) Heritage of America - Foundation for Economic Education [LINK]

作家アイン・ランドのいう「アメリカニズム」とは、特定の米国人や政府が望むこと、行うことをやみくもに支持することではない。アメリカニズムとは、個人主義、すなわち個人の権利の原則を支持する、アメリカ建国の伝統のことであり、それは建国の文書である独立宣言にはっきりと示されている。
What Ayn Rand Meant by “Americanism” - Foundation for Economic Education [LINK]

米国では19世紀に入ってからも、親たちは、政府が子供たちに教育を提供する責任を負っているとか、負うべきだとかは考えもしなかった。南北戦争前に義務教育法があったのはマサチューセッツ州だけだったが、識字率は米国の歴史上最も高い水準にあった。
The Myth that Americans Were Poorly Educated before Mass Government Schooling - Foundation for Economic Education [LINK]

ミーゼスとハイエクは、自分を左派から区別するために「古典的リベラル」という言葉を使った。今日、この言葉はおもに左派をなだめるために使われている。今の自称古典的リベラルとは、トランプ支持者から距離を置き、「自分はあのひどい右翼とは違う!」と左派に納得してもらおうとするものだ。
"Classical Liberalism" Will Never Satisfy the Left | Mises Wire [LINK]

経済では、ある行為・習慣・制度・法律が一つの影響だけでなく、一連の影響を生む。最初の影響だけが原因と同時に姿を現す。それは目に見える。他は次々と展開し、見えない。駄目な経済学者は目に見える影響を考慮し、優れた経済学者は目に見える影響と予見必要な影響の双方を考慮する。(バスティア)
That Which Is Seen, and That Which Is Not Seen | Mises Institute [LINK]

2023-01-06

【コラム】ノーベル賞作家の単純な図式

木村 貴

朝日新聞デジタルは新年の目玉として1月1〜3日の3回にわたり、ノーベル文学賞作家スベトラーナ・アレクシエービッチ氏へのインタビュー記事を連載した。おもなテーマは、世界の注目を集める「ロシアのウクライナ侵攻」である。

アレクシエービッチ氏は、ロシアとウクライナに国境を接するベラルーシの出身。また記者の紹介によれば、代表作「戦争は女の顔をしていない」などで、「常に社会や時代の犠牲となった『小さき人々』の声につぶさに耳を傾けてきた」という。もしそうならば当然、今回の「侵攻」の歴史的背景をしっかり踏まえたうえで、女性や子供を含む人々が戦争の犠牲になる悲惨な現状を一刻も早く止めるよう、早期停戦を呼びかけるに違いない。ところが予想はみごとに裏切られる。

第1回の冒頭、「ウクライナ侵攻が起きて、まず感じたことは」という記者の問いに対し、アレクシエービッチ氏はこう答える。「開戦を知った時、ただただ涙がこぼれました。私は本当にロシアが大好きで、その文化の中で育ちました。ロシアに友人も大勢いるのです。戦争が始まるなんて到底信じられませんでした」

アレクシエービッチ氏のこの発言に対し、いつも日本の新聞やテレビ、あるいはせいぜい、その情報源である米欧の大手メディアの報道にしか接しない人たちは、さして違和感を覚えないだろう。しかし、少し詳しく今回の紛争の経緯を調べたことのある人なら、疑問を感じるに違いない。まるでロシアのウクライナ侵攻が何の前触れもなく、突然始まった出来事であるかのように語られているからだ。

新聞テレビははっきり伝えようとしないが、2022年2月24日に始まったロシアの「侵攻」(ロシアは「特別軍事作戦」と呼称)には、それに先立つ経緯がある。詳しくは別の機会に述べるとして、ここではごく手短にいうと、ロシアとウクライナの対立は少なくとも2014年、ウクライナで米国の支援を受けたデモ隊が親露派の大統領を倒し、親米派を据えたクーデター(マイダン革命)にさかのぼる。

クーデターで実権を握った民族主義者による迫害を恐れ、東部のロシア系住民がドネツク、ルガンスク両人民共和国の独立を宣言すると、ウクライナ政府は激しい攻撃を加え、内戦となる。この内戦は昨年2月、ロシアが「侵攻」に踏み切るまで8年間続き、その間、独立派は軍人と市民合わせて1万3000人以上の命が奪われた。これには歴史的に関係の深いロシア国民の親族も含まれる。

しかもロシアがロシア系住民の要請に応える形で「侵攻」に踏み切る直前には、ウクライナ軍の東部に対する砲撃が10日間にわたって大幅に強化されていた。長期でみても短期でみても、決してロシアが何の理由もなく、一方的に攻め込んだというような状況ではなかった。

ところがアレクシエービッチ氏はこうした経緯に一切触れることなく、「戦争が始まるなんて到底信じられませんでした」と驚いてみせる。内戦はすでに8年間も続いていたのにである。ウクライナ政府に独立を阻まれ、命を奪われた1万3000人ものロシア系住民の存在は、まるで忘れ去られたかのようだ。

もちろん理想をいえば、プーチン大統領率いるロシアは、武力に訴えるという選択肢を避け、粘り強く外交による解決の道を追求するべきだったろう。しかしそうしなかったからといって、それまで内戦でさんざん市民に暴力を行使してきたウクライナ政府やそれを支援する西側諸国に比べ、はるかに邪悪な存在だなどと言えるわけがない。

だがアレクシエービッチ氏は、「ウクライナ=善」「ロシア=悪」という、冷静な議論にはむしろ有害な、単純きわまりない図式を描く。「かつて〔第2次世界大戦中〕、ソ連人が自国をドイツから守りました。今のウクライナ人は、かつてのソ連人のように振る舞い、ロシアはヒトラーのようです」

ニュース雑誌のカバーでよく目にする、プーチン氏をヒトラーになぞらえた、わかりやすい漫画そのものだ。ノーベル賞作家の描く人間像にしては、いささか平板すぎる。ウクライナ戦争の経緯を知っていて、一方的にロシアに対する敵意を煽るのであれば、不誠実だと言わざるをえない。

アレクシエービッチ氏のロシア非難は止まらない。「ウクライナの破壊された街並みも、第2次世界大戦をほうふつとさせます。村が焼かれ、人々が撃たれました。街を闊歩(かっぽ)していたロシア兵が撤退すると、いくつもの墓が残ります。墓を掘り起こした時、人々が拷問されたのだとわかるのです」

この発言を踏まえ、聞き手の朝日記者は「ロシア軍が占拠し、後に撤退したウクライナのブチャなどでは、残虐な行為が繰り返されました」と、さも確かな事実であるかのように述べる。

しかしロシア軍の仕業として米欧メディアで一時騒がれた「ブチャの虐殺」はその直後から、遺体の状態や発見のタイミング、ロシアにわざわざ国際世論の批判を浴びる行動をとる動機がないことなどから、ウクライナ側によるプロパガンダの疑いが持たれている。また、ブチャの集団墓地に最大300人の遺体が埋葬されていたとか、ウクライナの女性捕虜がロシア軍から拷問を受けていたとかいう米CNNの報道は、ウクライナの人権監察官(解任)によるデマだったことがわかっている

ロシア軍には人道に反する行為が皆無と言うつもりはないが、少なくともそれが敵対するウクライナ政府の発表や西側メディアの報道に基づく場合、眉に唾をつけるのが、健全なメディアリテラシーというものだろう。

けれどもアレクシエービッチ氏のここまでの発言には、そうした慎重な態度はまったく感じられない。それどころか、ここからさらに暴走していく。(この項つづく)

2023-01-05

古代ローマの経済破壊

古代ローマ帝国のディオクレティアヌス帝は現物課税を導入した。税の支払いとして、価値がなく質の落ちた貨幣を受け取らないようにしたのだ。多くの納税者は土地や職業に縛られ、徴税時に政府が要求する製品を生産しなければならなくなった。 こうしてローマの経済構造はますます硬直化した。
How Roman Central Planners Destroyed Their Economy - Foundation for Economic Education [LINK]
中世後期以降、国家は社会のあらゆる組織に対し独占的な権力を行使するようになった。教会も国家権力の下に置かれ、国家による結婚の統制はその重要な部分だった。今では当たり前のようになった結婚の国家管理も、権力がほとんど制約を受けない近代の舞台を整えた、国家建設の一側面でしかない。
How the State Seized Control of Marriage | Mises Wire [LINK]

英哲学者ジョン・ロックの思想は、アメリカ建国思想の元となった。不可侵の権利とは、政府の給付に対する権利ではなく、生命、自由、財産に対する権利である。革命の権利とは、国民は専制政治に抵抗し、変更し、廃止する権利を持っているという考え方である。その思想は暴君には脅威だった。
The Most Dangerous Man in the World - Foundation for Economic Education [LINK]

アダム・スミスの時代には、政府が裁判を事実上独占していたにもかかわらず、スコットランドやイングランドの農民は、今日よりも多くの法の選択肢を持っていた。当事者は地方法、荘園法、郡法、教会法、商人法、大法院(衡平法上の救済と金銭賠償)、コモンローの法廷を利用することができた。
The Realistic Market for Private Governance | Mises Wire [LINK]

奴隷制の時代、無能な白人に農園の管理を任せるのは農園主にとって損だった。そこで盛んに黒人を雇った。雇用主はイデオロギーとは関係なく、質の高い労働力を好む。人種差別が容認されていた時代でさえ、人種差別主義者の農園主は無能な白人より有能な黒人を選び、同業者を悔しがらせたのだ。
Capitalism Is Not Racist; Capitalism Undermines Racism | Mises Wire [LINK]

クリーブランド米大統領(第22、24代)にとって、消費者に必要以上に課税するのは道徳的に忌まわしく、政府の憲法上の権限に反するものだった。「政府の徴収の権利は実際に必要なものに限られており、政府の保護に必要な金額を超えて国民から徴収するのは強盗に等しい」と選挙演説で述べている。
Grover Cleveland Presented the Best Example of a True Liberal Populist | Mises Wire [LINK]

泥棒といえば、誰も見ていないところで仕事をするものだと思われている。しかし最も成功した泥棒は、持ち主が家にいる間に、ほとんど発見できないような巧妙な手口で、平然と、大規模に盗みを働く。1913年12月23日、ウィルソン米大統領が米中央銀行の設立法に署名し、そのような盗みが始まった。
Woodrow Wilson's Christmas Grift of 1913 | Mises Wire [LINK]

2023-01-04

ハイテク製品という権力装置

メガデータ、ソーシャルメディア、人工知能、アプリ、発展途上の物のインターネット、身体のインターネット、デジタルアイデンティティー、中央銀行デジタル通貨(CBDC)など、巨大ハイテク企業の諸技術は、独占企業の製品であるだけでなく、新たな企業・国家権力の装置として組み込まれている。
Notes from the Digital Gulag | Mises Wire [LINK]

米連邦準備理事会(FRB)は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の種をまいている。目的は取引を容易にし、経済活動を強化することと思えるかもしれないが、おもに個人に対する政府の管理強化にある。導入されれば、中央銀行は口座を凍結できるだけでなく、すべての取引にアクセスできるようになる。
Digital Currency: The Fed Moves toward Monetary Totalitarianism | Mises Wire [LINK]

FBIは今、検閲に異議を唱えるのは「陰謀論」だとする左派の識者の言葉を取り入れている。透明性の確保へ議会と協力すると約束するどころか、言論の自由を守ろうと、ツイッターが政府の代理人として検閲をしていたのではと懸念する人を攻撃している。ツイッター自身が認めているにもかかわらず。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : 'Conspiracy Theorists…Attempting to Discredit the Agency': The FBI Attacks Critics Objecting to its Role in Twitter’s Censorship System [LINK]

全体主義のプロパガンダは道徳に深刻な影響を及ぼす。「あらゆる道徳の破壊」である。なぜなら「あらゆる道徳の基礎の一つである、真実に対する感覚と敬意を損なう」からだ。ハイエクは『隷従への道』で、雪崩のような「公式の嘘」はいつも「全体主義の様々な理論家」の道具だったと書いている。
Why the Left Must Destroy Free Speech – or Be Destroyed - LewRockwell [LINK]

実験心理学は、科学的な基準を満たすという点では非常に疑わしいにもかかわらず、研究対象となる特定の被験者の意見を信用させないために絶えず利用されている。いわゆる陰謀論者の信用を落とすために動員されてきた。そして今、「気候変動否定論者」をおとしめるためにも使われている。
Regime Pseudoscientists Enforce Climate Change Narrative | Mises Wire [LINK]

毛沢東の大躍進政策とグレート・リセットには共通した特徴がある。人間の活動と本性に対し、集団主義的な非科学的イデオロギーを押し付けることだ。大躍進の時代には、ソ連で悲惨な結果をもたらしたルイセンコ説(遺伝子の存在を否定)が採用された。グレート・リセットは気候破局論を採用した。
The Great Leap Backward* | Mises Wire [LINK]

目的が何であれ、社会的に有益なものであれば、それを達成するために暴力や「グレート・リセット」は必要なく、人々はその目的に向かって自発的に協力するはずだ。真の利害関係者の目標を支配エリートの鉄の意志で置き換える制度は、経済ファシズムに酷似している。
Is ‘Stakeholder Capitalism’ Newspeak for Economic Fascism? - Foundation for Economic Education [LINK]

2023-01-03

ウクライナのネオナチ

ロシアが2020年2月にウクライナに侵攻する前、アゾフ大隊がナチスの思想を推進していることは広く知られていた。ユダヤ人社会やイスラエルのロビー団体である名誉毀損防止同盟(ADL)は2019年、アゾフは「ネオナチや白人至上主義者とつながりのあるウクライナの過激派集団」だと警告していた。
Israel helps Ukraine whitewash its Nazis | The Electronic Intifada [LINK]

ウクライナには重大なネオナチ問題が存在する。これは数年前まで主流メディアが真剣に報道していたことだ。2014年のクーデター以来、極右過激派が力をつけ、かなりの数がネオナチに所属していることは、ユダヤ人、フェミニスト、LGBTQやロマ人(ジプシー)社会への攻撃の激増に反映されている。
Facing Unpleasant Facts: What You aren’t Supposed to say about the War in Ukraine | Mises Wire [LINK]

国連総会はナチズムの美化と戦うためのロシアの決議案を採択した。「ナチズム、ネオナチズムなど、現代的形態の人種主義、人種差別、外国人排斥および関連する不寛容を助長する慣行の美化と戦う」と題する文書は、賛成120、反対50、棄権10で採択された。米国、ウクライナ、オーストリアや、ドイツ、イタリア、フランス、スペインを含む欧州連合(EU)加盟国、日本などが反対票を投じた。イスラエル、インド、中国、セルビアはロシアが作成した決議案を支持した。トルコ、韓国、スイス、アフガニスタンは棄権した。
UN General Assembly Adopts Russian Resolution on Combating Glorification of Nazism - 16.12.2022, Sputnik International [LINK]

1.7兆ドルの米一括歳出法案が可決された際、米国のイスラエル代理人が、ウクライナへの累積外国援助1000億ドルはイスラエルより多いと虚偽の主張をした。それは誤りだ。1946〜2018年のイスラエル向け援助はインフレ調整後で2360億ドル。何十億もの闇予算の諜報活動や秘密裏の援助は含まれない。
2022 US Middle East Policy Review and 2023 Forecast From the Institute for Research: Middle Eastern Policy - Antiwar.com Blog [LINK]

ロシアのプーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領は、それぞれ自国に向けて年頭の挨拶を行い、2023年も戦争が収まる気配がないため、戦闘を継続することを誓った。戦線に大きな変化はないものの、ロシアがウクライナのエネルギーインフラを攻撃し、数百万人が冬の電力と暖房を失った。
Putin and Zelensky Both Vow to Keep Fighting in New Year's Addresses - News From Antiwar.com [LINK]

2023-01-02

戦争を防ぐ唯一の道

戦争を防ぐ唯一の道は、その根本原因を取り除くことだ。20世紀の教訓とは、保護主義と社会主義が戦争を引き起こすということである。政府の経済への介入を排除することが、戦争を防ぐ鍵だ。経済学者ミーゼスが忠告するように、「永続的な平和をもたらす制度はただ一つ、自由な市場経済である」。
Who Is Most Responsible for the Ongoing War in Ukraine? | Mises Wire [LINK]

たとえプーチンの戦争責任を全面的に認めたとしても、米国の攻撃的な政策が核戦争の危険をもたらすという事実は変わらない。さらに言えば、プーチンがロシアを1991年のソ連崩壊前の状態に戻したいと考えたとしても、それが成功したところで、米国の安全保障に直接の脅威を与えることはない。
Review: How the West Brought War to Ukraine | Mises Wire [LINK]

用語はとても重要だ。かつて米国は正直に、戦争省と呼んでいた。誰もが戦争に熱心なわけではないので、こっそり防衛省(国防総省)と名前を変えた。誰も「防衛」には反対しない。問題は、米国の基本構想が攻撃的であることだ。国民を「守る」ため、あらゆる場所を支配しなければならないという。
Dominating Everyone Everywhere All At Once - Antiwar.com Original [LINK]

冷戦の終わりには、1914年8月(第一次世界大戦)の銃声に始まった狂気の炎がついに燃え尽きた。平和は間近にあった。しかし31年経った今も、アメリカ帝国が平和を妨げている。イラクへの不必要な侵略と占領、米政府が扇動したシリアの惨状、ウクライナでのロシアに対する代理戦争などがそれだ。
After The 77-Years War – Why There Is Still No Peace On Earth - Antiwar.com Original [LINK]

イランが世界にテロを輸出しようとする拡張主義的な大国だという考えそのものが、米国の戦争党(民主・共和両党の好戦派)とその親ネタニヤフ(イスラエルのタカ派首相)一派が、対決主義的な政策への政治的支持を得るために作り出した、巨大な虚構であり、嘘の固まりである。
Why the War Party Needed To Demonize Iran - Antiwar.com Original [LINK]

2023-01-01

江戸の飢饉はなぜ起こったか

江戸時代の農村は、冷害、日照り、風水害、虫害などによって、たびたび凶作を経験した。しかし、凶作が必ずしも飢饉に直結したわけではない。幕府・藩による経済への介入が、飢饉の悲劇を大きくした。

飢えと食の日本史 (読みなおす日本史)

江戸時代に起こったおもな飢饉には、寛永の飢饉(1641〜42)、享保の飢饉(1732)、宝暦の飢饉(1755〜56)、天明の飢饉(1782〜87)、天保の飢饉(1833〜39)などがある。とくに享保、天明、天保の飢饉は「三大飢饉」と呼ばれる。

三代将軍・徳川家光の治世に起こった寛永の飢饉のきっかけは、西日本で流行した牛疫病だ。西日本では牛は耕作や運送に欠かせないものだったから、農業生産に大打撃となった。牛疫病に続き、旱魃、大雨・洪水に襲われ、飢饉の様相が深まった。東日本でも北海道駒ヶ岳の噴火の影響で冷害に見舞われる。

このため全国的な大飢饉が襲った。農村ではくずやわらびの根を採って飢えをしのぎ、都市では米価の高騰と、農村からの飢えた農民の流入により、多数の餓死者が道端に充満することになった。

幕府の大老だった酒井忠勝は「五十年百年の内にもまれなる」飢饉と危機感を抱いた。農民の疲弊を無視して年貢収納を強行すれば、島原・天草の乱のような一揆も起きかねない。そこで幕府は困窮した農民の救済措置などいくつかの対策を打ち出すが、必ずしも問題の本質解決につながるものではなかった。

たとえば、江戸における米流通の拡大策だ。幕府は上方の蔵米(幕府・諸藩の米蔵に収納された米)や各地の城米(城中に貯蔵した米)を江戸に回送するよう命じた。また諸藩には、江戸滞在の家臣の兵糧米を江戸で買うことを禁じ、国元から回送するよう命じている。これは全国的な米価の高騰を呼ぶ。

この対策からわかるように、幕府の姿勢は将軍権力の膝元である江戸の米を最優先し、いかに確保するかに最大の神経を使っていた。これがしばしば江戸と地方、江戸と大坂の利害対立を招く。

藩の側にも、江戸や上方への米の回米を優先しなければならない事情があった。窮乏化する藩財政を支えるために、各藩とも、少しでも高く、より多く、藩内で生産された米を売るために、年貢のみならず強制的買い上げも行いながら、それらの米を領内ではなく江戸や大坂で売却しようとするようになる。しかも高く売るためには、米価が高騰する米の端境期に、前年度に獲れた米を売る必要がある。このような藩の判断が、領内における米払底をもたらし、飢饉を招くことになった。

寛永の飢饉では、幕府蔵奉行らが町人と謀って年貢米の納入を遅らせ、利益をあげていたことが露見し、関係者が逮捕されている。城米蔵奉行三人、浅草蔵奉行四人ら多くの役人や江戸町人に、死罪などの厳しい処分が行われた。幕府がこの不正を米価高騰の一因と考えたためだが、不正は米価高騰の原因というよりも、結果というべきだろう。不正をいくら摘発しても、米不足や飢饉の解決にはならない。

享保の飢饉でも、幕府・藩の対応はみごととはいえなかった。代表的な失政として、四国の伊予松山藩の例がある。

瀬戸内地方では、讃岐うどんが名物であるのでわかるように、麦の裏作が盛んだった。ところが気候不順が続き、麦は大不作でウンカが大発生した。城下にも農民たちが救いを求めて流れ込んできたが、藩は取り押さえ追い払うだけだった。

餓死者の死骸があふれるようになると、藩士たちに禄高による給米をやめて家族の数に応じた米を支給することにして手は打ったものの、庶民には足元を見て、高値での備蓄食料放出を行う始末である。それ以外は、野菜や蕎麦などの緊急作付けを許すだけだった。

やがて江戸の藩主にも状況の深刻さが伝わり、目付一行を松山へ帰し、緊急食料支援を庶民にも広げた。死者は3489人とされ、全国の餓死者の3割にあたり、逃散した者なども含め人口の1割にあたる2万人の減少を見た。これだけの失政をしても、幕府は藩主に半年ほどの「差控」(謹慎)を命じただけだった(八幡和郎『江戸時代の「不都合すぎる真実」』)。

幕府や藩の行動そのものが、飢饉の悲劇を悪化させた面があった。食料を確保する手段として、穀留という方法がよく採られた。藩はひとつの国家のようなものだったから、領内の民を飢えさせないために関所での取り締まりを強化し、穀物が流出しないようにしたのである。

穀留は領主による自衛策だが、食料が払底している藩にとっては他領からの買い付けが不可能となり、致命的だった。食料に多少ゆとりがあった藩でも、世情不安、食料不安を抑える都合上、他藩の支援要請に応えるには消極的になる。

盛岡藩の星川正甫はその著『食貨志』で、宝暦の飢饉の被害を大きくしてしまった原因として、領内の米が藩の米のみならず農民の米までも買い集められ、根こそぎ回送されてしまい、凶作に対応できなかったと指摘している。江戸時代の当時から、飢饉の原因ははっきり知られていたのである(菊池勇夫『飢えと食の日本史』)。

宝暦の飢饉では、幕府の飢饉対策は後退し、むしろ民間人が個人レベルで救済したり、「救荒食」(飢えをしのぐ食物)の手引書を著した。しかしその後に起こった天明の飢饉は、一時の対応では対処できないほど激しかった。

天明の飢饉は、浅間山の大噴火・降灰、冷害などが重なり、東北・関東を中心に約92万人の死者を出した。死人の肉を食べたとの記録も見られ、各地で一揆や打ち壊しが続発した。
幕府は米穀売買勝手令を出して、周辺地域からの穀物の流入と問屋・仲買以外の素人でも自由に売買することを認めた。江戸への米の移入増と米価の引き下げを狙ったのである。当初は効果を発揮する場面もあったが、関東農村も飢饉に陥ると、江戸への回米は増加しなくなり、米価は高騰を続けた。

やがて幕府は売買勝手令を撤回し、旧来のように六軒の米問屋に上方米の扱いを独占させ、彼らに安値販売させることで米価の高騰を抑えようとした。幕府の米価対策の迷走に、市場も消費者も混乱した。結局、米価の高騰は収まらず、1787年(天明7)年5月、ついに江戸で大規模な打ちこわしが始まる。

打ちこわされた家は500軒を超え、米関係の商人が3分の2を占めた。打ちこわしと前後して、市中の各地で施行(豪商などによる施し)が行われ、騒動は数日でようやく沈静化する。幕府は6月、「武家寺社町方共一統救い合い」の気持ちを持って「助け合う」ように触れた(倉地克直『江戸の災害史』)。

19世紀に入り、1820年代までは大きな凶作に見舞われなかったが、1833(天保4)〜36年に異常気象で全国規模の凶作が生じ、天保の飢饉となった。各藩は自藩領での食料確保のために米穀の領外移出を禁止し、幕府も天明の飢饉時に生じた都市打ちこわしへの教訓から江戸市中での食料確保を優先させたため、局所的に激しい食糧不足が生じた。

幕府は例によって江戸への米の移入に努め、米価高騰を食い止めようとした。その結果、関東周辺から大量の米穀が江戸市中へ回送され、大凶作が生じなかった地域でも食料が逼迫し、貧窮民が打ちこわしを起こした。

大坂でも、大坂町奉行所が江戸への米の回送に積極的に協力したため、大坂市中での貧窮民への施米は江戸に比べて貧弱だった。大坂町奉行所与力を隠居していた大塩平八郎は、1837年(天保 8)に幕府の施政を批判して門弟らとともに蜂起した。大塩平八郎の乱は半日で鎮圧されたが、武士身分の者が幕府の施政を批判した点で、一揆・打ちこわしとは異なる衝撃を与えた。

江戸時代の日本は、年貢を多く取りたいので米に偏った作付けが行われ、海外からの食料輸入もさせず、全国的な物流・流通が発展していなかったので、餓死やそれに近い打撃が起きやすい構造問題を抱えていた。

天保の飢饉を最後に、日本で大規模な飢饉が起こらなくなった背景には、幕末開港後に、安価な外国米(南京米)が輸入され始めたことがある。日本の庶民を飢饉から救ったのは、開国による自由貿易だったのである。

<参考文献>
  • 八幡和郎『江戸時代の「不都合すぎる真実」 日本を三流にした徳川の過ち』PHP文庫
  • 菊池勇夫『飢えと食の日本史』(読みなおす日本史)吉川弘文館
  • 倉地克直『江戸の災害史 徳川日本の経験に学ぶ』中公新書
  • 中里裕司編『日本史の賢問愚問』山川出版社
  • 中西聡編『日本経済の歴史 列島経済史入門』名古屋大学出版会
  • 中西聡編『経済社会の歴史 生活からの経済史入門』名古屋大学出版会

2022-12-31

外国の紛争にかかわるな

ネオコンの戦争屋や「民主主義」の擁護者、勘違いした「リバタリアン」までがこう言う。ロシアの「侵略」に抵抗する義務はないのかと。答えは明らかだ。義務はない。外国のあらゆる争いを評価し、誰が悪いかを判定する義務はない。既存の国境線を不変のものとして認めるよう要求する義務もない。
A Manufactured World Crisis | Mises Wire [LINK]

ウクライナが2004年と2014年に米主導のカラー革命に見舞われたように、台湾も2014年に同様のNED(全米民主主義基金)資金による「ひまわり革命」で政権交代が行われ、中国本土との経済統合協定の最終段階が確定したところで国民党が政権を奪取された。
The High Cost of Blowing Up the World: Ukraine and the 2023 NDAA - LewRockwell [LINK]

カナダ自由党政権は、第二次世界大戦の良い結果の一つが終わることを祝い、中国との対立を推し進めている。カナダ国際関係省はツイッターで、軍事費を大幅に増加させた日本を賞賛した。日本は攻撃的な兵器を獲得し、軍事費をGDPの2%に倍増させ、名目上の平和主義から脱却しようとしている。
Ottawa Cheers Rather Than Mourns End of Japanese Pacifism - Antiwar.com Original [LINK]

米議会で可決された一括法案には、両院で議論されなかった条項がある。外国で外国人被害者に対し行われた犯罪を、誰であろうと告発することを許可し、連邦裁判所に事件を審理させる。米大統領は敵対する人物を連れ出すために、どの国にでも合法的に、軍装の連邦捜査官を送り込めるようになった。
Searching for Monsters - Antiwar.com Original [LINK]

米国は1970年代、サウジアラビアから石油を買うことを約束し、その代わりサウジは全世界の石油をドル建て買うようにすると約束した。米国はサウジに軍事援助もした。サウジは何十億ドルものペトロダラー収入を米国債に戻し、米政権の過度の戦争・福祉支出をまかなった。
The Petrodollar-Saudi Axis Is Why Washington Hates Iran | Mises Wire [LINK]

新年に平和の兆しなし

ロシア軍とウクライナ軍の戦闘は10カ月以上続いているが、2023年にウクライナに平和が訪れる兆しはない。米国はウクライナへの援助を拡大し続け、戦争における同国の役割を強化し続けている。専門家は、核戦争の可能性は冷戦時代のどの時期よりも現在のほうが大きいと警告している。
No Sign of Peace in Ukraine as New Year Approaches - News From Antiwar.com [LINK]

ウクライナのゼレンスキー大統領と米投資運用会社ブラックロックのラリー・フィンクCEOはビデオ会議を行い、ウクライナの復興について調整することで合意した。世界銀行は今月、5000億〜6000億ユーロの費用がかかると試算しており、戦争が長引けばこの数字は上昇する可能性がある。
Zelensky, Blackrock CEO Agree to Coordinate on Ukraine's Reconstruction - News From Antiwar.com [LINK]

ウクライナはマネーロンダリングにとって夢のような国だ。オリガルヒは政府補助のガス価格から数十億ドルをかすめ取る。腐敗した役人はオリガルヒと協力し事業を独占。ウクライナで利益を上げている企業は50%未満であり、全企業の9.8%が腐敗した官僚とオリガルヒに支配され、利益を得ている。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : Blackrock to Take Zelenskyy’s Panhandling Act to the Next Level [LINK]

2023年米国防権限法は、米宇宙軍の予算を数十億ドル増加させる。同軍トップの文民職員が部下にセクハラをし、職にとどまった後での予算増額だ。幹部職員のアンドリュー・コックス氏は、性具や「Gストリング」(ひもパン)がプレゼントされるような文化を作り上げたという。
Space Force Gets Massive Budget Boost Amid Sexual Harassment Scandal | The Libertarian Institute [LINK]

米中央軍(CENTCOM)が発表した年末の報告書によると、米軍はイラクとシリアで武装組織「イスラム国」(IS) に対して313の任務を遂行し、テロリスト集団のメンバーと思われる686人を殺害した。7月にバイデン米大統領は、米軍はもはや中東での戦闘行為に関与していないと虚偽の主張をしていた。
CENTCOM Says US Troops Killed 686 Suspected ISIS Members in 2022 - News From Antiwar.com [LINK]

2022-12-30

高まる核戦争のリスク

大惨事のリスクを評価するスウェーデンのグループは年次報告書で、核兵器使用のリスクは、1945年に米国が日本に核兵器を投下して以来、どの時点よりも高くなっていると警告した。核戦争のリスクは1962年のキューバ・ミサイル危機の時よりも大きいという。
Report Warns Risk of Nuclear War At Its Highest Since US Nuked Japan - News From Antiwar.com [LINK]

米CIAは2月のウクライナ侵攻以来、欧州のNATO諸国の情報機関を利用し、ロシア国内で破壊工作を行っている。調査ジャーナリストのジャック・マーフィー氏が報じた。潜伏工作員がどれだけの攻撃を行ったかは不明だが、侵攻以来、ロシアの軍事施設や発電所、鉄道などで謎の爆発が相次いでいる。
Report: The CIA Is Directing Sabotage Attacks Inside Russia - News From Antiwar.com [LINK]

グラム米上院議員は、プーチンが「新しいヒトラー」だからその暗殺を要求しているのではない。ロシアの隣にある米政府の傀儡国家(ウクライナ)が戦争に大敗しているからだ。グラムはプーチンがCIAの傭兵によって(シリアの)カダフィのようにサディスティックに切り刻まれることを望んでいる。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : Lindsey Graham, the Ugly American [LINK]

ウクライナがこの戦争に「勝つ」ために何かしなければならないという考えは、2008年のオバマ大統領の「アフガニスタンは我々が勝たなければならない戦争だ」という宣言と同じく危うい。米国人の善意からだが、ひどく利用された同情心は、ウクライナをアフガンのような泥沼に変えてしまわないか。
Noninterventionism Is Not Isolationism: The US Government Should Stop Arming Ukraine | Mises Wire [LINK]

平和と繁栄は国家の規模や強さに反比例する。国民国家で構成される世界では、これは(国家統合を目指す)政治的グローバリズムと正反対の結論を導く。つまり、できるだけ多くの国家が存在し、その一つ一つができるだけ弱く小規模(自治体レベルでもいい)であるべきだ。
Clausewitz, the UN Charter, and a Libertarian View on War | Mises Wire [LINK]

クリスマスはアナーキー

クリスマスは、人間には政府がいらないという事実に気づかせる。家族、友人、同僚のつながりが寛大さ、優しさ、もてなしの言葉や行いを提供し、私たちの自発的な結びつきこそ良き生活の中心であることを思い起こさせる。これらの交流はまさに無政府状態で、無国籍であり、暴力の脅威とは無縁だ。
Reclaiming the Antistate Roots of Christmas | Mises Wire [LINK]

英ビクトリア朝の中流階級が子供たちを重視するようになったことで、クリスマスに対する考えも変化した。当時の有名な詩で、サンタクロースはそりにおもちゃを満載し、子供たちの靴下に詰め込む。現代の子供中心の豊かで楽しいクリスマスは、工業化、資本主義化、先人の努力によって実現された。
How Capitalism Made Christmas a Holiday for Children | Mises Wire [LINK]

「贅沢」や「消費主義」の判断に明確な基準はない。昔、フォークを使うことは贅沢だといわれた。しかし今日、フォークは贅沢品とはいいにくい。同じく人工照明や小麦パンが贅沢品だという人はいない。かつて「不必要な」玩具を批判した人々も、今ではもっと大きく高価なものに標的を移している。
Capitalist Luxury vs. "The True Meaning of Christmas" | Mises Wire [LINK]

ホモ・エコノミクス(経済人)は効用を最大化しようとする。経済学者はしばしば効用を富や所得の量と同一視する。しかし効用は金銭だけの問題ではない。クリスマスの食卓で、友人や家族の笑顔からも効用を得ることができる。
Christmas Economics and the True Meaning of Utility - Foundation for Economic Education [LINK]

英作家ディケンズは『オリバー・ツイスト』など小説の登場人物を通じ、社会の最下層の人々の苦境を直視させようとしたが、その不幸を終わらせるために集団主義的な解決策を提案したわけではない。苦境を資本主義のせいにしたわけでもない。ディケンズが行ったのは強欲という悪徳への攻撃だった。
Was Dickens Really a Socialist? - Foundation for Economic Education [LINK]

ジャーナリストの怠慢

米軍から生涯現役を感謝されるほど、ジャーナリストの怠慢をはっきり示すものはない。腐敗し、残虐な米軍と記者との関係が対立と無縁で、米軍の記者に対する感情が敵視と無関係だとしたら、それはその記者がジャーナリストではなかったからだ。米軍の広報担当者だったのだ。 
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : US Military Thanks And Praises Retiring CNN 'Journalist' For Her Service [LINK]

軍産議会複合体はメディアと結託し、真実を隠す。悪いニュースは報道されない。あるいは機密扱いにされるか、さもなければ緘口令が敷かれる。ベトナムのソンミ村虐殺や、チェルシー・マニングとウィキリークスによって明らかにされたイラク戦争の「付随的殺人」の映像を考えてみるといい。
The Mainstream Media and the US Military - Antiwar.com Original [LINK]

ミリー米統合参謀本部議長、キッシンジャー元米国務長官、マクロン仏大統領、ショルツ独首相らの最近の発言は、ゼレンスキー氏の求める交渉の前提条件から脱却する可能性を示している。つまりクリミアとドンバスの地位や、ロシアの安全保障上の懸念について、議論を受け入れる可能性を示唆する。
Five Statements That Could Change the War - Antiwar.com Original [LINK]

米政府による半導体市場への介入は、産業自体や消費者の福利に悪影響を与えるだけでなく、米国の指導者が市場の力への信頼を失っていることを示す。これは非常に危険だ。自由な市場競争だけが労働生産性と国際分業の利益を高め、国際取引の制限は将来の戦争を助長する。
The US Chip Blockade against China Is Creating Unplanned Consequences | Mises Wire [LINK]

米政府が1917年4月、第一次世界大戦に正式に参戦した際、有権者のために行動していたわけではない。米国は深刻な攻撃の脅威にさらされていたわけではない。国民は平和への飽き、支配者への服従の習慣、米国参戦の結果に対する非現実的な考えから、戦争に同意した。
World War I: The Great War Was also the Great Enabler of Progressive Governance | Mises Wire [LINK]

2022-12-29

無意味な戦争

英国とドイツの兵士たちは、この戦争(第一次世界大戦)にほとんど意味を見出せなかった。何しろ英国の国王もドイツの皇帝も、ビクトリア女王の孫なのである。オーストリアの王室夫婦がセルビア訪問中に暗殺されたくらいで、なぜドイツと英国が戦争したり、憎み合ったりしなければならないのか?
The Christmas Truce of World War I | Mises Institute [LINK]

クリスマスに望むのは、必要な戦争だけを行い、それ以外の戦争には手を出さないことだ。脅威の水増し、エゴ、無謀な社会実験によって引き起こされる戦争の代償として、若者の命はあまりにも大きい。エゴ、虚栄心、傲慢といった見苦しい動機によって、不必要に戦うことを強いられてはならない。
All I Want For Christmas Is the End to Unnecessary War - Foundation for Economic Education [LINK]

ウクライナとロシアの戦争は、自由とは何の関係もない。むしろ危機を煽り、戦争を引き起こしたNATOと関係がある。米国防総省はウクライナのNATO編入に固執していた。ゼレンスキーもNATO加盟を望んでいた。ロシアは少なくとも過去25年間、ウクライナのNATO加盟は「最後の一線」だと明言してきた。
Ukraine’s War with Russia Has Nothing to Do With Freedom – The Future of Freedom Foundation [LINK]

ウクライナに対する米バイデン政権の無条件の支持は、1965年のジョンソン政権と同じような曲がり角を迎えている。1964年にジョンソン大統領が突然、東南アジアの平和と安全が米国の重要な利益と判断したのと似ている。1960年代の南ベトナムのように、ウクライナはロシアとの戦争に負けつつある。
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : Washington Is Prolonging Ukraine's Suffering [LINK]

米国防総省は、民間人の犠牲者に関する透明性を高めると表明しているが、インターセプトの報道によると、160人以上の非戦闘員を殺害した2017年のナイジェリア空爆における米軍の役割を説明するよう3カ月の期限を設けた下院民主党のグループに対し、回答していない。透明性に疑問を呈されている。
Pentagon Blows Deadline To Explain US Role in Nigerian Airstrike That Killed 160 Civilians - Antiwar.com Blog [LINK]