2022-12-06

ツイッター文書が暴いた検閲の闇

元米連邦下院議員、ロン・ポール
(2022年12月5日)

イーロン・マスクが言論の自由のヒーローかといえば懐疑的だと認めよう。マスクは米政府の助成を受けたビジネスを転々とし、世界一の金持ちになる道を歩んできた。しかし彼が先週末に発表した「ツイッター文書」は、政府によるソーシャルメディア操作を暴露するものであり、憲法修正第1条(言論の自由)を重視する私たちにとって大きな勝利であったことは否定できない。

このニュースは、真の独立系ジャーナリストであるマット・タイービと共同で公開されたもので、政治家や「政府当局」の代表が、当時ツイッターの検閲を担当していたチームを動かし、ツイートを削除したり、権力者たちが一般市民に読ませたくないものを投稿しただけの罪のないアカウントまで追放したりしたことをはっきり示している。ツイッターの検閲を要求した人々の多くが、米憲法とその修正第1条に宣誓した米政府関係者であったことを忘れてはならない。

重要なのは、米国の両政党がツイッターに自分たちの気に入らない情報を検閲するよう働きかけることに関与していた事実だ。汚職はいくらでもある。しかしツイッター文書が示したように、民主党の政治家の要求で検閲されたツイートが圧倒的に多く、それはたんにツイッターの検閲チームの社員の大半が民主党支持者だったという理由による。

ツイッター文書の第一弾として公開された証拠のうち、おそらく最も忌まわしいものは、2020年大統領選のバイデン陣営がツイッター社内の接触先に対し、一連のツイートの検閲を依頼した事実だ。ツイッター社の内部文書によると、検閲チームがこれらを「処理した」、つまり検閲を行ったという。

イーロン・マスク自身、今回の発表前に会社を掌握し大量解雇を行うに先立ち、ツイッター社が選挙を操作していたと公言している。つまり、私たちはずっと、ロシアが選挙に介入しているというワシントンのエリートたちの嘘を聞いていたのだが、結局はツイッターの仕業だったのだ。もちろん、フェイスブックのような他の大手ソーシャルメディア企業についても疑問が生じる。(フェイスブックの)マーク・ザッカーバーグは自社の選挙干渉について白状するのだろうか。彼にそうするよう要求する勇気のある人はいるだろうか。

なぜこんなことをやってのけたのだろう。もう一人の真の独立系ジャーナリスト、グレン・グリーンウォルドが、「ツイッター文書」が公開された夜、(FOXの)タッカー・カールソンの番組で指摘したように、かつて主流メディアで扱うものを中央情報局(CIA)が操作しようとすれば物議をかもしたが、今ではメディアが公然と「元」米情報機関の幹部や将校をニュースアナリストとして雇っている。CNN、MSNBC、FOXその他すべて、米国人に何を考えるべきか伝えるために、情報機関の 「元 」メンバーを起用する。「大手ハイテク企業の検閲は、安全保障国家の重要な手段だ」とグリーンウォルドはタッカーに語った。「誰かがそれについて何かしようとすると、CIAや国防総省などの元職員が飛びついてきて、『言論の自由を回復させることはできない』と言うのだ」

これは非常に大規模な汚職スキャンダルであり、適切な調査が行われないことがほぼ確実だ。政府そのものが最も罪深い存在であり、「政府委員会」が犯罪の摘発よりもむしろ隠蔽を目的としていることは周知のとおりである。しかし、真実は強力だ。ウォーレン報告書がケネディ大統領暗殺事件の真実を隠してから約58年、世論調査では「公式」説を信じる米国人はほとんどいないことがわかっている。

真実は強力であり、私たちはつねに真実を求めなければならない。どんなに嘘をついても、真実の殺菌作用に耐えることはできない。イーロン・マスクの勇気に感謝し、彼がこの取り組みを続けるよう応援したい。

(次を全訳)
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : The ‘Twitter Papers’ Reveal the Totalitarians Among Us [LINK]

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