注目の投稿

「反インフレ経済勉強会」開講のお知らせ

インフレは税の一種です。しかも普通の税よりも悪質な税です。ところが、この事実はよく理解されていません。それどころか、多少のインフレはむしろ良いことだという嘘が、現在主流の国家主義的な、誤った経済学(ケインズ経済学)や、そこから派生した極端な説 (MMT=現代貨幣理論など) によっ...

2025-10-01

偽りの国家承認

中東の不安定要因の主な原因は、しばしば非難されるイランではなく、むしろイスラエル自身にあるというのが著者の主張である。国連総会ではパレスチナ国家承認を支持する動きが西側諸国にも広がっており、イスラエルはこれに強く反発し、さらなる占領・併合をちらつかせながら抵抗している。最近のイスラエルによるガザへの軍事攻撃や飢餓政策、他のアラブ諸国への攻撃は、実態として大規模な市民被害を引き起こしており、多くの国々の不信を買っている。また、イスラエルはアラブ諸国や西側との関係を拡大しつつ、パレスチナ住民を抑圧する政策を維持することで「正規化(normalization)」の意味を歪めてきた。こうした外交政策は、実質的な和平ではなく、支配と対立を温存するための装置として機能している。著者は、米国および西側諸国は、イスラエルを中東における「盟友」扱いする固定観念から脱却し、イスラエル自身の政策責任や抑制を求めるべきだと訴えている。
Israel is the main source of instability in the Middle East | Responsible Statecraft [LINK]

この記事は、イスラエルが人道支援船団(Global Sumud Flotilla)を無人機などで攻撃し、米国市民を含む乗組員を危険にさらした事実を取り上げ、それが米国による「屈辱の儀式(humiliation ritual)」を示すものだと論じている。記事によれば、アメリカ政府はこれらの攻撃に対して沈黙を保ち、イスラエルを「価値ある同盟国」と称して責任追及を避けている。イタリア・スペインなど他国は自国民保護のため軍艦を派遣したが、米国は何も行動せず、結果としてイスラエルによる米国市民への攻撃は無罰と化しているという。歴史をさかのぼれば、ガザ自由船団事件(2010年)でアメリカ人が殺害された際も、米政府はイスラエルに対して実質的な責任追及を行わなかった。この記事は、米国が長年にわたり、自国市民やパレスチナ住民に対するイスラエルの暴力を黙認し続けてきた構造的な無責任と屈従を批判し、「この異常な関係」を転換しなければならないと主張している。
America’s Ongoing Humiliation Ritual - Antiwar.com [LINK]

近年、英国・フランス・カナダ・オーストラリアなどがパレスチナ国家を「正式承認」すると表明したが、著者ジョナサン・クックはこれを「オスロ平和プロセスの欺瞞の再演」にすぎないと断じる。オスロ合意以降、西側はパレスチナ自治政府を設立しつつ、国家を構える道筋を示すふりをしながら、実際にはイスラエルに対する依存体制を固定化させてきた。今回の承認もまた、真の主権を持たぬ「国家未満の実体(entity less than a state)」をイスラエルの影響下で存続させるための儀式的行為であり、実質的な変化は伴わないと見る。英国のスターマー首相は、ハマスは国家運営に参加できないと条件を付し、パレスチナに軍隊も認めないなど、承認後の国家構造を大幅に制限しようとしている。記事は、このような「象徴的承認」はイスラエルや西側の責任回避とプロパガンダ装置にすぎず、パレスチナ人民の実質的解放や国家成立を妨げるものに過ぎないと結論している。
Recognition of Palestine Is a Repeat of the West's Oslo 'Peace' Fraud - Antiwar.com [LINK]

英国議会は、調査報道サイト Declassified に対し、議会取材用のメディアパスを交付しない決定を下した。この決定には、Declassified の「ガザ関連の立場(standpoint)」が理由として挙げられており、議会側は同誌の編集方針や報道姿勢を問題視したという。当初は「議会施設の容量制限」だと説明されたが、情報公開請求で明らかになった内部メールでは、容量や定員の制約は実際には議論されておらず、政策的判断が主な理由であることが示されている。労働党、グリーン党、独立系議員らはこの措置を「メディア抑圧」「調査報道への弾圧」と非難しており、報道の自由および議会の透明性に対する重大な侵害だと主張している。
Parliament blocks Declassified, citing our Gaza ‘standpoint’ [LINK]

0 件のコメント: