移民問題については、他のあらゆる政治問題と同様、意思決定権を地方に委譲する(localized decision-making)ことが必要である。政治の単位が小さければ小さいほど、自己決定権を個人に委ねるという理想に近づく。
独政府がイスラム諸国からの移民を支援し、ドイツ人に強要している。これは市場の需要(market demand)の結果ではない。政府がお膳立てして、人々を割り振っているにすぎない。しかもその大半は本当の難民ではない。
今の各国政府は国境管理(border control)やテロのような厄介な問題にまともに対処できない。政治的な思惑がはびこり、官僚組織は非効率で、行動の動機も歪んでいるからだ。だから問題が複雑で手に負えなくなる。解決は市場に任せなければならない。
安全保障に市場が存在するように、移民にも市場がある。国境開放(open borders)を支持する人は、市場内部における好みの違いを無視している。突然の移民流入が引き起こした著しい外部性を無視するようにである。
本当の問題は、国境を開放するか規制するかではない。誰が決定するかだ。市場が多く求めれば多数の移民を受け入れ、少なくしか求めなければ少数の移民だけを受け入れる。これが自由主義者の立場(libertarian position)からの答えである。
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