2021-08-24

軍という官僚機構

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アフガン戦争が続いた2001~2021年、米軍の高官で撤退を確実にするため、介入・占領政策に強く反対を表明する者は誰もいなかった。職を辞し、公の討論で反対意見を訴える者は誰もいなかった。(米退役大佐、ダグラス・マクグレガー)

アフガンとイラクで戦略・戦術の失敗が明らかになったとき、ペトレイアス陸軍大将ら米軍高官の多くが選んだのは、ごまかして事実をねじ曲げ、あたかも進捗があるかのように見せかけることだった。誰かが真実さえ話していれば、米国人は何人死なずに済んだだろうか。(同)

米国の文官・武官の上級幹部らは、彼らを支える官僚ともども、とことん無能で、有効な軍事戦略を立てることも実行することもできなかった。(同)

アフガン戦争で失敗した米軍幹部は誰も首にならない。1942~1945年春、陸軍のジョージ・マーシャル将軍は軍団長・師団長を32人解任した。仕事が期待に届かなかったからだ。海軍では真珠湾攻撃後、第二次世界大戦の初めの18カ月で潜水艦の艦長がすべて交代させられた。(同)

米軍高官の行動の多くを説明するのは、非公式な制度である身内びいきだ。それによって出世する士官は「いい奴」であり、波風を立てたがる人間ではない。性格・能力・知性と無関係に非白人の士官を高い階級に就けても、事態は改善しない。(同)

米軍で戦争実行能力のある高官(文官の上司に対し、何が本当に起こっていてどんな行動が求められるか真実を伝えられる高官)を見つけるのは難しい。三つ星、四つ星階級への出世はたいてい能力ではなく、政治で決まる。大統領は欲しい人間を将軍や提督にするのだ。(同)

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