注目の投稿

「反インフレ経済勉強会」開講のお知らせ

インフレは税の一種です。しかも普通の税よりも悪質な税です。ところが、この事実はよく理解されていません。それどころか、多少のインフレはむしろ良いことだという嘘が、現在主流の国家主義的な、誤った経済学(ケインズ経済学)や、そこから派生した極端な説 (MMT=現代貨幣理論など) によっ...

2026-04-04

NATOに抜本改革迫るか

Trump Might Finally Force NATO To Radically Reform - LewRockwell [LINK]

【海外記事より】トランプ氏が主導するアメリカが、ついに北大西洋条約機構、いわゆるNATOに対して根本的な改革を迫る可能性が高まっています。その直接的なきっかけとなったのは、ホルムズ海峡の再開に向けた協力要請をNATO側が拒否したことです。これに対しトランプ氏は、先日の閣議で激しい怒りを表明しました。トランプ氏は、NATOについて、以前から「張子の虎」であると指摘してきたことに触れ、アメリカが加盟国を救うことはあっても、加盟国がアメリカを救うことは決してないと不満をあらわにしました。今回の要請拒否をNATOに対する一種の「テスト」であったと位置づけ、この出来事を数ヶ月後も、そして今後も決して忘れることはないと、同盟国に対して警告とも取れる発言をしています。

トランプ氏の不満は、ドイツなどの主要国に向けられています。ドイツ側がイランとの対立について「自分たちの戦争ではない」と発言したことに対し、トランプ氏は、それならばウクライナもアメリカの戦争ではないはずだが、自分たちは支援を行ってきたと反論しました。本来、アメリカは欧州をロシアから守るために存在しているが、理論上、広大な海に隔てられたアメリカ自身にはロシアの脅威は直接影響しないという考えを改めて示しています。こうした背景から、トランプ氏はNATOに新たな「ペイ・トゥ・プレイ(対価を支払う)」方式を導入することを検討していると報じられています。これは、国防費を国内総生産の5%という高い目標に設定し、これを達成しない国の意思決定権を制限したり、ドイツから米軍を撤退させたりすることを示唆するものです。

こうした動きは、単なる感情的な反発ではなく、アメリカの戦略的な優先順位の変化とも合致しています。政策担当者の間では「NATO 3.0」と呼ばれる構想が議論されており、これはNATOを「初期設定」の状態に戻すことを意味します。つまり、対ロシアの防衛負担を欧州諸国により多く担わせることで、アメリカは自国の軍事・戦略的なリソースを西半球や西太平洋、特に中国への対応へと振り向けるという方針です。ホルムズ海峡の安全確保は、アメリカよりもむしろNATO加盟国にとって死活問題であるにもかかわらず協力が得られなかったことは、この組織改革を加速させる強力な動機となっています。ドイツからの全面撤退は現実的に困難であっても、駐留米軍の一部削減などは十分に起こり得るシナリオです。

一方で、アメリカはすべての欧州拠点から手を引くわけではなく、ポーランドのように米国の国家安全保障戦略において中心的な役割を果たす国では、駐留規模を維持または拡大する可能性があります。また、トランプ氏によるNATO改革の推進は、ロシアのプーチン大統領に対しても、欧州の安全保障体制が変化しているというメッセージとして機能するでしょう。これがウクライナ問題における妥協を引き出す材料となり、停滞している和平交渉の突破口になるという見方もあります。ホルムズ海峡問題で生じた亀裂と、アメリカの中国重視へのシフトという二つの要因が重なり、NATOは今、その歴史の中で最も大きな変革の時を迎えているのかもしれません。

0 件のコメント: