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インフレは税の一種です。しかも普通の税よりも悪質な税です。ところが、この事実はよく理解されていません。それどころか、多少のインフレはむしろ良いことだという嘘が、現在主流の国家主義的な、誤った経済学(ケインズ経済学)や、そこから派生した極端な説 (MMT=現代貨幣理論など) によっ...

2026-01-24

「自己資金」による石油戦争という嘘

この記事は、トランプ政権によるベネズエラへの軍事介入を、かつてのイラク戦争と同様の「石油で戦争費用を自給自足できる」という誤った主張(嘘)に基づいていると批判する内容です。

以下に主なポイントを要約します。


1. 「自己資金調達」という繰り返される主張

トランプ大統領は、ニコラス・マドゥロ大統領の拘束後、「ベネズエラの石油資源が莫大であるため、今回の軍事作戦に米国民の税金は一切かからない」と主張しています。これは、2003年のイラク戦争時にポール・ウォルフォウィッツ国防副長官が行った「イラクは自国の再建費用を自ら賄える」という主張と酷似しています。

2. イラク戦争の教訓と現実のコスト

歴史を振り返ると、イラク戦争の費用は当初の見積もり(1,000億〜2,000億ドル)を大幅に上回り、実際には約2兆ドルに達しました。

  • インフラ破壊: 戦争による石油インフラの損害を過小評価していた。

  • 長期的負担: 退役軍人の医療費、障害補償、借入金の利息など、戦後数十年にわたる巨額のコストが発生した。

3. ベネズエラ介入の現状と被害

2026年1月に行われたマドゥロ拘束作戦(150機以上の航空機を投入)は、短時間で終了したと発表されましたが、実態は悲惨なものでした。

  • 死傷者: 少なくとも80人(民間人と軍人を含む)が死亡し、米兵も負傷。

  • 物理的被害: 首都カラカスは爆撃により甚大な被害を受けた。

  • 外交の失敗: 昨年、デルシー・ロドリゲス氏らが提案した「平和的な政権移行案」をトランプ政権は拒絶し、武力行使を選択した。

4. 今後の展望と政治的動き

マルコ・ルビオ国務長官は、次の標的としてキューバを示唆するなど、さらなる軍事行動の拡大を否定していません。これに対し、チャック・シューマー上院院内総務(民主党)ら議会側は、トランプ大統領の軍事キャンペーンを正式に阻止するための採決を行う構えを見せています。


戦争費用の比較(推定値と実績値)

項目当初の予測 (イラク)実際のコスト (イラク)ベネズエラへの懸念
直接費用1,000億〜2,000億ドル約2兆ドルインフラ破壊による石油収益の激減
主な要因短期的な軍事費のみ長期占領、利息、退役軍人支援債務による将来世代への負担
(Geminiを利用)
The Lie of “Self-Financing” Oil Wars – Mother Jones [LINK]

2026-01-23

グリーンランド、トランプ氏の愚行

この記事「Greenland: Trump’s Folly(グリーンランド:トランプの愚行)」の内容を要約しました。

この文章は、2026年現在のトランプ大統領によるグリーンランド買収・併合への執着を痛烈に批判する内容となっています。


要約:グリーンランド買収計画 — トランプ大統領の野望とその代償

1. 高まる緊張と軍事行使の示唆

トランプ大統領は、デンマーク自治領であるグリーンランドを米国の直轄地にしようと画策しています。交渉が進展しない中、トランプ氏は「平和的な譲渡に応じない場合は武力行使も辞さない」という姿勢を示しており、欧州諸国に大きな混乱と反発を招いています。

2. 「戦略的・経済的価値」という口実

買収を正当化するために「北極圏の安全保障」や「希少資源(レアアース)」が挙げられていますが、記事はこれを「根拠のない口実」と切り捨てています。

  • 軍事面: 米国はすでにピトゥフィク宇宙基地などの軍事拠点を有しており、NATO加盟国であるデンマークとの関係上、領土化せずとも戦略目的は達成されています。

  • 資源面: レアアースの存在は誇張されており、厚い氷床に覆われた土地での採掘は極めて高コストで、経済的合理性に欠けています。

3. 動機はトランプ氏の「エゴとレガシー」

買収への執着は、国家の利益ではなく、トランプ氏自身の承認欲求と歴史に名を残したいという野望に起因すると分析されています。

  • 領土を倍増させたジェームズ・ポーク大統領への憧憬。

  • イラン攻撃中止などの不満を、領土拡大という「目に見える成果」で解消しようとする心理。

  • 一部のテック億万長者による「自由都市」構想などの特殊な関心。

4. 莫大なコストと人権の無視

平和的な買収であっても推定700億ドル(約100兆円規模)という巨額の公費が投じられることになります。これは国民生活を向上させるものではなく、単なる「大統領へのご機嫌取り」に過ぎません。何より、グリーンランドの人々自身が米国(およびデンマーク)による統治を望んでいないという基本的人権の侵害が最大の問題です。


結論として:

この政策は戦略的必要性がなく、膨大な増税と他国の主権侵害を強いる「トランプ氏の個人的な虚栄心を満たすための無謀な試み」であると結論づけられています。

(Geminiを利用)
Greenland: Trump’s Folly | Mises Institute [LINK]

2026-01-22

イラン政権転覆工作の失敗

この文章の著者は、国際政治学者(現実主義/リアリズムの大家)として知られる ジョン・ミアシャイマー(John Mearsheimer) 氏です。

この文章は、2025年末から2026年初頭にかけてイランで起きた抗議デモを、欧米メディアが報じる「内部の自然発生的な民衆蜂起」ではなく、アメリカとイスラエル(タグチーム)による周到な政権転覆工作であったと主張する批判的な論評です。

ミアシャイマー氏特有の視点

この文章には、彼の理論である「攻勢的リアリズム」に基づいた以下の特徴が色濃く反映されています。

  • 「プレイブック(台本)」という表現: 大国が他国の体制を崩壊させる際の手法を構造的に捉える。

  • 「12日間戦争」の戦力分析: 単なる政治的な勝敗ではなく、ミサイルの在庫数や迎撃能力といった軍事的な「物理的限界」から勝敗を冷徹に分析する。

  • 核抑止力の論理: 外部からの攻撃が、相手国に核兵器を保有させる「強力なインセンティブ(動機)」を与えるというリアリズムの視点。


💡 ジョン・ミアシャイマーによる分析:「イランにおけるタグチームの失敗」

国際政治学者のジョン・ミアシャイマー氏は、2025年末から2026年初頭にかけてのイラン情勢について、欧米の主流メディアとは真っ向から対立する視点を示しています。

彼は、今回の混乱を「イラン国内の民主化運動」ではなく、アメリカとイスラエル(タグチーム)による「政権転覆(レジーム・チェンジ)」の失敗であると定義しています。


💡 要約:イランにおける「タグチーム」の失敗

本稿の核心は、アメリカとイスラエルによるイラン政権打倒の試みが失敗に終わったという点にあります。著者はそのプロセスを以下の4つの要素からなる「プレイブック(台本)」として解説しています。

1. 政権転覆工作の4つの柱

  • 経済制裁: 2025年1月のトランプ大統領就任後、経済を破綻させて民衆の不満を爆発させるための「最大級の圧力」をかけた。

  • 暴力の扇動と技術支援: 2025年12月、CIAやモサドが現地で活動し、平和的なデモを暴力的な暴動へと変質させた。また、通信遮断対策として大量のStarlink端末を事前に持ち込ませた。

  • メディア工作: 欧米メディアを通じて「デモは純粋に国内問題であり、政府のみが悪である」というプロパガンダを流布した。

  • 軍事介入の準備: デモが臨界点に達した段階で、米イスラエル軍が直接攻撃を仕掛ける手はずだった。

2. なぜ失敗したのか

イラン政府が迅速かつ断固とした対応をとったため、戦略は崩壊しました。特にStarlinkの遮断に成功したことが決定打となり、デモ隊の連携と外部との通信が断たれました。その結果、軍事攻撃の機会も失われ、現体制は生き残りました。

3. 「12日間戦争」の再評価

2025年6月の「12日間戦争」についても、欧米ではイスラエルの勝利とされていますが、事実は異なると指摘しています。

  • イスラエルは迎撃ミサイルを使い果たし、イランのミサイル攻撃にさらされていた。

  • トランプ氏はイラン核施設を「完全に破壊した」と主張したが、実際には数ヶ月の遅延に留まった可能性が高い。


🚩 結論

著者は、今回の一連の動きが失敗しただけでなく、むしろイラン側に「核抑止力を持つべき強力な動機」を与えてしまったと警鐘を鳴らしています。結果として、アメリカとイスラエルはこのラウンドにおいてイランに敗北したと結論づけています。

(Geminiを利用)
The Tag Team Fails in Iran - Antiwar.com [LINK]

2026-01-21

米国はイランに介入するな

Llewellyn H. Rockwell, Jr. による論説「Why We Must Stay Out of Iran」(2026年1月19日付)の要約を、重要なポイントに絞ってまとめました。


記事の要約:イランへの軍事介入に反対する理由

ロックウェル氏は、イラン国内の反政府デモに対するトランプ政権の軍事介入の動きを強く批判し、リバタリアニズム(自由至上主義)の観点から「非介入主義」の徹底を訴えています。

1. 外交の基本原則:自国防衛に徹せよ

  • 米国の役割: 米国外交の唯一の目的は「米国の防衛」であるべき。

  • 脅威の不在: イランは米国にとって直接的な脅威ではなく、他国の内情がいかようであれ、軍事介入を正当化する理由にはならない。

2. マレー・ロスバードの非介入主義

ロックウェル氏は、思想家マレー・ロスバードの言葉を引用し、以下の倫理的・実務的リスクを指摘しています。

  • 市民の犠牲: 戦争は、徴兵、増税、そして罪のない市民の殺戮を招く。

  • 第三国の義務: 紛争が発生した場合、第三国が介入することは被害を拡大させるだけであり、最善の策は「一切関与せず撤退すること」である。

3. 地政学的背景とイスラエルの影響

  • ネタニヤフ首相の影響: イスラエルのネタニヤフ首相は、宿敵イランを排除するために米国を焚きつけていると批判。

  • トランプ氏への懸念: トランプ大統領がネタニヤフ首相の強い影響下にあり、米国の利益よりも他国の利益(イスラエルの安全保障)のために動くリスクがある。

4. 緊迫する現状(2026年1月の情勢)

  • 軍事オプション: ペンタゴンは核施設や弾道ミサイル基地への空爆案を提示しており、外交交渉は停滞している。

  • トランプ氏の姿勢: デモ隊への暴力を「レッドライン」とし、関税措置や外交中断を表明。かつて掲げていた「国家建設(ネイションビルディング)の拒否」から一転し、軍事的成功という虚栄心のために介入に踏み切る可能性が高いと警告。


結論

ロックウェル氏は、介入を支持する保守派(エイブ・グリーンウォルド氏など)の「イラン解放が世界を安全にする」という主張を否定し、米国の軍事行動は混沌を招くだけであると断じています。読者に対し、介入反対の声を上げ、本来の非介入外交に戻るよう呼びかけています。

(Geminiを利用)
Why We Must Stay Out of Iran - LewRockwell [LINK]

2026-01-20

トランプ氏よ、初心に返れ

ロン・ポール氏による寄稿文「President Trump: Peace is Popular(トランプ大統領:平和は人気がある)」の要約です。

【要約】トランプ政権の変貌と国民の反発

ロン・ポール氏は、トランプ大統領がかつての「不介入主義」の公約を捨て、好戦的な外交政策に傾いている現状を強く批判しています。


1. 公約に反する「政権交代」への執着

トランプ大統領は、イランでの反政府蜂起が失敗に終わった直後にもかかわらず、公然とイランの「政権交代」を支持する発言を繰り返しています。

  • 軍事的威圧: イランへのミサイル攻撃を一時検討し、空母打撃群を派遣。

  • 他国への介入: ベネズエラでの石油利権を狙った拉致作戦や、グリーンランドに対する強硬な支配要求など、候補者時代の「新しい戦争はしない」という約束とは真逆の行動をとっています。

2. 世論調査が示す「民意との乖離」

最新の世論調査の結果、アメリカ国民はトランプ政権の軍事路線を支持していないことが明らかになりました。

  • 対イラン武力行使: 共和党支持者を含む7割のアメリカ人(独立系では8割)が反対しています。

  • グリーンランド: 武力による領土取得には86%が反対

  • 外交方針: 「米国は国際情勢において目立たない役割を果たすべき」と考える人が急増(2025年9月の33%から45%へ)。

3. 政権への警告と提言

トランプ大統領の支持率は第2期で最低の42.1%にまで落ち込んでいます。

  • 原因: 側近をネオコン(新保守主義者)で固め、国民に人気のあった「平和」の立場を放棄したため。

  • 結論: 残りの任期でトランプ氏が「候補者時代の初心」に戻り、ネオコン顧問を解雇して不介入主義を再発見することを期待する、とポール氏は結んでいます。


(Geminiを利用)
President Trump: Peace is Popular - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]

2026-01-19

グロティウス、国際法の父

長年にわたり、君主や国家は宗教拡張、領土獲得、資産略奪などを目的として戦争を行ってきた。たとえば16世紀イタリアの政治思想家マキャベリは、戦争を「完全に正当な国家政策」とみなした。しかし、フーゴー・グロティウスはこれに異を唱え、戦争を避けられない場合でもその破壊と殺傷を制限すべきだと強く主張した。「他人を無意味に傷つけることは愚かであり、愚かさを超えた行為である」とし、「戦争は最も重大な事柄である。無辜の人々にも多くの災厄をもたらすからだ」と述べている。


グロティウスは17世紀オランダの法学者・哲学者で、近代国際法の父とされる。また、平和と理性を法の中心に据え、戦争に対して強く反対した思想家でもあった。戦争が避けられない状況においても、自然法と理性に基づき、戦争の破壊性を抑える必要性を唱えた。

自然法とは、人間が制定する実定法に対して、自然のうちに存在する法である。実定法が特定の時代や社会でしか通用しない相対的なものであるのに対して、自然法はあらゆる時代や地域で通用する絶対的なものである。自然法思想は、古代のストア派や中世のスコラ哲学のうちにみられるが、近代では、自然法は、神の永遠の法に基づくものではなく、人間の自然な本性である理性が見出すものとされた。そのように説いた代表的な論者がグロティウスであり、そのため近代自然法の父とも呼ばれる。

グロティウスの主著『戦争と平和の法』(1625年刊)は、戦争の正当性と進行に対する自然法に基づく法的枠組みを構築し、近代国際法の礎となった。この著作は、格調高いルイ13世への献辞に始まり、プロレゴメナ(序論)の後、全3巻からなる本文という構成になっている。

その第1巻は、法の起源についての序論を述べた後、正当戦争なるものが存在するかという一般的問題を論述する。第2巻では、戦争の生じうるあらゆる事由(自衛、被害回復、処罰)を説明し、第3巻では、戦争中の行動規範(非戦闘員保護、比例原則など)を定め、正義の有無にかかわらず戦争に法的制約を課すべきだと説いた。

さらに、グロティウスの自然法の枠組みは、理性や慣習だけでなく、神学的・実用的要素も含んでおり、宗教や文化の違いを超えて国際社会に受け入れられる普遍性を持たせていた。

この著作の中の有名な言葉に、「我々が今述べていることは、神は存在しないとか、神は人事を顧慮しないといった、最大の冒瀆を犯さずには認め得ないことをあえて容認したとしても、ある程度まで妥当するであろう」(柳原正治『グロティウス』より引用)という序論の一節がある。これは、自然法の原則が神への依存を超えて、理性のみから導かれ得るという考えを示した点で、画期的だった。グロティウスは自然法を神の創造した秩序の一部と考え、十戒など聖書の道徳はこの自然法の理解に役立つとみなした。自然法と啓示は矛盾せず、宗教的伝統と理性に基づく法は両立できるという立場を取った。

グロティウスの自然法思想は、ドイツのプーフェンドルフ、イギリスのジョン・ロックら17~18世紀の哲学的・政治的議論に大きな影響を与え、イギリスの名誉革命やアメリカ独立戦争の思想的背景にもなった。のちには、ジュネーブ協定、国連憲章など現代国際法の精神的土壌となった。

グロティウスの62年間の生涯は、オランダでいう八十年戦争(1568〜1648年)の期間にすっぽり包まれている。この戦争はネーデルラント(現在のオランダ、ベルギー、ルクセンブルク)がスペインに対して起こした独立戦争で、スペインの支配からの解放と、北部7州によるオランダの建国、ウェストファリア条約での国際的な独立承認につながった。

オランダは独立戦争の休戦が成立した17世紀前半、経済が繁栄する黄金時代を迎えた。独立戦争中、スペイン軍に封鎖された南部のアントウェルペンの市場は壊滅し、代わって、独立した北部のアムステルダムに南部から多数の商工業者が亡命した結果、経済活動が劇的に活発化した。造船の技術に長けたオランダ人は、バルト海貿易でも優位だったほか、アジアにも早くから進出した。1602年にはそれまでの多くの会社を統合してオランダ東インド会社をつくり、ジャワのバタビアに拠点を置いた。当時有力な金・銀の産地だった日本で、イギリスが撤退し、スペイン、ポルトガルがキリスト教布教の問題で排除されると、日本との貿易を独占したのは周知の通りだ。

米シンクタンク、ミーゼス研究所で公開する論文によれば、グロティウスの思想は商業活動の自由化、金融制度の安定化、国際平和の確立に寄与し、結果として資本蓄積と産業高度化を促した。グロティウスは単なる法理論家にとどまらず、その自然法思想や自由貿易の擁護、平和構想によって、オランダ黄金時代の経済的繁栄を直接・間接に支えた。米思想家マレー・ロスバードは「グロティウスの影響で、財産権の考えが経済領域にまで拡大されるようになった」と指摘する。

グロティウスは波乱の人生を送った。1583年、オランダ・デルフトの名門に生まれた。若い頃から神童として知られ、11歳でライデン大学に入り14歳で卒業。1598年15歳でオランダ使節団の随員としてフランスのアンリ4世の宮廷を訪問し、王から「オランダの奇跡」とその才を嘆賞された。同年12月、16歳で弁護士を開業。オランダ東インド会社がポルトガル船を捕獲するという事件が起こり、会社の委嘱によりオランダ側の立場を擁護する著作を執筆した。これが国際法に興味をもった機縁といわれる。

1607年以後、政治・外交の実際に参画するが、やがて神学論争をめぐる政治闘争に巻き込まれる。宗教的寛容を説き、両派の和解に努めたが、その努力は成功しなかった。18年に逮捕され、翌年国家転覆の陰謀を理由に終身禁固・財産没収の刑を宣告され、古城に幽閉された。3年後、妻や使用人の助けにより、書物を運ぶ箱に身をひそめて劇的な脱走に成功する。フランスに亡命してフランス王の保護を受け約10年間フランスに滞在し、その間に『戦争と平和の法』を完成させた。

1631年から数年間オランダ、ドイツを流浪したが、スウェーデン女王により駐仏大使に任用され、再びパリに帰った。44年大使解任、翌年スウェーデンにいったん帰国したが、その年の8月、ドイツのリューベックに向かって旅立ち、途中暴風のため遭難。かろうじて避難上陸し、馬車でリューベックに向かう途中、ロストックで8月28日夜半、疲労のために息を引き取った。

現代の国際紛争では、無辜の人々を傷つけてはいけないというグロティウスの訴えに反する行為が目立つ。その思想をあらためて噛み締めるべきだろう。

<参考資料>
  • 『グロティウス』柳原正治(清水書院) [LINK]
  • Natural Law and Peace: A Biography of Hugo Grotius | Libertarianism.org [LINK]
  • An Austrian Perspective on the History of Economic Thought | Mises Institute [LINK]
  • Hugo Grotius and the Dutch Golden Age | Published in Journal of Libertarian Studies [LINK]

2026-01-18

木村貴の経済チャンネル(2026年)

  1. 中央銀行はいらない/「個人主権」で暮らしを守る(2026/01/05
  2. 「リアル」な経済学とは? オーストリア学派入門【ライブ配信】(2026/01/11
  3. ベネズエラ攻撃、ドル衰退に拍車/新NISAで注目、「分散投資」の落とし穴(2026/01/12

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