2021-03-19

暴君が栄える理由

権利蹂躙の命令
「経営が厳しく、手塩にかけた従業員が辞めてしまうことも耐えられない」とグローバルダイニングの長谷川社長がまっとうで勇気ある発言。営業の自由や財産権を踏みにじる暴挙。一部の店舗だけを狙い撃つ方法にも疑問。いつも憲法を守れと叫ぶ学者や評論家は何をしているのか。

コロナ対策の人権侵害
フリーダム・ハウスの調べによると、コロナ拡大後、八十カ国で民主主義と人権の状況が悪化している。政府関係者は国民の安全を守るためなら必要な権力をすべて行使する資格があるという前提によって、権力の濫用が増大。百カ国近くで言論と出版の自由に対して規制が強化された。(著作家、ジェームズ・ボヴァード)

生活支配の権力
バイデン大統領は、団結してコロナ予防策を取れば七月四日の独立記念日には正常に近づくと述べた。冬が終わり感染は消えつつあるのに、生活を支配する権力を手放す気はない。四カ月も家族の小さな集まりしか許さないとは、独立革命時の英国の暴君ジョージ三世が慈悲深く見える。(元米下院議員、ロン・ポール)

暴君が栄える理由
なぜ国全体が暴君の手に落ちてしまうのか? シェイクスピアが示唆した答えは、周囲の人々の自滅だという。純粋に暴君に騙される人々。尋常でないことを尋常なこととして受け容れてしまう人々。そして面倒を避けたいがために、いやいやながらも暴君の命令に従う雑多な群衆。

暴君――シェイクスピアの政治学 (岩波新書)

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