2023-02-16

ロシアとの戦争をどう食い止めるか

元米下院議員、ロン・ポール
(2023年2月13日)

20年前の今春、米政府はついにイラクとの戦争に我々を陥れることに成功した。政府が次から次へと制裁を加え、爆撃し、侵攻してきたが、ついに20年前のこの春、ブッシュ〔息子〕政権は「衝撃と畏怖」作戦に乗り出し、米国を脅かすことのない、脅かすことのできない国を破壊してしまったのだ。
イラクでの8年間の戦いの後、おそらく100万人もの罪のない人々が、直接的にも間接的にも、米国の侵略行為によって死亡した。その嘘と破壊について、誰も法廷に立たされることはなかった。誰も謝罪さえしなかった。ワシントンの操り人形であるアハメド・チャラビ〔元イラク統治評議会議長〕は、イラクの大量破壊兵器に関する嘘を、戦争推進者たちは「誤りを犯した英雄」だと宣言することで片付けた。彼らは政権交代を実現し、それだけが関心事だったのだ。

当時、イラク戦争を推進するプロパガンダ機構は圧倒的だったようだ。その頃、何人かの同僚議員が党派を超えて連絡を取り合い、戦争を阻止する方法を模索しはじめた。故ウォルター・ジョーンズ元下院議員や同ジョン・ダンカン元下院議員のような保守派から、デニス・クシニッチ元下院議員やジム・マクガバン下院議員のような進歩派、その他多くの議員が組織化され、戦略を練り始めた。

私たちが使った道具の一つは、戦争に反対するために左翼と右翼が団結する「ありえない」連合というアイデアだった。マスコミは私たちの反戦論には関心がなかったかもしれないが、この「人が犬を噛む」というストーリーを見せられたら、どうしようもなかった。「ありえない」グループは、何度も何度も記者会見を開き、さまざまな立法手段を紹介し、舞台裏で連絡を取り合って、イラク戦争に反対する運動を拡大しようとした。

残念ながら2008年にバラク・オバマ氏が当選し、反戦候補として立候補しながらも海外で数々の軍事攻撃を開始したため、この古い連合は崩壊してしまった。進歩派の中には、オバマ氏の軍国主義を許し、保守派との協力に関心を持たなくなった者もいた。保守派の中には、オバマ氏に対する個人的な嫌悪感に駆られ、目標を見失う者もいた。

しかし突然、ウクライナをめぐって、核武装したロシアと直接軍事衝突するというかつて想像もできなかった事態に直面し、左右を超えた連合が長い眠りから覚めようとしている。今週の日曜日、2月19日、ワシントンのリンカーン記念館に広範で非常に多様な団体が集まり、米政府の第三次世界大戦への夢遊病を糾弾する予定だ。

この「戦争機構に怒れ」集会は間違いなく、政府の強力な戦争ロビーに反対する、ここ何年かで初めての大規模な集会となる。私は親友であり元下院議員のデニス・クシニッチ氏とトゥルシー・ギャバード氏、親友でありリバタリアン(自由主義社)仲間のアンドリュー・ナポリターノ判事、さらに幅広い政治領域からの非常に多くの講師と舞台を共有することを楽しみにしている。

私たちの多くは、バイデン政権が多くの共和党議員の熱心な支持を受けてロシア・ウクライナ紛争への関与を絶えず激化させ、今や地球上最大の核保有国との熱い直接戦争に危険なほど近づいているのを警戒しながら見守ってきた。

なぜこんなことになってしまったのだろう。まともな声と冷静な判断力はどこにあるのだろうか。それがどこにもないように思えたから、我々はここにいる。できるだけ多くの人々が加わり、この重要な目的のために集まり続けるよう望む。今のうちに力を合わせなければならない。ロシアと戦争してはならない。

The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : How We Can Stop the Coming War With Russia [LINK]

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