2023-02-17

私が親ロシア派である理由

米空軍退役中佐、ウィリアム・アストア
(2023年2月13日)

同志諸君、とうとう起きてしまった。私は親ロシア派であると非難されているのだ。

非難されたのは、私が外交とロシア・ウクライナ戦争の交渉による解決を提唱しているからだ。一般に、私は平和派、反戦派だが、ロシア・ウクライナ紛争ではそれが仇となった。
どうやら親ウクライナとは、ロシア軍に対するウクライナ軍の完全勝利を主張し、それに向けて努力すること、つまり、どんな犠牲を払ってでも、すべてのロシア軍をウクライナから追い出すことであるらしい。また、ウクライナは米国や北大西洋条約機構(NATO)から要求されるあらゆる兵器システムを、費用がいくらかかろうとも、その兵器で何人が殺されようとも、手に入れるべきだということである。プーチン〔露大統領〕は悪であり、ロシア人は悪であり、連中が理解できるのは最大限の暴力だけなのだ。

同志諸君、私は自分の親ロシアの立場を受け入れて、それをきちんと説明すべきだと思う。そこで、私のキャッチフレーズが「ロシアより愛をこめて」である理由のトップ10を紹介しよう。

  1. ウクライナに勝ってロシアに負けてほしいし、一年前のプーチンの侵攻は違法かつ非道徳的であったと受け止めている。だから私は親ロシアなのだ。
  2. ウクライナに勝ってほしいが、「勝つ」ための最善の方法は、ウクライナの領土で関係者に多大な犠牲を払って戦う長い戦争だとは思わない。だから私は親ロシアなのだ。
  3. ロシアとウクライナの間で交渉が可能であり、即時停戦によって無数のロシア人とウクライナ人の命が救われると信じている。だから私は親ロシアなのだ。
  4. 欧米のウクライナへの軍事援助が、利害に関係なく、民主主義への愛ゆえに行われているとは思わない。だから私は親ロシアなのだ。
  5. 戦争が長引くと同時に、より激しいものになると、危険な紛争激化につながり、おそらく核戦争にまで発展するのではないかと心配している。この危険は、「終末時計」が真夜中にますます近づいていることに示されている。だから私は親ロシアなのだ。
  6. プーチンを打倒することで終わる戦争は、核の確実性が損なわれる不安定なロシアにつながるのではないかと心配だ。だから私は親ロシアなのだ。
  7. 歴史はロシアがウクライナに不法に侵攻する前に始まっており、NATOがロシアの国境まで拡大することは不必要かつ賢明でないと信じている。だから私は親ロシアなのだ。
  8. 米国の化石燃料会社が、ガスパイプライン「ノルドストリーム2」の破壊もあり、液化天然ガス(LNG)の輸出を中心に莫大な利益を得ていること、また武器商人の悪徳商法や米国防総省予算の急増に注目しており、この戦争における米国の動機に疑問を抱いている。だから私は親ロシアなのだ。
  9. この戦争ですでに生み出された気の遠くなるような犠牲者(双方でおよそ10万人の兵士が死傷)、何百万人もの難民、ウクライナにもたらされた何十億ドルもの破壊に注目し、さらなる殺害、さらなる戦争に「ノー」と言う方法を模索する。だから私は親ロシアなのだ。
  10. すべての当事者に、成熟した態度を示すこと、さらなる暴力と殺戮を超えた別の方法を模索すること、すべての関係者の安全保障上の利益を尊重する方法、平和と和解を促す方法を求める。だから私は親ロシアなのだ。

同志諸君、以上である。私が親ロシアであり、プーチンの手先であり、ロシア帝国主義の操り人形、あるいは役に立つ馬鹿であることに同意していただけると思う。きわめつけは、フェイスブックのプロフィール写真やツイッターのタイムラインに、小さなウクライナの旗を追加していないことだ。だから本当に、これ以上証拠が必要だろうか。

(次を全訳)
William J. Astore: Why I'm Pro-Russia - Antiwar.com Blog [LINK]

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