2022-12-20

FBIを廃止せよ

元米連邦下院議員、ロン・ポール
(2022年12月19日)

「ツイッター文書」から多くのことがわかるにつれ、米連邦捜査局(FBI)などの米連邦機関が憲法修正第1条(言論の自由)を迷惑で邪魔なものとみなしていたことが、あまりにも明白になってきた。金曜日(12月16日)に公開されたイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)より前の時代の資料について、ジャーナリストのマット・タイービ氏が鋭い指摘をしている。ツイッターは実質的にFBIの子会社だった。

FBIはツイッターに執着していたことがわかっている。2020年から2022年にかけて、ツイッターのヨエル・ロス信頼安全責任者に捜査官が150通ほどのメールを送っていたことがわかった。それらのメールには、米政府関係者が「民間」ソーシャルメディア企業に対し、コメントの検閲や気に入らない発言者の追放を要求する内容が定期的に含まれていた。

海外影響力タスクフォース(FITF)は、FBIをはじめ、国内での活動を禁じられた他の米情報機関を含む米政府の組織で、80人の捜査官が定期的にツイッターにどのツイートを検閲し、どのアカウントを禁止すべきかを指示する業務に従事していた。国土安全保障省は、外部の政府委託業者や(政府出資の)非政府組織を引き入れ、米政府が好まない言論を弾圧するようツイッターに別途圧力をかけていた。

米連邦政府機関は、黙らせたい米国人のリストを文字どおりツイッターに手渡し、ツイッターはそれに従った。このことをよく覚えておいてほしい。

これは大規模なスキャンダルであるべきで、トランプ政権下で起きていたら、そうなっていた可能性が高い。実際、トランプ関連の職員がこのようなひどい行為に及んでいれば、議会は3度目の弾劾の準備を進めていることだろう。しかしこれら米政府職員は、概して親トランプ感情を抑えるよう行動していたため、気まずい沈黙だけが広がっている。

今回のツイッターの暴露で興味深いのは、FBIとその政府協力者がいかに風刺やユーモアにこだわっていたかということだ。フォロワー数の少ないマイナーなツイッターアカウントでさえ、連邦政府によって検閲や削除のフラグが立てられ続けていた。 しかし歴史を知れば、この強迫観念を理解することができる。ソ連時代、国民はつねに政治家の無能さ、腐敗、馬鹿さ加減をからかっていた。サミズダートと呼ばれる地下出版物は、風刺、ユーモア、嘲笑に富んでいた。

暴君はユーモアを嫌い、風刺に耐えることができない。FBI(と米中央情報局=CIA)がディープステート(闇の政府)をからかう米国人に対して厳しい態度で臨んだのは、明らかにこのためだ。

しかし良いニュースもある。憲法学のジョナサン・ターリー教授が週末に書いたように、ハーバード大学の新しいCAPS・ハリス世論調査によれば、主流メディアがツイッター文書を無視しているにもかかわらず、米国人はそうではない。回答者のほぼ3分の2は、ツイッターが2020年の大統領選に向けて政治的な動機による検閲に関与していたと考えている。世論調査対象者の約70%が、この企業・政府による検閲に対し議会が行動を起こすべきだと考えている。

ターリー教授が指摘するように、憲法修正第1条は米政府にしか適用されないが、「政府の代理人や代行者にも適用される。ツイッターは今、元職員と政府との間にそのような関係があったと認めている」

つまり、FBIが(米国情報機関や国土安全保障省とともに)「民間」ソーシャルメディア企業を通じ、米国人が互いにやり取りする際に許される発言を操作してきたという証拠がそろったわけだ。

これほどまでに非米国的なことがあるだろうか。個人的には、うんざりするようなことだと思う。

国民を敵とみなし、憲法を攻撃するFBIやCIAなどの連邦機関はいらない。連邦準備理事会(FRB=米中央銀行)を廃止しよう。そして連邦捜査局も廃止しよう。

(次を全訳)
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : ‘Twitter Files’ Make it Clear: We Must Abolish the FBI [LINK]

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