2019-07-18

国家の幻想


出典:Hans-Hermann Hoppe, The Great Fiction
(数字はKindle版の位置No.)*現在はペーパーバック版のみ販売中。

少数の人間が社会の多数を長く支配するには、暴力だけでは無理だ。進んで支配を受け入れさせねばならぬ。国家は正当だと信じさせ、多くの政策が失敗しても、国家そのものを疑わせないようにしなければならぬ。それには知識人の助けが必要だ。(ハンス・ホッペ) 147

人々に教育を強制するには、誰もが平等に教育可能だと言わなければならぬ。知識人はそんな平等主義が嘘だと知っている。だが十分な教育さえ受ければ誰もがアインシュタインになれるとデタラメを言えば、大衆は喜び、知的サービスの需要は天井知らずとなる。(ハンス・ホッペ) 162

大衆は哲学的な事柄についてあれこれ考えない。日々の暮らしで手いっぱいだ。大衆が国家を支持するのは、国家が今存在し、記憶する限りずっと存在してきたからにすぎない。(ハンス・ホッペ) 178

ある人物が紛争の調停役に名乗り出たとする。ところがその人物自身、紛争の当事者になるかもしれないという。そんな申し出はふざけている。国家を紛争の調停役にするという考えは、まさにこれなのである。(ハンス・ホッペ) 245

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