2026-04-07

戦争が妨げる政治目標

Trump's War on Iran Obstructs His Other Goals | The Libertarian Institute [LINK]

【海外記事より】アメリカのドナルド・トランプ大統領が現在進めているイランとの戦争状態が、彼が本来掲げていた他の政治目標を妨げているとする論評をご紹介します。かつてウェズリー・クラーク元将軍は、国防総省がイラクやシリア、そしてイランを含む中東7カ国を壊滅させる計画を持っていたことを明かしました。既存の政治体制に対抗するはずだった「MAGA(アメリカを再び偉大に)」という運動を率いるトランプ氏が、今やその計画の総仕上げを自ら監督し、支持層に売り込んでいる現状があります。現政権は、国民に戦争の必要性を確信させるために慎重な情報発信を行っています。かつてのブッシュ政権と同様に大量破壊兵器の存在を強調し、イスラエル政府とも協力体制をとっています。意外なのは、トランプ氏がこれらの軍事行動を、世界の主導権を維持し国際秩序を守るための手段として描写している点です。国際的な責務からの撤退を望んでいたはずの支持者にとって、この方針は矛盾を感じさせるものかもしれません。

トランプ氏は1期目において、アメリカの停滞を招いた原因として世界貿易機関や北大西洋条約機構、NAFTAなどを批判しました。自由貿易の促進や他国の防衛費負担が自国の足を引っ張っていると主張し、中国への関税導入やUSMCAへの移行を通じて、金融中心の経済から生産性の高い製造業中心の経済への転換を目指したはずでした。しかし、戦争はこの進展を逆行させます。戦争は官僚機構の支配を強め、国際的な関係を重視する金融機関からの資金調達を不可欠にするからです。それにもかかわらず、トランプ氏の支持層はイランとの戦争を強く支持しており、外国への介入こそが運動の核心であると主張しています。トランプ氏は以前から核保有を阻止すると誓い、軍事的優位を説いてきました。イラン核合意からの離脱や制裁によって周辺地域の不安定化を招き、2025年9月には国防総省の名称を「戦争省」に変更するなど、着実に軍事的な精神を国民に浸透させてきました。

MAGA運動の内部で動機について議論が続く一方で、労働者の地位を回復させるような経済改革はもはや手の届かない場所へ追いやられています。ベセント財務長官は、戦費や原油価格の上昇による影響を軽視する姿勢を見せています。元通貨投機家である彼は、アメリカの債務は負債ではなく武器であり、その金融力は軍事力が世界的に行使されて初めて有効になると理解しています。彼もまた、既存の金融システムを維持しようとする体制側の一員と言えます。多くの経済学者は、アメリカをかつての工業全盛期に戻そうとすれば不況を招くと警告してきました。トランプ氏はそれを察知した上で、既存のシステムがテロから国民を守るために存在しているのだと、戦争を利用して説得しようとしているのかもしれません。長官が述べた「安全保障なくして繁栄なし」という言葉が、現在の政権の姿勢を象徴しています。以上が、トラビス・ラフリン氏による記事の要約です。

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