2022-11-17

ウクライナ指導者は世界の脅威

政治アナリスト、アンドリュー・コリブコ
(2022年11月16日)

ウクライナの指導者たちは事の次第をよく理解していたが、第三次世界大戦を引き起こそうと、歴史上最も危険な陰謀論を広めることにしたのである。西側諸国民はこのことをよく考えておく必要がある。なぜならそれは、客観的にみて文字どおりの終末論的カルト集団と表現できるものに、政府から補助金を出すよう強制されたことを意味するからだ。

北大西洋条約機構(NATO)とロシアは、ウクライナがポーランドを誤って爆撃した後、火曜日(11月15日)の夜、第三次世界大戦の瀬戸際に一時立たされた。この事件は、ロシアの特別作戦でこれまでで最も激しいといわれる攻撃(噂される停戦交渉の失敗と同時だったともいわれる)のなか、ウクライナ軍がロシアのミサイルを迎撃しようとしていたときに起こった。ウクライナの「S-300」ミサイルはロシアのミサイルを撃墜する代わりに、誤作動を起こしてポーランドに落下し、2人が死亡した。

ウクライナの指導者は、何が起こったかをよく知っていたが、文字どおり第三次世界大戦を引き起こそうと、歴史上最も危険な陰謀論を広めることにしたのだ。ゼレンスキー大統領は、自軍のポーランドへの誤爆を「集団安全保障に対するロシアのミサイル攻撃」と表現し、NATOに「我々は行動する必要がある」と伝えることで、世界に嘘をついた。ウクライナの〔クレバ〕外相は、この事件に関してウクライナ側に責任があるというすべての主張は、「ロシアのプロパガンダ」にすぎないと主張し、言葉を巧みに操った。

バイデン米大統領は感心にも、ロシアに責任があるかという質問に次のように答えた。「そのことに異議を唱える予備の情報がある。ロシアから発射されたとは、軌道の線からして考えにくいが、どうだろう」。AP通信はバイデン大統領の言葉を報じた同じ記事で、「予備的な判断によれば、ミサイルは、飛んでくるロシアのミサイルに対してウクライナ軍が発射したものと考えられる」とする3人の匿名の米政府関係者の言葉も引用している。

バイデン氏の判断も、これら3人の匿名の米政府高官の判断も疑う理由はない。結局のところ、もし彼らの誰かが、ロシアがNATOの同盟国であるポーランドを爆撃したと疑うに足る根拠があれば、それが偶然であろうとなかろうと、北大西洋条約第5条の集団安全保障の約束によって、まるで違う反応をしただろう。明らかに、英米枢軸によって実行された可能性が高い「ノルドストリーム」パイプラインへのテロ攻撃と同様に、NATOはロシアの責任を本気で追及してはいない。

この客観的な結論は、他でもない米大統領によって共有された公的判断に基づくものであり、したがって、いわゆる「ロシアのプロパガンダ」とはどう考えても言えない。ウクライナ政府は、NATOを騙して第三次世界大戦を開始させようと実際に共謀していたことが証明された。米国率いる西側の「黄金の10億人(選民)」の国民は、ウクライナが「勝利」しているという誤った印象を抱いているため、ウクライナがNATOを騙して第三次世界大戦を開始させようとしたというこの認識は、これまでのウクライナ紛争のいわゆる「常識」と矛盾している。

もし本当にウクライナが紛争に勝っているのなら、同国の大統領と外相は、自国軍がポーランドを誤って爆撃した後、ロシアを非難するという嘘を世界につかなかっただろう。これは明らかに、NATOを操って、ほぼ確実に武力行使で直接反応させようとしたものだった。NATOによるロシアへの通常攻撃は、それが一般に認められた2014年以前の国境内であろうと、その後ロシアと再統一した旧ウクライナ地域であろうと、より大規模な戦争の火種になっただろう。

ウクライナの高官たちが文字どおり共謀してこの終末論的なシナリオを動き出させたという事実は、ウクライナ側が公に主張するほどには、新たに得た地上での利益〔南部ヘルソン州の州都ヘルソンをロシアから奪還したこと〕に自信を持っていないことを示唆している。むしろ、先週から噂されているロシアと米国の停戦交渉や、NATO加盟国の軍産能力が限界に達し、軍事支援の範囲・規模・速度を保てなくなっていることを背景に、ロシアと妥協するようにという耐えがたい圧力がかかることを恐れているようである。

超国家主義的な指導者や、この紛争における自国の目的(ロシアに再統合されたクリミア、ドンバス、ノボロシア地域の奪還)の最大限の達成を期待するよう洗脳されてきた国民にとって、ロシアとの妥協は受け入れがたい。奪還が達成できなければ、ゼレンスキー大統領とその一派は民衆の抗議に直面し、権力の座を維持できなくなるだろう。ウクライナ保安局(SBU)の超民族主義分子がカラー革命〔政権転覆〕のシナリオを支持するなら、なおさらだ。

ポーランドを故意に爆撃したのはロシアであり、敵のミサイルを撃墜しようとして誤って爆撃したのは自国軍ではないと同盟国に嘘をつき、NATOを騙して第三次世界大戦を起こさせようと企んだのは、純粋にゼレンスキー大統領自身とその一派の政治的利益を念頭に置いてのことであった。簡単にいえば、ウクライナの指導者は、SBUに支えられた民衆の反乱によって打倒される危険よりも、自分たちの陰謀論が引き起こす核の黙示録の危険を冒すことを望んでいるのである。

西側諸国民はこのことをよく考えた方がいい。というのも客観的にみて、文字どおりの終末論的カルト集団といえるものに、政府から助成金を出さざるをえなくなったということだからだ。ウクライナの指導者は、自国民やロシアにとってだけでなく、全世界にとって危険な存在である。手遅れになる前に、ウクライナの支援諸国が一刻も早く停戦に応じさせなければならないのは間違いない。

(次を全訳)
Ukraine Tried To Trick NATO Into Starting World War III After It Accidentally Bombed Poland [LINK]

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