2022-11-08

米次期議会に3つの提案

元米連邦下院議員、ロン・ポール
(2022年11月7日)

明日は米中間選挙の投票日だ。世論調査では、米国民は民主党による上下両院の支配を覆すと言われている。政治家やメディアはいつも、今回は史上最も重要な選挙だと言う。しかし投票が終わり、煙が晴れると、たいして変化がないことがあまりにも多い。ワシントンの一党独裁が引き継ぎ、現状維持を確認するだけだ。

こんなことではいけない。たとえば、次期共和党の上下両院は、自分たちの票がワシントンの似た者同士の争いで無駄になったわけではないと支持者を安心させるために、早い段階で手を打つことができるだろう。ここでは、良いスタートを切るための三つの提案を紹介する。

まず共和党の上層部は、前議会で決められたウクライナへの巨額の資金注入を止めると宣言しなければならない。米国・北大西洋条約機構(NATO)とロシアの代理戦争を戦うために、ウクライナに600億ドルもの資金が投入されたとの見方もある。

これは共和党の支持層に強く支持される動きだろう。ウォールストリート・ジャーナル紙の最近の世論調査では、共和党員の37%しかウクライナへの援助増額を支持していない。共和党の扇動的な下院議員であるマージョリー・テイラー・グリーン氏は最近、共和党のもとではウクライナに一ペニーたりとも渡さないと述べた。党上層部がこのような動きを支持するかどうかは疑わしいが、共和党の有権者が支持するのは明らかだ。

さらに、この代理戦争を終わらせることで、世界的な核戦争の危険な可能性を減らすという利点もある。これは悪くない取引だ。

第二に、共和党は国土安全保障省の予算削減を表明することができる。この怪物が作られたとき、私は議場でこう言った。

「新しい国土安全保障省に与えられた危険で憲法違反の権限は、数え切れないほどある。令状なしの捜査、地域社会全体へのワクチン接種の強制、連邦政府の近隣密告計画、連邦情報データベース、軍事情報を使って国内市民をスパイする国防総省の不吉な『情報啓発室』の新設などは、この新しい法律の厄介な点のほんの一部にすぎない」

残念ながら、これらのことはすべて実現した……そしてそれ以上である。最近わかったことだが、国土安全保障省はソーシャルメディア企業と共謀し、政府が他人に聞かれたくない意見を米国人が言ったり投稿したりできないようにしようとしている。

国土安全保障省は私たちを安全にすると約束したが、憲法の破壊ほど私たちを危険にさらすものはない。

最後に、次期共和党の上下両院ができる三つ目の仕事は、おそらく最も簡単なものである。「連邦準備理事会(FRB)監査法案」を可決することだ。十年前、米下院は私が提案したFRB監査法案を超党派で可決したが、上院では足踏み状態に陥った。共和党が議会の両院を支配する今、幅広い支持を集め、FRBの帳簿を公開する法案が、バイデン大統領に承認されない理由はないだろう。誰もが透明性を支持しているはずだから。

インフレは制御不能で、米国の中産階級に実害を及ぼしている。バイデン政権は米国民をロシアとの命がけの戦争に導こうと決意しているようだ。国土安全保障省は米国民と憲法に対して動員される武器と化している。

共和党が支配する下院と上院は、これらの問題を解決するために実際に何かをすることができるし、その結果、米国民を安全で自由にすることができる。お手並み拝見といこう。

(次を全訳)
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : Hey Incoming Congress: Try These Three Simple Tricks for a Successful Start [LINK]

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