2022-07-11

ナチスは社会主義者だった――私有財産に対する戦争

マグネット・スクール卒業生、ジョン・ケネディ
(2022年7月5日)

ナチスは社会主義者であり、それは1933年に政権を握った後に実施した多くの政策に示された。まずソ連のように、私有財産に対する戦争を始めた。財産権は公共福祉の名の下に、ナチズムによって厳しく制限された。

ナチスはドイツの私有財産とどのように戦ったのか。最初の一歩は、支配権を握った直後、私有財産を廃止したときだ。ワイマール憲法の第153条は私有財産を保障し、収用は法の適正手続きの範囲内でのみ実施されたが、この条文は1933年2月28日の法令により無効にされた。

これにより、新しい国家社会主義政府はドイツの私有財産を完全に管理することができた。ナチスは1917年にロシアでボルシェビキが行ったような土地の完全な支配はしなかったが、産業と農場を割り当て、後にすべての産業をナチスの党員によって運営される企業に再編した。

ナチスはこの再編を皮肉にも「民営化」と呼んだが、これら企業のオーナーは取締役から外されてナチ党員に取って代わられるか、裏切ってナチ党員になった。IGファルベンは1925年にユダヤ人のボッシュとデュースベルクによって設立された化学会社だが、1938年までにすべてのユダヤ人労働者は追放され、監査役会はナチスに取って代わられた。

ナチスが権力を握った後、この種の協力が広まった。民間企業は単なる公的機関となり、ナチスの監督官やその政策に抵抗した実業家は地位を追われ、企業は押収された。

当時ドイツの事業家は米国の同業者に手紙でこう書いた。「ここ(ドイツ)では表向きはまだ独立した事業家であるという事実にもかかわらず、ロシアの制度の違いは、あなたが思うよりもはるかに小さいのです」「一部の事業家は、現在の経済制度をよりよく理解しようと、マルクス主義理論の研究を始めています」

1936年、ドイツの鉄鋼メーカーは国内需要の26%しか生産できていなかった。1937年、ドイツ政府は市民に金属くずを引き渡すよう勧め、同年、ヒトラーユーゲント(ナチスの青少年組織)など当局は、市民の家で古い金属の鍵を探し回った。

金属は厳密に配給され、罰金は金属製のセントラルヒーティングパイプを設置する建築請負業者への補助金となった。鉄製の街灯柱や手すりは木製のものに交換されたが、木材も紙も不足したため、中止された。

これらは戦争の二年前、1937年に起こった。建築計画では木材を減らさなければならず、人々は木材の代わりに泥炭を燃やすよう奨励された。石炭でさえ配給制になった。価格統制されたあらゆる産業は同様で、農業は卵と乳製品の不足が配給クーポンの配布につながった。

ナチスドイツでは政府が経済を支配した。それは社会主義によって起こることだ。

残念ながら、今日の米国経済は、莫大な補助金や価格統制などナチス経済と類似しており、「ステークホルダー」主義の支持者は(政府による支配について)さらに厳しい要求を突きつけている。歴史が教えるところによれば、これらの政策が導くのは、隷従への道である。

(次より抄訳)
Yes, They Were Socialists: How the Nazis Waged War on Private Property | Mises Wire [LINK]

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