2022-05-01

マリウポリ近郊「集団墓地」で見つけたもの

ウクライナ政府が「数千の遺体を収容する穴」という場所を実際に見てみる

ジャーナリスト、エバ・バートレット(2022年4月28日)

西側メディアによると、ロシア軍はウクライナ・マリウポリの市民最大9000人を「集団墓地」に埋めたという。証拠に衛星画像を使い、「死体は何層にも埋められている可能性がある」「ロシア軍は4月中、毎日穴を掘り、死体で埋めた」と公式見解を繰り返す。現場に行ってみたが、集団墓地はなかった。

4月23日、RTのジャーナリストとともに、マングシュという町にあるその場所を訪れた。そこで見たのは、新しい、整然とした墓の区画で、まだ空の墓もあった。墓穴はない。墓の多くには死者の名前と生年月日を記した立札があり、他の区画には埋葬順の番号が振られていた。

現場を歩いていると、埋葬を受け持つ男性二人がやってきて、ここが集団墓地だというボイチェンコ前市長(今は市を遠く離れたとみられる)の主張を強く否定した。「ここは集団墓地ではないし、遺体を穴に投げ入れたりしていない」と一人は言った。

集団墓地は前からウクライナでその存在が指摘されている。2014年以降、少なくとも300カ所で見つかったとされる。2014年か15年に、アゾフやアイダールの戦闘員がドネツク地方から退却した際、集団墓地が発見された。ある女性は後ろ手に縛られ、妊娠後期で、頭に穴が開いていた。処刑されたのだ。

このマングシュの集団墓地の話も、欧米の企業メディアの捏造である。これまでもイラク兵によって床に投げ出される保育器の赤ん坊や、イラクの大量破壊兵器に関する嘘を押し付けたり、起こってもいないシリア・ドゥーマでの化学兵器攻撃を報じたりと、デマの数々を挙げるときりがない。

4月21〜22日にマリウポリを訪ねた際、たしかに破壊はあった。ネオナチとウクライナ正規軍が住宅の上階を占拠して軍事拠点とし、そこで応戦したためだ。けれども街で人々を見かけたし、再建のため清掃作業が始まるのも見た。

シリアに関する欧米メディアの報道(現地にいた経験では、そのほとんどが不正直だ)について述べたことを繰り返そう。こうしたデマや戦争プロパガンダを推進する人々は、自分たちの手を血で汚している。無数の嘘をついてきた常習犯たちが新たな主張を大合唱したら、決して頭から信じないことだ。

(次より抄訳)
Here’s what I found at the reported ‘mass grave’ near Mariupol — RT Russia & Former Soviet Union [LINK]

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