2021-08-25

平等主義の非人間性

Egalitarianism as a Revolt against Nature (English Edition)

無政府共産主義者が政府に反対する主な理由は、政府が私的財産権を創造し、保護すると誤って信じ、その結果、財産権を廃止する唯一の方法は政府の破壊だと思い込んでいるからだ。政府がつねに私的財産権の大きな敵であり侵略者であることをまったくわかっていない。(経済学者・法哲学者・歴史家、マレー・ロスバード)

共産主義は強制的であれ自発的であれ、その根底に存在するのは、卓越した個人に対する深い憎しみであり、一部の人間が他より生まれつきあるいは知的に優れていることの否定である。反理性的で反人間的な平等主義は、あらゆる個人からその人固有の貴重な人間性を奪おうとする。(同)

経済学に無知でも罪ではない。経済学とは結局、専門的な学問分野であり、多くの人々にとって「陰気な科学」でしかない。しかし、経済問題について声高に意見を主張しておきながら、経済学について無知なままというのは、まったくもって無責任きわまる。(同)

「希少性なき時代」が訪れたと言う人がいる。どうしたら確かめられるだろうか。答えは簡単、欲しい物やサービスの値段がすべてゼロになったときだ。まるでエデンの楽園のように努力も労働もせず、希少な資源を全然使わずに、あらゆる物やサービスを手に入れられるときだ。(同)

合理的な思考と経済学を捨て去れば、現代の生産体制と文明は破壊され、野蛮状態に戻るだろう。その結果、人間の大半は餓死し、生き残った者も苛酷でぎりぎりの暮らしを強いられることになる。(同)

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