2020-12-11

コロナ対策のお粗末

総額2兆ドル超のコロナウイルス支援・救済・経済安全保障法(CARES法)で、1人1200ドルの小切手が多くの米国民に送られるはずだった。しかし政府が古い納税者情報を利用したため、小切手は収入減に本当に苦しむ人に届かなかったり、死亡した人に届いたりしている。米国に住んでもいないスウェーデンの市民にまで届いた。

米カリフォルニア州ではコロナ対応で拡大した失業手当を狙った詐欺で、20億ドル以上を騙し取られた。手当を受け取るためのデビットカードを同じ住所に複数枚(数百枚の場合も)送ったケースが多数。働いているとは思えない幼児や百歳以上などの高齢者にも失業手当が払われた。

ロサンゼルス市はコロナ再拡大を受け、外出制限令を出した。ところが多くの例外があり、それらに一貫性がなく、混乱に拍車をかけている。美容室やショッピングモールは営業を続けていいのに、遊園地は休業。保育所やデイキャンプはOKでも、公立・私立学校での対面授業はダメ。

ロックダウン(都市封鎖)や日常生活の規制が再び広がるなか、米国民のメンタルヘルスはすでに過去20年で最悪となっている。ギャラップ調査によると、精神状態が「きわめて良好」と答えたのは34%で、2019年より9ポイント低下。「良好」または「きわめて良好」は85%から76%に低下した。

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