2020-09-28

安全保障国家の脅威

安全保障国家は小さな政府とは正反対だ。暗殺、監視、クーデター、政権転覆工作、誘拐、秘密監獄と収容所、無期限勾留、適法手続と陪審裁判の拒否…。何でもありのその力は、無制限な政府そのもの。米国には建国当時、国防総省も巨大な軍備も国外基地もCIAもNSAもなかった。

Why Don’t Libertarians Call for Restoring a Republic? – The Future of Freedom Foundation

米国の大統領が安全保障上、自国に脅威をもたらしたとしても、CIAの力で排除されることはないと、米国民の多くは信じている。しかし外国の指導者が米国の安全保障に脅威となれば、CIAがためらわず排除に動くのは間違いない。50年前のチリのアジェンデ政権転覆はその一例だ。

The CIA’s Assassination of Rene Schneider – The Future of Freedom Foundation

チリの独裁者ピノチェトが政府職員として招いたシカゴ大出身の経済学者たちは、産業民営化や規制緩和を進めた。経済は回復し、米国の保守派はこれをほめ称えた。しかしチリに自由主義と市場経済がもたらされたわけではない。真の市場経済は政府の支配や管理から自由だ。

Pinochet’s Economic Fascism – The Future of Freedom Foundation

米国で1930年代に社会保障、1960年代にメディケア(高齢者向け公的医療保険)がそれぞれ提案されたとき、保守派はどちらにも反対した。しかし1964年大統領選で保守派の象徴ゴールドウォーターがリベラル派のジョンソンに敗れると、保守派は福祉国家の廃止を唱えなくなった。

What is a “Libertarian-Conservative"? – The Future of Freedom Foundation

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