有史以前から、支配者は民に見返りを与えるという神話が語られてきた。民が服従し年貢を納める代わりに、外敵から守ってやるという。しかし約束はよく破られた。領主は城に逃げ込んで農民を城壁の外に置き去りにし、侵略者の蹂躙に任せた。
普通の人々にとって最も危険な敵は、民を守ると称して略奪・虐待する領主自身だった。貴族と呼ばれる領主は、民が生まれた土地を離れることも、望む仕事に就いたり楽しんだりすることも認めなかった。奴隷状態に置いて搾取したのである。
外国の誰が友で誰が敵か、政府の決めたとおりにうのみにするのはばかげている。根本の原因は人々のナショナリズムだ。ナショナリズムのせいで、人々は自国政府という本当の敵に気づかないどころか、激しく歓呼の声を上げさえするのである。
Robert Higgs, I Won't Let the State Choose My Friends or Enemies for Me (2017.4.8, fee.org)
共産主義者だろうと自由主義者だろうと、己の自由を奪いに来る輩は敵だ。共産主義のやり方は、人を騙そうが殺そうが、自分だけ奪い生き残ればいいというやり方。自由主義にも色々あるが、私は、相手の自由を認めるから自分の自由も認めてよというやり方。相手との合意が必要だから、自由には限度があると気付く。強い敵が攻めて来たら軍隊は敗走し、国民は奴隷となる事は、自由主義国でも起きる。神話じゃなくて現実だ。奴隷や搾取労働を解放して全ての人の自由を実現するには、機械を奴隷にするしかないのは、歴史が示している事実であるが、思想家や歴史家は気付かないフリをしている。世界が平和で金で飯と服を買えて、自由貿易と自由往来ができて何処でも好きな所に住めるから、税金を取り立て兵役を課す政府が最後に残ってる自由の敵と思えて来るが、元より無制限の自由は無い、もっと自由を求めるなら、選挙で意思表示するか、自分で立候補して政府に関わるしかないだろう。
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