2026-03-22

戦争は究極の犯罪

For Murray, Peace Is Everything [LINK]

【海外記事紹介】ダグ・フレンチ氏によるこの記事は、自由至上主義の経済学者マレー・ロスバードの思想を軸に、緊迫するイラン情勢を論じています。2026年3月2日に生誕100周年を迎えたロスバードは、生涯を通じて一貫して戦争に反対した人物でした。彼は冷戦に対しても深い落胆を示しており、もし存命であれば、現在のアメリカとイスラエルによるイラン侵攻という事態に、強い警鐘を鳴らしていたに違いありません。ロスバードは1959年の時点で、戦争と平和の問題こそが自由を求める活動の鍵であり、強硬な政策がもたらす冷戦を終わらせない限り、知的革命は成し遂げられないと確信していました。

イラン系アメリカ人の学者バリ・ナスル氏は、アメリカとイスラエルによる爆撃が続くなかでもイランが屈しない理由を分析しています。ナスル氏によれば、イラン側はこの戦いを「最終決戦」と捉えており、国民は政権に対してではなく、自国の旗の下に結束を強めているといいます。アメリカのトランプ大統領は戦争に勝利したと国民に語り続けていますが、イランは長期戦を見据えています。トランプ大統領は、イラン国民が自国の体制に反旗を翻すことを期待したのかもしれませんが、実際には、国民は体制ではなくアメリカやイスラエルを相手に、生き残りをかけた戦いに身を投じているのが現状です。

ナスル氏は、イランが降伏する準備はできておらず、多大な犠牲を払ってでもアメリカ側の計算を変えさせようとしていると指摘します。彼らは、アメリカやイスラエルが「芝刈り」のように定期的に、あるいは意のままにイランへ侵攻できるという考えを放棄させるまで、コストを支払わせる覚悟です。こうした情勢の一方で、トランプ大統領はイランによる攻撃が差し迫っていたと主張し、トゥルシー・ギャバード国家情報長官も、大統領がイランを差し迫った脅威と判断し、国民を守るために必要な行動をとったと説明しています。

しかし、ロスバードは数十年前から、国家が国民の忠誠心を取り戻すための主要な手段として、戦争や偽りの「外部の脅威」を利用することを予見していました。ロスバードにとって、戦争は大量殺戮であり、自己所有権や生存権に対する究極の犯罪です。また、戦争の遂行には強制的な徴税が伴うため、自由を重んじる立場からは、いかなる国家間戦争も断固として反対されるべきものとなります。彼は、世界の核による滅亡を避ける平和の問題は、インフレ率や税率のわずかな変動よりも、はるかに重要であると説いていました。ナスル氏がインドを訪れた際、アメリカや西洋以外の地域では、トランプ大統領に立ち向かうイランへの支持が広がっていることを実感したと述べている点も、国際社会の複雑な視点を示唆しています。

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