2022-06-21

英がアサンジ引き渡し決定、自由に関する米英の説教は茶番

ジャーナリスト、グレン・グリーンウォルド
(2022年6月18日)

ウィキリークス創始者ジュリアン・アサンジに対する11年にわたる迫害は、金曜日(6月18日)の朝、延長され、激化した。英内務相プリティ・パテルは、2010年にウィキリークスが公開した、米英当局と中東の独裁的な同盟国による広範な汚職、欺瞞、戦争犯罪を示す数千の文書に関連し、1917年のスパイ活動法およびその他の法律に基づく18の重罪で裁判を受けさせるためにアサンジを米バージニア州に送るという米国の引渡要求を承認した。

この決定は意外ではない。米英が自分たちの犯罪を暴露したジャーナリズムに対する罰として、アサンジを潰そうと決意していることは何年も前から明らかである。それでも、自由、民主主義、報道の自由についての米英の説教がまったく見せかけであることをさらに浮き彫りにした。このような自己美化のパフォーマンスは、米英による他国への干渉や攻撃を正当化し、国民に自分たちの政府のあり方に優越感を抱かせるために、つねに展開されている。結局のところ、もし米英が自由を支持し、専制政治に反対するならば、誰がそのような高尚な目標と高貴な価値を推進するという名目の戦争と介入に反対できよう。

アサンジをどう評価するかにかかわらず、彼が現代において最も影響力があり、先駆的で、優れたジャーナリストの一人であることに疑いの余地はないだろう。彼が一人でトップの座を占めていることは容易に想像がつく。なぜなら、言論の自由と同様に、米国と英国における「報道の自由」の保証は、紙切れと理屈の上だけに存在するからだ。市民が「ジャーナリズム」を自由に行うためには、現実の権力中枢を乱したり、怒らせたり、妨げたりしてはならない。ワシントン・ポストとCNNの職員が望むことを言うためには、その「報道」の内容が米中央情報局(CIA)によって承認・指示され、国防総省の巨大な戦争機構の利益を促進しなければならない。

本物のジャーナリストは、しばしば起訴や投獄、殺人の脅威にさらされ、時には意地の悪いツイートの対象にもなる。米企業メディア階級の多くは、アサンジの迫害を無視し、支援さえしてきた。それはまさにアサンジが企業メディアを恥じ入らせ、本当のジャーナリズムとは何か、いかに企業メディアがそれを完全に欠いているかを示す、鮮やかな鏡の役割を果たしているからだ。

言論の自由と報道の自由は、米国にも英国にも現実には存在しない。単に国民を煽動するための美辞麗句であり、米英が実際には支持していない価値を支持するという名目で他国で絶えず行う様々な戦争やその他の破壊行為を正当化し、賞賛するためのものだ。ジュリアン・アサンジの迫害は、大きな個人的悲劇であり、政治的茶番であり、基本的な市民の自由に対する重大な危険である。しかし、それはまた、米英政府の自画像の中心にある詐欺と欺瞞を示す、輝かしい不朽の記念碑でもあるのだ。

(次より抄訳)
The UK's Decision to Extradite Assange Shows Why The US/UK's Freedom Lectures Are a Farce [LINK]

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