2022-05-14

「スクワッド」はソーシャルメディアの外には存在しない

ジャーナリスト、ケイトリン・ジョンストン
(2022年5月13日)

米下院は、世界を脅かす代理戦争に400億ドルを費やすことを368対57で決定した。その間、普通の米国民は自分自身と子供を養うのに苦労している。57の反対票はすべて共和党員だった。「スクワッド(分隊)」として知られる下院民主党の進歩的な小派閥のメンバーは、全員が賛成票を投じた。

その後、この大規模な代理戦争法案は上院に送られたが、そこでいったん引き止められた。進歩派のスーパースターであるバーニー・サンダースではなく、共和党のランド・ポールの監視の目が光っていたためだ。

左翼民主党員とは神話でしかない。自分の世界観がすべて嘘で成り立っていることを認める心理的混乱を避けるために、人々が自分に言い聞かせる楽しいおとぎ話にすぎないのである。

ジャーナリストのアーロン・マテは下院の採決についてツイートした。「軍産複合体への挑戦は、左翼の基本中の基本だ。スクワッドは、ウクライナの代理戦争を通じ、さらに400億ドルを与えることに票を投じた。それで左翼の部隊だと主張するのは、詐欺ではないのか」

アレクサンドリア・オカシオコルテス、イルハン・オマル、アヤンナ・プレスリー、ラシダ・タリーブ、コリ・ブッシュ、ジャマール・ボウマンからなるスクワッドについて、コロンビア大学のアンソニー・ゼンカスは次のように優れた洞察をしている。

「スクワッドは存在しない。彼らは集団としての力を使って進歩的な法案への投票を促したことも、反動的な法案を阻止したこともない。議事堂の階段やホワイトハウスの外で抗議しているわけでもない。メディアが作り出したブランドであり、現状を打破するつもりはない」

スクワッドはメディア、特にソーシャルメディアの外では、何の存在感もない。民主党のオンラインPRキャンペーンを美化したもので、党の老害指導者がツイッターやインスタグラムを使うにはあまりに高齢であるために生まれたものである。

スクワッドやバーニー・サンダース、ロー・カンナのようないわゆる進歩的な民主党員は、国内外で人々を圧死させる帝国に反対するために存在するのではない。帝国に反対するものがあるかのように人々に思わせるために存在するのだ。

米国には政党がない。あるのは政党を装った認識操作だ。共和党と民主党が人形劇で争い、群衆がどちらかに声援を送る間に、泥棒がポケットから財布をすり取る。人々がそれに気づき始めると、好みの人形にもっと大きく声援を送れば、すりを止められると言われる。

米国人は11月の中間選挙と2024年の大統領選で、人生で最も重要な選挙だと言われるだろう。過去の選挙でも同じことを言われ、意味のない変化を見たばかりなのに。それは単なる余興の目くらましで、もっと有意義で対決的な方法で抑圧者に立ち向かわせないようにするためのものだ。

(次より抄訳)
“The Squad” Doesn’t Exist Outside Of Social Media – Caitlin Johnstone [LINK]

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