2022-05-18

米民主党が異様な全員一致で支持した400億ドルの戦争支援の行方は、レイセオン社とCIA

賛成票を投じた多くの民主党議員は、この種の法案を長いこと非難してきた。何が起こったのか?

ジャーナリスト、グレン・グリーンウォルド
(2022年5月14日)

400億ドルのウクライナ支援法案に対し、米下院は388対57の圧倒的多数で承認した。57票の反対票はすべて共和党議員だった。不明の議員2人を除き、下院の民主党議員は、革命的で破壊的な「スクワッド」の6人の議員を含む1人残らず、この巨大な戦争法案に賛成した。

資金のごく一部は人道支援に使われるが、大部分はレイセオン、ロッキード・マーチン、ボーイングなど兵器メーカーの金庫に入るだろう。いくらかはCIAに明確な理由なしに行くだろう。資金の使途や誰がどれだけ利益を得るのか、ウクライナと世界にどのような影響があるのか、ほとんど監視されない。

民主党議員の全員賛成が異様なのは、彼らの多くが、この種の戦争支出を何年も激しく非難してきたからだ。何人かはごく最近、ウクライナに大量の資金と武器を投入することに反対を表明した。兵器メーカーや情報機関への多額の資金提供を正当化するには、米国民は国内であまりにも苦しんでいるからだ。

カンナ下院議員は2月8日、デモクラシー・ナウに出演し、差し迫ったロシアのウクライナ侵攻について議論し、ウクライナに殺傷兵器を送らないようはっきり求めている。オバマ元大統領が超党派の武器提供の要求に抵抗したことを称賛し、武器提供は危険なほどエスカレートしたものになると主張した。

議員がこれほど明白過激な方針転換をしたら、少なくとも理由について何らかの説明が当然と思うだろう。しかし、スクワッドや何十人もの下院の進歩派議員の場合、それはお門違いである。5人の議員に問い合わせたが、投票から72時間以上たった今も、彼らは説明を拒み、簡単な声明さえ発表していない。

アレクサンドリア・オカシオコルテス議員は、今回の賛成票と、大人になってからずっと述べてきた一連の発言とを調和させようともしていない。彼女の盲目的な信者たちは、彼女に何も要求しないし、まして言動に関する説明を求めたりしないからだ。

わずか2カ月前、この戦争はロシアとウクライナの戦争ではなく、実際にはロシアと米国・NATOの代理戦争だと見抜いた人々は、ロシアの宣伝屋だと中傷された。今、米国の指導者らは、この事実を公然と誇り、米国は実際にロシアと戦争状態にあり、完全な勝利を確保しなければならないと主張している。

民主党の政治家の中に、異議を唱えたり、疑問を投げかけたりしようとする者が一人もいないことは、民主党の正体と、この戦争が米国人や世界全体にとってどれほど危険なものになっているかを物語る。

(次より抄訳)
The Bizarre, Unanimous Dem Support for the $40b War Package to Raytheon and CIA: "For Ukraine" [LINK]

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