2022-04-19

ウクライナは依然劣勢。ではその策は何か?

ブログ「ムーン・オブ・アラバマ」(2022.4.18)

ロシア軍とドンバス軍は、ファシストのアゾフ大隊の多くを含む推定4000人が立てこもるアゾフスタリの鉄鋼コンビナートを除き、マリウポリ市を掃討した。日曜日(4月17日)、ロシアは前線に通路を開き、降伏を求めた。しかしゼレンスキー政権は降伏を認めず、ロシア軍を足止めし続けるよう命じた。

アゾフスタルのコンビナートは、2マイル(3.2キロ)四方の工業地帯だ。小規模な部隊で包囲し、支配できる。この地域の住民はもはや重砲弾を持たず、他の物資もほとんどないと思われる。ロシア軍は広々とした土地で動くものをすべて見て爆撃することができ、それ以外はじっと敵を待つことができる。

ロシア軍は東部でウクライナ軍に対し二つの大きな優位性がある。一つはもちろん制空権。もう一つは重砲弾、燃料、食糧を必要なだけ自軍に供給できる、障害物のない補給線だ。燃料がなければウクライナ軍は移動できないし、大量の砲弾を常時供給しなければロシア軍の大砲に対抗できない。

ウクライナの弾薬と燃料の供給は、ほぼすべて爆撃で破壊されている。西側の国境から流れ込んでくるものは、東側戦線に到達するのが難しく、活発に戦闘・機動している軍隊に供給するには、いずれにせよ十分ではない。

ウクライナ軍が日々受けているダメージは甚大だ。4月18日の露国防省の発表によると、作戦中に破壊されたのは航空機139機、無人航空機483台、対空ミサイル250基、戦車などの装甲戦闘車両2326台、多連装ロケット254基、野砲・迫撃砲1004基、ウクライナ軍の特殊軍事車両2184台という。

これがもう一カ月以上毎日続いている。数字の正しさはやや不明だが、それほど誇張されているとは思わない。この日は特に激しい戦闘があったわけでもなく、この日一日で破壊された装備は、すでに米国が派遣を約束した総量よりも多いのである。

つまり東部でウクライナ軍の破壊と敗北は、ほぼ確実なのである。だとすればウクライナ政府とそれを支配する米国がとっている戦略とは何なのか。なぜウクライナはあきらめないのか。なぜロシア側と交渉を続けなかったのか。

米国とウクライナが望むのは、毎日の大げさな「ロシアは劣勢」プロパガンダによって、大規模なNATO介入に十分な政治的機運を生み出すことだろうか。それはNATO軍にとって大失敗に終わるだろう。

(次より抄訳)
MoA - The Ukraine Is Still Losing So What Is Its Plan?

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