2020-07-28

価値は主観的

古典派経済学は、物の価値は客観的だという理論に基づき、お金とは客観的価値を測る物差しだと考えた。現代の経済学は、物の価値は主観的だという理論に基づき、価値の源泉は行動する個人の心にあると考える。価値とは、ある個人によって特定の商品に与えられる重要性なのだ。
Robert P. Murphy, Study Guide to the Theory of Money and Credit

自発的な取引を行う双方はそれぞれ、自分の価値の序列が低い物を手放し、序列が高い物を手に入れる。互いに得になる取引がなくなるまで、交換は続く。個人の主観的な価値判断によって、客観的な交換比率、すなわち価格が左右される。
Robert P. Murphy, Study Guide to the Theory of Money and Credit

現代の経済学によれば、価値とは物理的な物自体に備わっているのではなく、主観的な選好によって物理的な物に与えられる属性である。価値とは、個人によって特定の商品に与えられる重要性である。個人はその商品を使って、より大きな満足を得る方法を考えることができる。
Robert P. Murphy, Study Guide to the Theory of Money and Credit

自発的な取引を行う双方はそれぞれ、自分の価値の序列が低い物を手放し、高い物を手に入れる。同じ物の価値が人によって高くなったり低くなったりするのは一見矛盾だが、何もおかしくはない。価値とは見る人の目に映るものだからだ。言い換えれば、価値は主観的だからだ。
Robert P. Murphy, Study Guide to the Theory of Money and Credit

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