2020-06-03

警察の軍隊化

米国では伝統的に軍隊による法執行が禁じられてきた。だから欧州のような憲兵が存在しない。1878年の民警団法で、国内の治安維持に陸軍・空軍を動員することを禁止。しかし1920年代の禁酒法以降、伝統は崩れていく。酒密売で成長した暴力団に対抗し、警察の軍隊化が始まった。
Weapons of War on our Streets: A Guide to the Militarization of Police | | Tenth Amendment Center

1967年、米連邦最高裁は「適格免責」の考えを初めて示した。ミシシッピ州での公民権運動のデモに警察が暴力を振るったことについて、警官が「誠意と相当な理由」をもって法を執行したのであれば、法的責任に問われるべきではないとの判断を示した。今では殺人さえ免責される。
Opinion | George Floyd, Police Accountability and the Supreme Court - The New York Times

白人警察官による米ミネソタ州の黒人暴行死事件に抗議する人々は、放火や略奪をやめ、警官の免責を促進してきた議員や裁判官に怒りを向けるべきだ。1982年、連邦最高裁は公務員に対し、はっきりと確立された憲法・法令上の権利を侵害しない限り、免責されるとの判断を示した。
Cops Kill Because We Gave Them The Legal Framework to Do It | The American Conservative

米国防総省が余った軍備を国内各地の警察に譲渡する1033計画によって、手榴弾発射器、装甲兵員輸送車、M16自動小銃、ヘリコプターなどが警察に渡った。警察はしだいに軍隊化が進んだ。警官が黒人男性の首を膝で押さえただけで死に至らしめたのなら、手榴弾など必要だろうか。
Maybe We Should Stop Giving the Minneapolis Police Military Equipment | The American Conservative

0 件のコメント:

コメントを投稿