トランプ大統領は当選前、海外軍事介入に反対していたが、公約を破り、逆にシリアをミサイル攻撃した。この変心を理解するには、政治と官僚国家の本質を理解する必要がある。大統領が政府を動かすのではない。政府が大統領を動かすのだ。
強大なアウトサイダーといわれるトランプ氏も、強固な外交支配階級を打ち破ることはできない。国務省、国防総省、CIA、国家安全保障局などの官庁職員の95%は選挙で選ばれない。政府に出入りする軍需企業と同じく、とどまり続ける。
果てしない戦争と軍事介入は無尽蔵の財源を必要とする。あらゆる官営事業と同じく、戦争の本質は資本主義に反する。資源を奪い、官僚組織を膨張させ、膨大な人的・経済的コストを隠そうと愛国心や世界における米国の役割を陳腐に繰り返す。
Jeff Deist, Peace Is Popular (2017.6.29, mises.org)
皆さんは平和な日本を続けるための軍事費はどれが一番安くなるとお考えか。
返信削除(1)自衛隊だけで守る、アメリカ軍基地は撤収してもらい日米同盟を破棄(戦前のスタイル)。
(2)自衛隊だけで守る、アメリカ軍基地は撤収してもらい日米同盟は継続。
(3)自衛隊とアメリカ軍基地で守る、アメリカと同盟は続ける。(現状のまま)
(4)アメリカ合衆国の51番目の州になる
(5)中華人民共和国に吸収される
(6)ロシアに吸収される
(7)大韓民国に吸収される
(8)北朝鮮に吸収される
(9)自衛隊を解散、アメリカ軍基地も撤収、日米同盟を破棄して完全な武装解除。
自分は(3)の(現状のまま)が一番安いと考える。つまり、国民の負担が一番軽く国民が平和と自由を謳歌できるのが現状の策と考える。
国家は国民と領土で成り立つ、国家を代表する政府の機能を絞り込むと国防・外交、警察・裁判所、徴税に行きつく。国防力とは軍事力そのものである。軍事力の持たない国家は、特別なバチカン市国ぐらいである。軍事力と警察力という暴力は、国家の最高の実権力である。
軍事力を維持するためには、高額な税金を集めなければならない。つまり市民の経済的な自由をはく奪することになる。自由主義の下では、できるだけ税額を減らすこと、つまり軍事費も可能な限り減らすことが正しい。仮に全面戦争となれば徴兵制度を採用され国民は行動の自由もはく奪される。平和を守るための具体策は、二つ、侵略されないだけの軍備を持つこと、強い国と同盟関係を作ること。この二策で敵国に侵略をあきらめさせ平和を守るのだ。また、「絶対にこちらから攻撃を仕掛けない」事が、「防衛のための正義の戦いであった」と言える唯一の方策である。
武力の無い国が侵略されてしまうのは、史実から明らかである。ポツダム宣言の無条件降伏を受け入れ武装解除した日本が、スターリン率いるソ連(今のロシア)によって日ソ中立条約を無視され侵略された。武装解除してアメリカ合衆国に占領されている日本が、李承晩率いる大韓民国に竹島を侵略された。2014年に内乱で弱くなったウクライナがクリミア半島をロシアによって占領された。戦争することができる政府は、侵略戦争をしてしまうものだ。もし、ある国が軍事力を放棄し武装解除したら、周辺国が一斉にその国へ進軍を開始するだろう。
敗戦後の日本が戦争をしなかったのは、憲法で禁止されていることもあるが、アメリカの監視があったからだ。日本はアメリカと片務の軍事同盟関係を結んでいる。日本にはアメリカ軍基地が多数ある。他国が日本を侵略すると世界最強のアメリカ軍が出て来るから侵略されない。
一方、日本には、自衛隊があり、国防予算が割り当てられている。理由はアメリカ軍だけでは足りないからである。日本海にミサイルを打ちまくりスパイを送り込み日本人を拉致していた北朝鮮、尖閣諸島を狙い国連海洋法条約の違反を無視する中国、竹島を占領し反日法があり外交約束を守らない韓国、北方領土を返還せず平和条約を結ぼうとしないロシア。このように軍事力で威嚇する国に囲まれているため、自衛隊の強化が必要とされてしまう。たとえ、戦争をしなくとも平和を維持するにはコストがかかる現実があるのだ。