2017-06-24

欧米が生んだイスラム過激派

現在世界を破壊するイスラム過激主義は、欧米の過去の外交政策が生んだものである。「イスラム国」、アルカイダなどサラフィー主義の武装集団の台頭や多くの国における攻撃の理由を理解するには、歴史の記憶を呼び覚まさなければならない。

リベラルを含む言論人の多くによれば、現在の中東は宗教上の過激主義がはびこった西洋の暗黒時代と同じだという。彼らはアルカイダなどの台頭をイスラム教自体や中東の「遅れた」文化のせいにし、自国の卑しむべき政策を都合よく覆い隠す。

過激主義の台頭をイスラム教のせいにする欧米の言論人は、西洋の帝国は根本では善意と人道主義、進歩と文明に根ざすと信じている。欧米はこの同じ論理でイスラム過激派の攻撃に武力と偏見で反応し、かえって火に油を注いでしまっている。

1 件のコメント:

  1. 暴力を振るっている人に「止めてください」と言って止めてくれればいいのだが。自分が紛争の現場に出向いて丸腰で「止めてください」といっても撃ち殺されるだけだろう。「止めてください」と言った後に「どうすればいいんだ」と聞かれたらどう応えるのだろう。「別れて暮らせばいいよ」と説得しても、「今の家や土地がいいんだ」と言われれば争いは続く。もっといい土地があるからと無料で渡せる領土なんてどこにも無いのだ。

    イスラム教には1400年間続く有名な宗派の主導権争いがある。欧米諸国の二枚舌外交がイスラム諸国の混乱を招いた面は確かにあるが、現実の中東の地図を見ると、宗派・民族が入り乱れて暮らしていることも事実である。たとえ正直外交であっても今の争いを防ぐことは困難だったのではないかと感じる。イスラム教の信者やユダヤ人は欧米諸国に移住していて政治にも参加している。彼らは中東の母国への干渉を欧米諸国から働きかけている。中には資金援助をしたりする者もいるだろう。もちろん武器商人は一儲けしようと企むだろう。武器さえも自由市場で取引されてしまうのだ。

    一市民としては「暴力は止めよう」と言うことと「内政不干渉の立場」を取ることしかできなさそうだ。

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